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3年3ヶ月に渡って民主党は政権を運営したが、それは誰もが認めるように失敗に終わった。現在の自民党第2次安倍政権でも未だ民主党員として活動している議員を中心にインタビューし、民主党の失敗を検証する。鳩山、管、小沢ら元重鎮や落選議員にインタビューをしていないのは残念だが、恨み辛みや自己防衛の言葉ばかり並べられるから、その選択はしょうがないか。
党首のリーダーシップのなさや小沢派と半小沢派の対立、官僚を使いこなせなかったこと、東日本大震災など、失敗の原因は様々にあげられるが、結局はマニフェストに書いていることを実行せず、書いていないことにやたら力を注いだことが問題だったように思う。
普天間基地移設、消費増税、TPPなどマニフェストに書いていないことに力を注ぎすぎて、書いていることを疎かにしてしまった。マニフェストの達成をアピールし、達成できなかったことを謝る。それだけで、民主党政権ももうちょっと違った目で見られたのではないだろうか。やはり有限実行って大事なことだ。
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戦後日本政治史における初めての本格的政権交代は、自民党の復権というよりも、民主党の自滅という形で3年3カ月で幕を閉じた。果たして、何が問題だったのか、民主党員へのアンケートや書籍などを通じて、その原因と内部で行われたことを丹念に新書にまとめている本。
内容は、それぞれ頓挫した、マニフェスト、政治主導、経済と財政、外交・安保、子ども手当、政権・党運営、選挙対策、政権担当能力を磨け の7章と序・終章の10章を分担執筆している。どれも肩入れすることなく冷静に分析していると感じた。
アベノミクス解散として、衆議院は2年で安倍首相は解散させたが、民主党の自滅を本書で学ぶとともに今の自民党にもより厳しい目をもって、有権者としての責任をこれから果たしたいと思った。
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選挙のたびに目玉となる政策がマニュフェストに加えられ、累積した結果できたのがあの実現不可能なマニュフェストであった。
新たな重点政策が付け加えられるとその政策の支持者が表れ、政策の撤回が厳しくなる。つまり、マニュフェストに盛り込まれる重点政策は、下方硬直性をもつ。
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身もふたもない。ま、実感だけどね。
ただ、あの頃の民主党はやりたいことがあって、ちゃんと政策を考えていた。
ただ、考えていただけだった。
どう実行するかと言う細部は全く詰められてなかったし、財源は甘いし、マニュフェストと現実の板挟みでどっち選んでもボコられる、総理はマニュフェストにないことを第一に挙げ続けるし、大量当選した新人たちは不満がたまる、みんな前に出たがってフォローに回れない。
自民党の自滅で担わされた政権も、とても受け止める力はなく、自滅。
今、自民党に代わる党がないことが本気の問題だ。
なんつっても、奴らが分解後の今の状況は、政策も政権担当能力もなく、週刊誌記者か○産運動家みたいな、反対するだけの簡単なお仕事の方々だし。
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第1章 マニフェスト なぜ実現できなかったのか 中北浩爾 から考える。
民主党政権交代前、意外にも、選挙民にバラ色な政策を増やし、財源を増加させて来たのは、長年政権政党についていた自民党に在籍していた小沢であるという。
はっきり言って、この人は、選挙は上手だが、そして、どこかボンボン的選挙手法を行なっていた民主党に、ドブ板選挙を持ち込んだ功績は、大きいのだが、老練な政治家ながら、『何とかなるって。金なんていっくらでも、あるんだから。』と嘘ぶいていたところを見ると、政治家としての資質に欠けるんじゃなかろうか。
政権政党の経験に乏しい民主党の中において、小沢に期待されるのは、政策実現性であるはずなのだが。
あと、この本には、まだ出て来ていないが、市民運動家を師匠に持つ菅直人の首相時代のボトムアップである民主主義を無視した独善迷走振りもイタい。
全体に。
マニュフェストが、一部議員により作成され、所属議員に浸透しておらず、共有されていなかった。
子供手当は、保育施設の整備の方が順位が高く、そもそも国民が望んでいる政策の中で順位が低かった。
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あの「悪夢」を冷静・中立に分析した一冊。本書は、わずか三年三ヶ月の短命に終わった民主党政権の「失敗」を様々な角度から分析したものである。いずれの章もイデオロギー色はなく、データに基づいた議論が行われている。
