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夢あるバンドマン、特に売れないバンドマン 必読!!
2008/10/10 23:50
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たそがれ1212 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あさのいにお最高です。『ソラニン』涙が止まりません…理不尽で身勝手で我儘な社会に生きる若者たちの夢と希望と絶望と挫折と性欲と恋と見栄と虚栄心とだからやっぱり青春!!決してドラマチックじゃない淡々と描かれる日常がリアルで、きっと誰もがその物語に共感することだろう。「根拠のない自信」「やり場のない不満」「しょっぱい現実と不安」それらが重くはないが、毛布に包まれるように心地よく伝わってくるストーリーはやはり切ない。でも決して悲しくはないのである。若者諸君、『ソラニン』を読んで、居酒屋でチープな青春を語ろうじゃないか。
無意味に見える世界に意味を与えるのは
2007/01/08 21:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:cuba-l - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学卒業後1年半、会社勤めの将来に展望がもてず身をすり減らすような毎日から逃げ出すようにOLを辞めてしまった芽衣子。その恋人でミュージシャン活動への未練が絶てず、なんとなくフリーターをしながら中途半端な毎日を過ごす種田。その種田が達観したようにつぶやくシーンがある。
「俺は・・・夢のためならどんな困難でも立ち向かうべきなんだと思っていた。でもこの頃は、俺はミュージシャンになりたいんじゃ無くって、バンドがやりたかっただけなんじゃん?ってさ。・・・」
好きなことを仕事にして生きていける人は幸運だろう。同時に企業論理の支配する現代においては、好きなことと食うための仕事の一致を見ることはまれでもあるだろう。多くの人間は経済的な動機からいやでも働かざるを得ないが、会社や仕事の与えるニンジンである経済的利得と出世栄達だけで自分の心にふたをすることには常に疑問があり、そこに「迷い」と「苦」が生じる。
だが、好きなことと仕事をすることの不一致に誰もがどこかで折り合いをつけては生きていく。 それでも生きていくのは大変だ。
人生は思うようにならないうえに、いつまでも目的も定かでなければ、目的に向って突進する覚悟も無い自分にいつまでも苛立ちはなくならない。
そこであなたは、自分には何の能力も確たる意思もないと嘆息するだろうか。自分は誰にも認められず取るに足らない人間だったと卑下するのだろうか。
本書はそんな煮え切らない毎日と不条理なめぐり合わせの中をもがく平凡な若者たちの日常を、静かな、でも圧倒的な共感をもって描いた好著である。
自分という立場で、自分のおかれた環境という重荷を抱えて、自分自身という悩みを噛みしめて生きていくのは自分自身をおいて他になく、その生を日々完成することがそんなにつまらないことなのだろうか。自分を生きるというのはただそれだけで唯一無二の作品ではないのだろうか。
「・・・みんながいて芽衣子がいて、きっとホントはそれだけでいんだ・・・」
決して切れも良くなければ格好良く決まった話でもないが、きっとその煮え切らなさゆえに不恰好に生きるすべての読み手の共感を得らることだろう。そして不恰好でもまた毎日は続いていくのだが、なんでもないつまらない、でもかけがえのない毎日を、日々かみしめることができたらその時きっと無意味に見えた世界はモノクロの景色がカラーに変わるように豁然と意味を帯びるのではないか、そんな感慨をもたらしてくれた良作だった。
日常的で
2020/10/09 21:41
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投稿者:アポロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日常的であるのに、どうしてか引き込まれ読み進めたくなるストーリーや登場人物の魅力がたくさんつまっています。描写のリアルさもさることながら、登場人物がどこまでも人間的に生きていく姿に共感します。
ハッピーエンドでもなく、バッドエンドでもない、
2013/10/29 13:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
だらっとした幸せとちくっとする不幸せが漂うこのマンガはバンドマンでもバンドマンでなくても不思議と共感してしまえる作品だと思った。