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複雑な家庭関係なことは分かった。
それでも良い人達の集まりだということも分かった。
しかし、話のテーマがよく分からなかった。
家族・・・か・・・?
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著者の小野寺史宜さんは、1968年生まれ。
したがって、この作品を書かれたのは、49歳位の時になります。
30頁まで読んで、返却。
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小野寺さんの書く主人公は、無理をしていない、現実にいそう、そんな感じが好きです。考えていることが理想的すぎない、自然な感じ。スッと入っていけます。
家族はどこまでいっても家族で、切り離すことができない。それは、いい意味でも悪い意味でも。「家族だからこうしなければならない」ということは実はない。でも、そう簡単にはいかない。所詮は他人、程よい距離を見つけなくてはいけないことに気づけないこともあるでしょう。
さくらの聡明さ、太郎の鈍感さと優しさ、さくらの旦那さんの懐の深さ、さくらと太郎の父の思いやり。泣いてしまいました。
太郎と彼女の価値観のズレが少しずつ生じていく(というか、浮き彫りになる)様がリアルでした。太郎、間違えてるよ、と教えてあげたい。でも、現実では気づかないうちに少しずつズレていくものですよね。
「太郎」という名前なら、太郎と呼びたくなるのはよく分かります。山太郎、丸太郎、バカ太郎、思春期太郎。あと一つぐらいあったような。チャーハンがおふくろの味とか、そういう日常のちょっとしたことをとらえるのが好きです。
「さくら」は名産の桜えびから来ているのかな?
ラスト、二人でもう少し歩きたい、と行き先をコンビニからスーパーに変えるところ、お姉ちゃんから姉ちゃんへと変化するところ。また一つ家族の距離感が変わって好きな場面です。
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小野寺作品にしては焦点がぼやけた感じがする作品でした。
中心として描かれるのは、大学進学で静岡から上京し、卒業後もそのまま東京で就職した「太郎」の、とりとめもない日常。
一方の「さくら」はというと、スポットが当たることが少なく、完全に脇役扱いのように感じます。
タイトルに対する違和感が大きく残りました。
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異父姉弟の太郎とさくら。
太郎の日常にさくらの実父の野口さんが絡んでくる。絡んでくる?とゆうか、太郎から絡みにいく。
仲良し姉弟はいいなぁ。
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異父姉弟を軸に、姉の実父との共同生活、ちょっと訳あり家族のほんわかハートフルな物語、さすが小野寺さん。と暖かな気持ちで寝入った翌日から考えこんでいる。
「昭和の標準家庭」から外れた人達に、小野寺さんの視点はいつも優しい。と思う。離婚、再婚、母子家庭、未婚の母。令和の現代じゃ珍しくもないのに、どうかすると可哀想、苦労してそう、みたいなネガティブなレッテルを貼ってしまいそうな自分に、「あなたと彼らの何が違うっていうの?」と押し付けがましくなく、ほらね、と示してくれるのが小野寺さんだと思って安心して読んでた。けど、自分は清水のおばあちゃんだ、と気がついてしまった。分け隔てないつもりで、なのにぽろっと「ちゃんと血がつながってる」みたいな事を口走ってしまう人だ。
田舎に残るのは長男、みたいな古い考えは、多分平成生まれのさくら姉さんにもあるけど、さくらさんはそれを不用意に口にしないし人に押しつけないし、bestじゃないならbetterにしなやかに切り替える賢さと強さを持ってる。おばあちゃんの思いを知った上で「おばあちゃん大好き」と言えてしまうさくら姉さんの大きさ。妻の連れ子のさくらさんをそのまま受け入れる、父春夫と照夫伯父の度量の深さ。
なんか自分が情けない。
あ、ごめん。そんな深刻なお話じゃないから。私が深読みし過ぎてるだけで、安定の小野寺ほのぼのワールドなんで、安心して読んで下さい。
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小野寺さんの描く主人公は優しい。さくらと太郎は父親の違う姉弟。姉の結婚式へ実父が顔を出したところから物語は始まる。あまりにも人の好すぎる太郎に「なんで?」と心配になる展開もありながらも、結果素敵な終わりに繋がった。家族っていいな、って改めて感じさせられました。「お姉ちゃんの父親ってことは俺の父親ってことだから」太郎とさくらの姉弟が本当に優しい。