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序盤からエンジン全開感のある、とにかくスリリングなサスペンス。思わず一気読みでした。
アフリカの呪術師に狙われたアルビノの少女と、彼女を助ける日本人ツアーコンダクター。テロリストに襲撃されたりアルビノ狩りに遭ったり、手に汗を握るシーンの連続で息がつけません。にもかかわらず、案外あっさりと窮地脱出して舞台は日本へ。ってのでややあっけに取られたのですが。
実はこの日本が近未来の日本であって、国際情勢がいろいろ物騒なほうに変わってる、という代物だったのでした。まだまだ去らない脅威。さらなる陰謀と呪術の正体。うわー、もうはらはらどきどきがまったく止まりません!
現代の世の中で、こんな呪術だなんてまったく馬鹿らしい、というのは一般常識なのでしょうが。だからといってありえないとも言えないのかも。むしろそれを心底信じてしまうこともまた恐ろしいのでは。大団円が予測される物語ではあるのだけれど。読後にはどことなくうすら寒いものが残った気がしました。