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「孤独な夜のココア」がよくて好きになった田辺聖子さん。
知らなかったけど、ジョゼも描いてるんだね!
孤独な夜のココアを読んだときほどの
「女のひとのたくましさ+美しさ」みたいなものは感じなかったなぁ。ただただ「なんかたくましいなぁ女性って」って思った。
たくましすぎて 失ってしまうものもあるなぁ。。
作家志望の男と資産運用してる女性の恋愛話がものすごく哀しかった。
あぁ~女にプライドが無けりゃのほほんと幸せに恋愛できるのになぁ。
全部の作品大好き!何度も読みたい!とは思わないけど
じーんと残ったシーンがあったので、印象には残りました。
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女ってめんどくさいなぁと思う。めんどくさいって分かってるけど、止められないこともある。『シーソー夫婦』が好き。実家が懐かしくなったら田辺聖子を読むのです。
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10の話が入った短編集の改版バージョン。西加奈子の解説が新たについたと思われる。その西加奈子も言及している短編「火気厳禁」で描かれる、女の周期。
▼…ねむりを呼び起こされた夜明けの木々のように、志奈子の体内がざわめいて、熱い鮮血がしたたり落ちている。
いつもだったら、志奈子は、自分の女の周期が、我ながらきたないような気がするのだった。
それが、ゆうべの今朝はちがう。…志奈子の体には、たっぷりした熱い血がある。
こんな感じ、こんなにゆたかで気持のいい、誇らしい感じ。浅見にいったらわかってくれるにちがいないと思った。熱い血がたっぷり出て、子宮がすっかり綺麗になって、赤ちゃんが気持よく大きくなるなんて、考えただけでも健康的で、おなかの空いてきそうな、ほがらかな話ではないか。
(「火気厳禁」、pp.119-120)
浅見は、素寒貧の一文なし、妻もなく家もなく職もなく、はかない舞台の栄光に夢をかけている男。志奈子はアパートを経営し、土地を買い、カネの運用と蓄財に励んでいる女。
元同僚の春本にはお金があってとうらやまれるが、春本のように、自分で自由になるカネはほとんどなくとも、スイートホームと赤ん坊がいるほうが幸福なのかと考える志奈子。心から恋しいと思う男は今はない。同時にカネも魅力はない。自分は春本夫婦が少しうらやましいような気がすると志奈子。
この短編集には、「今日の観点からみると差別的ととられかねない表現が散見」するのだが、それはともかく、うまいなー田辺聖子。
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恋愛小説を集めた短編集。『孤独な夜のココア』『三十すぎのぼたん雪』につづく第三弾なのか、今回は夫婦の話が多い。「ここだけの話」を嬉々としてしゃべりまくる女性にはなりたくないものだわね。なるべくね。
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作品によっては大阪弁が気になることもあるけれど、これはゼンゼン気にならず。
うまいなあ。恋愛の時の、ありふれて、だけどその時にしかない感じ。
西加奈子さんの解説もよいです。
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田辺さんの言葉遣いは好きだ。それに素朴で飾らないストーリーとオチも好きだ。ただ本書ではそれが十分に発揮されていなかったように思う。彼女の小説に込み入ったストーリーは必要ない。デリケートな小説が持ち味の彼女なら、と思う。
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男と女の作品が多いですが
中には女の子の作品があります。
いたいけな子どものちょっとほろ苦い感じの物語。
その背景には複雑な環境もあるので
よりいっそう彼女が引き立つのです。
他には海外が舞台の作品が
とても魅力的でありました。
「金箔の町」が大人の香りがあふれて好きです。