本書を読むと、民主党政権は様々なシステム(「政治主導」や「子ども手当」など)を掲げて無党派層の支持を得たものの、導入のプロセスに関する検討はあまりにも楽観的過ぎたことが分かる。彼らの政策が妥協・挫折を余儀なくされた要因として「財源の確保」・「党内人事」・「選挙対策」などのキーワードが挙げられているが、現代の政治においてこれらの問題はどの政権にも起こり得るものである。結局、そうした“現実”を、あくまで自民党政権による“古い政治”の問題だとして直視することなく、理念先行のシステムの導入を推し進めたことが、民主党政権崩壊の根本にあったと言える。
惜しむらくは、これらの教訓が今日の野党勢力に活かされているとは必ずしも言えない状況にあることである。ただ、あの三年三ヶ月の日々に感じていた「不満」や「もどかしさ」を理論的に解き明かしてくれた点で、非常に勉強になった一冊である。
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民主党政権が政権を握った後如何にして
下野することになったのか
色々な視点から書かれている。
大臣の失言という点からでなく政策面や党の問題から
書かれていて勉強になった。
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民主党政権が失敗であった事は、本書のタイトルにもあるように議論の余地は無いが、だからといって、未来永劫自民党政権が続くことが良いわけは無い。与党と異なる選択肢を我々が持つためには、民主党政権の何がまずかったかをきちんと検証することが必要である。そのための基礎作業として本書は重要である。
あと気がついたのは、現在の官邸主導の流れを、民主党政権が加速させたものの、当の民主党はそれをうまくコントロールできなかったが、安倍政権はそれをうまくコントロールして、今の強力な権力基盤を築いていると言うことだ。官邸主導の政治が、官邸から遠い人々の声を無視する形で進められている今、政治のあり方がどのようであるべきか考える必要があると思った。
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政権を担える野党が必要、と言われて久しいが、先の民主党政権の失敗から(本書含めて)多々の教材を得た筈だが、昨今の野党の動きを見るにつけ、それらへの反省と改善の取り組みが為されず、官僚機構を使いこなしたり、幼稚な自己主張を取り下げることもせずに離合集散を繰り返す様は、かつての民主党政権の惨状を繰り返しているようにしか見えないのは甚だ残念であり、本書はその考えを新たにするのに視野を与えてくれる良書である。
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この本をどう読むか。ある政党の失敗と読むのか。当時の政策と経緯を振り返るために読むのか。マネジメントの失敗と読むのか。仕事術の失敗と読むのか。結論から言うと、様々な観点で読むことが出来る良著である。ただリベラル思想の失敗と読むという内容ではない。民主党は、それ以前の問題で失敗しているのだから、そんな評価が出来ない。
例えば、どのような失敗だったか。よく言われるのが財務政策の失敗だ。実現性の無い政策をどんどん広げていく中、財務シミュレーションの予測が難しいから諦めるなど、致命的な戦略性の欠如。実に残念極まる振る舞いだ(前提を置いてシミュレーションをし、最低でも内部で共有は必須だろう)。そういった意味でも、民主党という組織の中間管理職がいないという指摘は、どの組織にも当てはまる内容に感じた。ただ、中間管理職という言葉よりも相応しい言葉は「戦略」「戦術」を考えることをしなかったという点だ。そもそも戦略を考え、それを実現する為の戦術をどうしていくか。それを考える人がいないとしても、それは上が考えればよい。考えなくても誰かをアサインさせなければならなかった。それをせずに湯水のように予算が出てくると考え、首相ごとにマニフェストにない方針が政策方針を打ち出すのは対しての責任感が欠如しており、口だけの政党と言われても仕方がない。
逆に言えば、もうすこし実現性のある、戦略・戦術的な運営が出来ていれば人々の評価は違ったものになっていたとも思う。2大政党の維持が、現在は夢に近いことを考えると、実に残念な内容であった。
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民主党政権だったら新型コロナウイルスに感染しても直ちに健康に影響はありませんと政府が言っていたかもしれません。