紙の本
身につまされる
2024/04/28 10:22
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投稿者:tamayo04 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわゆる弱者や下層に位置するものの悲哀や切なさを容赦なく描く作品が多い南綾子さんの作品、今回もずしりと来ました。
昔の作品のように素直に大笑いはできないけれど、読み進めると止まらないです
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このどん詰まり感。
人生にはいわゆる「王道」があって、そこから逸れた人生って、不安すぎて、何か揺るぎないものにつかまりたくなるんだろう。
同じ境遇にいるわけじゃなくても、この耐え難い焦燥はめちゃめちゃわかる…!
人生に、ものすごい幸運が舞い込んで一発逆転!なんて、ほとんどない気がする。
なのに、今まで通り暮らせなくなってしまうようなトラブルは、わりとある気がする。
破滅に向かうのが人の定めなのか…?
4人の主人公たち、愚痴りたくなる状況なのはわかるけど、みんな我が身かわいさが過ぎるなと思いつつ、でも誰にとっても自分が主人公なんだから当たり前かと思い直す。
一発逆転が叶わなくても、自分を大事にして、少しでも幸せを見つけながら生きていけたら。
自分を大切にすることと、人を大切にすることは、ほんとはほとんど同じなのかもしれない。
小さな希望が灯ったような気がしました。
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4人の男女の視点で恋愛、結婚、子供、孤独、寂しさ、不器用さ…が描かれていました。
「まだ若いから」「本気出せば…」って会話が増えてるのは事実。そんな「若さと時間」を盾にしても、孤独や寂しさを無視できない、そんな感情が身に迫る…
登場する4人の男女は全員不器用だが、そんな人間の生きざまや、つながりを丁寧に描いた本で、30歳40歳…50歳になっても読みたいと思いました。
最後の一文が『俺はこのままひとりぼっちで、いつかおかしくなってしまうんだろうか』に対する答えな気がして、その一文を2回読んだ…
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面白かった!今日、勉強したかったのに、つい最後まで読んでしまった。
生涯、独身でいることは決して不幸じゃない。結婚している人だって、なんだかんや色々それぞれある。おじいちゃん、おばあちゃんになった時の不安は確かにあるけれど、寂しく思うときもあるとおもうけど、周りと助け合いながら自分を1番に考えて自分のために自分らしく生きていく。案外、理想の生き方かもしれない。
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中年独身者の悲哀を上手く描けていて、文章も読みやすくあっという間に読了。
メインの男女4人の登場人物が同じくらいの年齢で、就職氷河期だったり、共感するポイントが沢山あり、ネトフリの『First Love 初恋』みたいにキラキラした感じではないけど、時代背景と共に生きてきた登場人物達と自分を重ねてしまった。
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独身に限らず既婚の人も起こり得る出来事がたくさん出てきます。
面白いだけでなく少しリアルで、4人の登場人物の心情に共感する場面も多かったです。
人に頼るのではなく、今から積極的に自分の人生を楽しむことが老後の備えかなと読みながら考えました。
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感想
孤独。1人でいることは本当の孤独ではない。友達がいて、大事な人がいて。なのにその人とは距離があって。だけど何もできない。それが寂しい。
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非常に面白かったです!!
私自身は登場人物の年齢になるまでまだちょっとあるけど、おそらく一瞬でその年齢に達するので、身につまされる思いでした。
相対的に見れば恵まれた立場にいるのに(特に一番(?)の主人公であるコンビニ店長がそうかな)、どうしても他人と比べてしまって不幸を感じてしまう。
羨んじゃいけないのについつい羨んでしまったり。
この本ですごくよかったところは、それぞれの登場人物たちが、最終的には前を向くところ。
前を向くまでに至る経緯がすごく人間臭くて、自分の醜さに目をそらしたくなるけど、いちいち同感してしまって。過去の出来事にひきづられて、「ああすればよかった」「こうすれば今はもっと違ったはず」と後ろ向きに考えちゃうあたりは首がもげそうになるほど頷きながら読みました。
世間はGW。
長期休みに、自分を見つめ直すような本を読めてよかったなと思います。明日から腰を据えて将来のこと色々考えようと思いました!