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しっかり更生した少年(犯罪者)は許していい
当事者は、許さなくていい
ただし、少年の人生を意図的に邪魔したりすると、同じ生き物になる
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読んだ後少年法についてとても考えさせられた奥深い作品だと思いました。未成年である主人公がタバコを吸っていることで注意され殴って殺してしまったことで始まるストーリー展開に常に考えされられ読む手が止まりませんでした。登場人物たちの心理描写がとてもすごくいまだかつてない読んだことがないストーリーに拍手喝采です。あなたもこの少年犯罪に深く追求した作品を堪能して下さい。
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色々と考えさせられました。
読むのが止められなくて一気に読みました。
登場人物それぞれ違った悩みや葛藤がありつつも、表に出さず生きてきたのに、隠し事を表面化させた途端、関係性がうまく機能しなくなる様子を生々しい形で見られて面白いです。
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タイトルのインパクトに対し
殺人の原因が弱すぎて
加害者にも被害者の弟にも
もうひとりの主人公の女性にも
あまり心を動かされなかった。
この場合、たまたまではなく
なぜ罪を犯してしまったのか
その理由が重要なんじゃないかな?
「わたし」と「ぼく」で目線は違えど
同じ出来事を反芻し、繰り返したり
対比の効果より構成の
まどろっこしさを感じてしまった。
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タイトルとあらすじ見て購入。
自分が読みたかった内容とは違っていた。
心葉が人を殺してしまったのが少年の頃、未成年がタバコを吸っているのを注意されて殴ってやってしまった。
自分が読みたかったのは理由がわかる殺人。
例えば、妻が殺されて復讐のために殺してしまったが罪を償った。とか、自分が死にたくなるくらいいじめられて復讐で殺してしまった。
そんな人に恋したらその現実を知っても付き合っていけるかどうか。そんな話を期待してました。
殺人の理由がキレた事だったら、例え刑務所入って刑期を終えても償った事になるのでしょうか?
家庭環境が悪かった。
言葉を知らなかったなど、だから何?
と思ってしまった。
ただ、そう思えるという事は自分は幸せな環境で暮らせた側の人間だろうから判断が難しい。
ヒロインの女性は純粋無垢すぎて、こんな子はいないと思った。
犯人もつまらなかったなぁ。
千暁が犯人だったら、面白くなりそうだったけど、
真犯人…お前かぁ……みたいな感じです。
被害者家族と、犯人が全く別の街で同じ会社で働く可能性ってどのくらいでしょうね。
よく会いましたなぁというのが、少し引っかかりました。
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真っ直ぐ問いかけてくるタイトルと、不安定な状態を思わせる装丁に惹かれ手に取った。
物語は同じ会社で働く三人の男女を中心に展開する。
子供時代に父親から「はっきりしない子」と言われた事で、自分の気持ちを言葉に出すのが苦手になった藤沢彩。
毒親の元で育ち暗い過去を持つ田中心葉。
心葉と同期の佐藤千暁。
親しく交流していた三人だったが、ある事実が明らかになった事でその関係性は崩れ出し、突如起きた殺人事件でより疑心暗鬼に陥っていく。
奥深い社会派ミステリーを期待していたので現実味に欠けている所が残念。
犯人には嫌悪感しかない。
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子供の頃父親から、はっきりしない子と言われたことがきっかけで自分の気持ちを言葉として他者に伝えることに苦手意識がある藤沢彩は、オオクニフーズの相模原支社に勤務することになる。そこで1年先輩の田中心葉が優しく声をかけてくれたことから次第に惹かれるようになり、心葉の同期でもある佐藤千暁とも親しくなりうちとけるようになる…。ある日の朝礼後、心葉が「ぼくはは人を殺したことがあります」と告白…その後心葉が殺めたのは、千暁の兄であったことが判明した…。
心葉の受けてきたネグレクトが根深かった故の犯罪だけど、そうとわかっていても、罪を償い反省していたとしても、被害者遺族の傷は癒えるものではない…んだと思います。なので、千暁の母、美月さんの気持ちに私的には共感できました。彩や心葉、千暁の行動には、ちょっとした違和感を感じたまま、次の事件が起き、加害者と被害者遺族の思いを軽んじた犯行には憤りを感じました。
「あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか」という長いタイトル、私ならどうするんだろう?そんなことを考えさせられました。
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過去の事件と向き合う若者の苦悩が胸に沁みる… #あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか
■あらすじ
子どもの頃から父に圧力をうけ、はっきりしない性格になってしまった主人公の彩。彼女は就職先のフードサービスのNPO法人で働いていた。少しずつ職場になれてきた彩は、同僚とも少しずつ気心が知れる仲になっていく。彼女は心葉に心を惹かれていくのだが、ある日の朝礼で彼がかつて殺人を犯したことを告白するのだった…
■きっと読みたくなるレビュー
生きづらい現代社会を背景に、少年犯罪や若者の葛藤を描くのがお上手な天祢涼先生の新作。まさにタイトルとおりの物語で、本作も胸が引き裂かれるような内容でした。
まず1ページ目ですよ、最初のセリフから一連のシーン… いきなり引き込まれる場面で脳裏に焼き付く。こんなのはフィクションの中だけであって欲しい。
