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優しい本。小学生向けに書いた文章をまとめたものだけど、大人な私も癒された。自分の中の昔子供だったころの自分に響いた。
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以前辻村深月さんの「かがみの孤城」を読んだ時、どうしてこんなに子どもの気持ちがわかるのだろうと思ったことがありましたが、この本のはじめにを読んでなるほどと思いました。
私はもう大人だし子どもの頃の気持ちは忘れてしまっているのかなと寂しい気持ちになる事がありましたが、私も昔子どもだったんだから悲しまなくても良いかも?と思えて少し救われた気分になりました。
この本の中には「自分の言葉で考える」というのがテーマとして出てきますが、小学生を対象として向けられた言葉でも大人にとっても凄く大切なことだと思います。改めて自分の気持だったり価値観などを色々考えてみるいいきっかけになりました。
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自分がまだ幼かったあの頃の記憶を開ける鍵。
今まで読んできたエッセイでこんなに温かい気持ちになる事はあっただろうか。
人を傷つけることも幸福にもできる「言葉」
読み進める度にもっと読みたいと思うと共に、寂しさを感じるほど愛おしい。
雨のにおいにはとても共感した。
私は雨が好きだ。いつもと違う音がして、お気に入りの傘をさせる特別な日。私だけの特別をくれた傘は何年も前に友達がプレゼントしてくれたものだ。今は少しボロボロになってきてしまっているけれど、まだ大切に使っているよ。次会った時に伝えるのが楽しみ。
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とても読みやすかった。
今を生きる小学生向けに書かれた内容であるものの、大人が読んでも昔経験した出来事への新しい気づきを得ることができる。"「自分の言葉」をもっているこころが、無意識に怖かったのではないでしょうか"(p.17)など、誰しも一度は通った道だけれども、言語化しにくい状態を表現する力がすごい。
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読書の秋です。昔読んだ本をもう一度読むのもいいし、あるいは、今読んでいるその本を、時を経てまた読んでみるのもよいかも。今はまだわからない隠れたメッセージを、未来の自分が驚きや感動と一緒に受け取れるのだとしたら、読書って、今の自分から未来の自分に贈るプレゼントみたいで、すてきだと思いませんか?(p.133)
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「児童書はその子の一生の地下水になる」という趣旨の話で、絵本を再読した時に得られる気づきについて、ちょうど塩谷舞『小さな声の向こうに』でも書かれているのを読んで、それと同じように「未来の自分に贈るプレゼント」と優しく表現するところなどがけっこう好きだった。『14歳からの哲学』の横に置いて、時々手に取って読みたくなる気がしている。
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この本は小学生向けに書かれた記事をまとめたものだが、大人の自分でも気付きや共感が得られて読んで良かったと思える一冊だった。
どの記事も言葉選びが丁寧で筆者の誠実さや読者に寄り添う姿勢を随所に感じられた。
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エッセイ。
肩肘張らなくて良いんだよと言われているような心地よい気持ちになった。
自分は何かを観たり読んだりして感動したのに、周囲の人はそうではないとき、そっと自分の気持ちはしまいこんでしまう経験、あったなぁ。
思えば、年齢を重ねていくにつれ、素直に感動することができるようになった気がする。
周りの評価も多少は気になるが、自分が好きならそれで良いと思えるようになったのはいつからだったのだろうか。
幼い頃は、なかなか自分の思っていること、伝えたいことがうまく言葉にできず諦めてしまったこともあった。
辻村さんのこのエッセイを当時読んでいたら、もう少し自分がどう感じているのかを突き詰めて考えていたかもしれない。
一番好きなエッセイは、パン・パーティーの話。自分の好きなパンを持ち寄って皆で共有し合うといったものだが、友人が好きな物を自分も好きになると言うのは、幸せなことだな。逆もまた然りで、独り占めしているより人と楽しさを共有した方が数倍楽しいと私は思っている。
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小学生新聞に連載している記事を本にまとめたもの、というだけあって、文章が分かりやすくすらすら読めた。
小学校時代の自分を思い出しながら、自分もそうだったなとか、今もそういうことがあるなとか、共感を覚えるエピソードが沢山あった。
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大好きな作家さんのエッセイ集。
どうしてこの方が書くお話がこんなに響くのか、なんとなくわかった気がします。
雨の匂いわかりすぎます。
子供が大きくなるにつれ、親がでしゃばって解決してあげられる機会がなくなっていく事に変な焦りがあったりもして、そんな時にこの一冊が心を軽くしてくれるんじゃないかなと思う。
何かいろいろ悩んでいる子供たちにぜひ読んでほしいな。
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辻村さんの言葉が子どもへの愛情にあふれていて、読んでいてすごく癒された。子どもに向けてのメッセージなのだけれど、自分の子ども時代にまでさかのぼって、過去の傷やモヤモヤしたことを優しく包み込んでくれる。
また、辻村作品の小話や、本を書くこと、本を読むことについても語られているのも魅力的だった。
『この夏の星を見る』は、このエッセイが新聞に連載されているときに執筆・発表されたもので、私はまだ読んだことがないので(積読本をなんとかしてからになるけれど)読みたいなと思った。
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#あなたの言葉を
#読了
素晴らしすぎる一冊。辻村さんの思考や寛大な心がこの一冊に濃縮している。
読了した後でも、ここまで考えや、気持ちを言語化できるの本当に凄いの一言。
そして『言葉は人類最大の発明』だと改めて思いました。
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小学生新聞掲載のエッセイ集。
辻村さんの描写の豊かさや感情移入してしまうくらい繊細な機微はこうして生まれるのかと引き込まれる。昔子供だったから、とその時の気持ちを紡いでくれる辻村さんに童心が疼く。
同調圧力に屈さず穏やかに席を立って離れる勇気、そういう手があったのだと過去の私に告げたいし、今からでも刻みたい。
「風景の描写を頑張らず、主人公の目から見えることだけを無理せず書く。目から見えたことだけを丁寧に心の動きに沿って書く」だからこそ、主人公に感情移入して読めるのかもしれない。
あとこの夏の星を見るのキノコ図鑑のくだりが実話からの引用!とか発見があって楽しい。
小説にハマるきっかけの辻村さんは私にとって風ではなくがっつり運命やね
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丁寧で、優しい言葉。まっすぐで、でも考えられた言葉は、疲れ切った大人の心にもすっと入ってきて、じんわり沁みます。
変わり映えのない毎日だけど、あの頃のように、小さなことに悩んだり、ワクワクしたり、もうちょっと日常を楽しんでみようと思える。
子供向けに書かれた文章だけど、私は毎日を頑張る大人に読んでほしい本だなーと思いました。
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成長するほど自分の言葉は聞こえにくい。だからこそ、この本にもっとはやく会いたかったと思いました。
自分の言葉に悩む時期に出会っていれば励みになるし、大人が読めばあの時はそうだったのかと気づきになる本だと思います。
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小学生新聞の連載記事を加筆修正したもので、
辻村さんが日々の生活で感じたことをもとに、小学生に伝えたい感覚、経験、言葉がつまった一冊です。辻村さんの語りかける文体がとてもとても優しくて、私も小学生の時に読みたかった…!
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辻村先生の言葉は、かつて子どもだった私にそっと寄り添って固まった心を解きほぐしてくれるあたたかな感覚があって不思議に思っていた。あのときのみこんだ言葉や感じていた気持ちをどうしてこんなに鮮やかに思い出させてくれるんだろうって。
それは「私も昔、子どもだったから」。子どもの私の気持ちを載せたまま大人と呼ばれる時間まで流れ続けているからだそうで。
幼稚園の先生のような柔らかさで語りかけてくれるので、優しい気持ちになりながらひと息に読み終えた。私は自分の言葉でやさしく伝えられる大人になれているかな。なりたいな。子どものとき、こんな大人が側にいてほしかったから。