本作は人間関係が凝っていて、主人公の彩とかつて殺人を犯してしまった心葉だけの物語ではありません。当時の事件の関係者が様々に入り組んでおり、現代においてさらなる事件に発展してしまう。彩や心葉だけでなく、色んな人の視点で物語が進行するため、それぞれの事件に対する想いが芯から伝わってくるんです。
特に被害者家族の叫び声は、読むほどに胸が締め付けられ、どうすればこの人たちは救われるのかと読んでるこちら側が悩んでしまうんです。亡くなった人は帰ってこないのは頭では分かっているのに、いつまでも処理できない苦悩。辛すぎますね…
また加害者についても、ただただ哀れみを感じる。まだ知識も経験もなかった少年期の一度の失敗がもたらす呪い。たとえセカンドチャンスを掴みかけても、ずっと処罰がまとわりつき、瞬時に全ての努力を消し去っていく。至極一般人の私たちにとっては、自業自得だと片付けてしまいますが、その少年は当然そう至ってしまった背景や理由があることを忘れてはいけません。
そして本書後半には、一連の事件の真相が明らかになってくるのですが、まさに現代の情報化社会の瑕疵が明るみになってくる。自分には関係のないのではなく、ひとりひとりがよく噛み締めるべき社会問題であることを認識させられるのです。
ただ過去にはいろんな出来事があったけど、それでも未来を担う世代が希望を見出して戦っている姿は美しいんです。これからも負けずに生きてほしいと思いました。
■ぜっさん推しポイント
世の中には苦しんでいる人に手を差し伸べている方々がいる。ヤフコメやSNSで正論を振りかざすのではなく、実際に体と時間をつかって、元犯罪者たちと向き合う人たち。自分の会社に受け入れ、世間の目からも戦いながら、彼らと誠実に正対して成長の手助けをしていく。
本作で印刷工場の恩田さんの日記を見た時、セカンドチャンスまで構築するのが、どれだけ手間と時間と精神力を使うのか身に沁みました… 何もしていない自分が、如何にずるい人間かを痛感しましたよ… ただ少なくとも、関係のない人間が未来を壊してしまうようなことは無くしたいと思いました。
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殺人なんて、自分とあまりにもかけはなれていて、他人事でしかない。でも、題名のようにすぐ近くの人に殺人の過去があったら?現在がどんな人でも、どんな経緯があっての殺人なのかも、関係なく距離をおいてしまう。絶対に。悲しいけれど、それが現実。彩が心葉を「こわい」といったことばが、痛いほどわかる気がする。
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タイトル通りの話。どうしますか?どうするもこうするも、どうにもできないだろう。実際、大切な人に殺人の過去があったという事実が起きてみなければ勿論分からないと思うし。
でもそうなってしまったとして、大事なのは「誰の味方になるか」ではなく「誰を信用するか」なのかもしれない。結局、人は自分の信じたいものを信じるしかできないのだから。
兄を殺された立場で加害者と普通に接することのできる千暁が、私にとってはこの物語中、最も気になる人物だった。
母親にも加害者と一緒にいることを責められつつも、加害者を根っからの悪人ではないと信じたい気持ちも持っている。凄く難しい立場だ。
過去のことを全て忘れる能力があれば千暁はどんなにか楽だっただろう。
千暁の母に関しては本当に無念。こちらの加害者に関しては同情の余地なし。自分の人生と他人の人生を天秤にかけ、自分を優先する所業も見ていられない。無事、逮捕となり一安心したが、千暁の母の存在は、今後の心葉に対して良い意味でも悪い意味でも影響が大きかったと思うと、やはり生きていてほしい人物だった。
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感想
ひとまず理由を聞いてみる。だけどそれは興味があるから。心はもう決まっている。他人の未来を、権利を奪うことは許されない。それが法治。
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中学生の頃、人を殴って死なせた過去がある青年。心から反省し罪を償えばそれで許せるか。自分が被害者遺族であれば反省しようが更正しようがそんなことは関係なくて、ただただ許せないと思う。でもこの作品のように加害者側にも視点を置いた作品だとやっぱり幸せになってほしいと願う気持ちも湧いてくる。ただ加害者家族も困難な道を歩むかもしれないけれど、被害者遺族がこれから歩む道は光が見えなくて苦しいと思う。被害者側だけが不幸になってしまう気がする。
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タイトル、そして表紙から強いインパクトを受けて読み始めた。タイトルにあるように、もし、自分の大事な人の過去に殺人という暗い過去があったら、その人との関係を続けることができるだろうか。どんな理由であれ、殺人を犯してしまった人と付き合えるだろうか。また、罪を犯してしまったとして、長い年月をかけ、悔い改め、罪を償うために生きていることを知ったら過去のことを気にせずにいられるか。たくさんのことを考えた。読みごたえのある作品だと思う。
また、一番心に残ったのは、幼少期の劣悪な環境から殺人を犯してしまった登場人物が、少年院で本と出会い、出所後の生活でも知識を得るにつれて、人として成長していく様である。知識のあるなしで、人生は如何様にも転ぶと改めて感じた。
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2024/05/27 読了。
図書館から。
被害者、加害者、その周り。
一つの事件で及ぶ関係者は報道で目にする以上に
多数いるんだろう。
怒りのやり場のない結末に区切りをつけることは
一生無いのかもしれないけれど、それを抱えたまま
生き続けることも、どちらとも本人にとって解決することはないんだろうなぁ。
更生したとしても目に見えるものでもないし、
犯した罪は消えないから、難しい。
いつまでたっても被害者にとって加害者は加害者であり続けるし、終わりはない。
でも、実際に少年犯罪に関して、更生は難しくなってきてるんじゃないかなぁと思ったり。
環境要因もあるだろうけど。