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さてさて...1945シリーズ復刊 第2弾。
感想は旧版の方にあるので割愛しますが、新規書き下ろしの掌編『青いカップの王様』が最高だったことをお伝えします。
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昨年ノベルズで中古を手に入れていた天球儀
1945シリーズ連続刊行第2作
やっぱり、文庫で揃えたく
世の中はゴールデンウィーク突入するも シマシマ読んでます
太平洋戦争中期から終戦に向けて
右手にオリオン座のようにほくろが並ぶ少年
5歳の時不注意な事故から 名家の坊ちゃんに命を救われる少年
そう その時から 自分の命は彼のもの
敗戦色濃くなり 特攻隊が組織されていく
名家存続のため 養子縁組をして坊ちゃんの身代わりとして特攻に出撃する事となる
それなのに 坊ちゃんの態度は厳しい
そりゃ好きだからですよ
身代わりにしたくないんですよ
今回は、ハッピーエンドが待っているので安心してお読みいただけます
書下ろしは「青いカップの神様」
末永く幸せにに暮らしていけそうです
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危なかった…
みんみんさんとおびのりさんにハッピーエンドとお聞きしていなかったら心がブチ折れて、呆然と夜空を見上げてシリウスを探す所だった…
本棚が濃すぎると愛すべき先輩方に心配(?)されたので、BLの金字塔で薄めて行きますよ!(あれ、薄まっていない…?)
以前にオススメ頂いた1945年シリーズ『蒼穹のローレライ』に続いて再販で刊行された2作目です。(前も書きましたが本来は刊行順が違うそうです)
今回は前作と違い、戦争が起こっているとは思えない平和に思える大分でのお話。
見えると言っても実際は戦争の火の手はじわじわとにじり寄っており、主人公の希はいつ出動命令が出るか分からない特攻隊の志願兵として覚悟を決めて、今か今かとその時を待っています。
それも憧れの坊ちゃん、資紀の代わりに死ぬ為に…
幼少の頃に希の命を救ってくれた資紀は名家の嫡男でただ1人の息子です。父親は海軍中佐で大地主。資紀も跡を継いで立派な海軍大尉になっています。
一方希は天文学者の父親の息子で四男、優秀で兄弟からも学者になるべきだと言われていましたが、いつかは資紀の下で飛びたいと航空学校に進み、立派な戦闘機乗りの資格を得ています。
もうこの頃には物資、燃料不足なので練習で飛ぶ事も出来ず、一億総攻撃の風潮の中で特攻隊が編成されていました。
資紀も本来ならば特攻隊に選ばれる可能性がある所を、父親の徳紀はたった1人の跡継ぎを死地に送る事を避けたく、ですが名士である成重家ともあろうものが息子を出さないと言うのも世間体が悪くなるので養子を迎えて代わりに特攻隊に出そうと言うのです。その白羽の矢が立ったのが希です。
改めて凄い時代だと痛感します。
「日本人は何人生き残れるのだろう」という台詞が作中で出て来ますが、もしもあのまま降伏していなければ、日本は正に焦土と化していたかも知れません。
希の願いは坊ちゃんの為に自分が飛び、彼が暮らす日本を守る為に敵艦を落とす事。
この話にはむしろ嬉々として乗ります。奇跡が起こったと喜ぶ位。
なんという…なんという健気さ…。
希の兄の恒もラバウル航空隊のエリートパイロットとして飛んでいるのですが、気になり調べた所、次回発売の『碧のかたみ』に登場するようなので楽しみな限り。
ですが希の方は飛べずに、身代わりになっているのがバレない為にずっと成重家の離れで隠れ住んでいます。幼い頃に資紀から貰った青い綺麗なトンボ玉を握り締めて、憧れの人の気配を近くに感じながらその人の為に死ぬ事だけを願って。
なんという…なんという(強制終了)
ローレライでは抜けるような南の空が印象的でしたが、今回は希の手の甲にオリオン座の形の黒子がある為に美しい夜空が効果的に描かれます。
黒子は星座と逆なので海に写すと完成するという、どうしたらこんなロマンティックが止まらない発想が出来るのか。
前回も思いましたが尾上さんの透き通るような表現のお陰で、冒頭の希が夜空を見上げるシーンや、資紀が縁に座って1人で星を見上げているシーンが非常に美しく、当時は空襲の為に灯りも消していたのでさぞか��空だけは美しさを保っていたのだろうなと切なくなりました。
資紀は軍人としての誇りを持っているので、恐らく自分が特攻隊として飛べず代わりに行く希に腹を立てているのだと希は思っています。
この辺りが平和な時代に育っている私には信じられない価値観なのですが、実際に資紀は希の事を覚えてはいたものの、憮然とした態度です。
それがどんどん冷たくなり、とある時期から辛く当たられるようになり…
私も読んでいて希と同じように「なんで?!なんでこここまで?!どうしたん?!」と困惑していたのですが、不思議となんだこのクソヤロー!とならないのが資紀の凄い所。
しかし終盤の方で資紀がとった行動には衝撃過ぎて一度本を下ろして「えぇっ?!ちょっと待って?!」と声を挙げてしまいました。
ですが、ここで気付いてしまうのです。彼が何故ここまでするのか。勿論、最後に希もちゃんと気付きます。
ここまでしないと愛する者を守れない時代…
はい、例の如く涙腺崩壊。今回はベッドの上だったので人目を憚らず浸ることが出来ましたよ。
本を読んでる時は泣いたって良いじゃない!!
誰に言い訳してるのか分かりませんがとにかく最後の方は「マジか…マジかよ…」と1人でブツブツ呟きながら読んでる怪しい私でした。
書庫とかランタンとか星空とか、今回もロマンティックなシチュエーションが盛り沢山でしたが、ローレライの時よりも見ていて切なかったです。
いや、ローレライも切ないけど…。
その分、本作の書き下ろしは本当にほっこりしました。もう良かった…。ただ、ただ良かった…。
雑貨店の店主には2人に代わりお礼を申し上げたい。
おびのりさんも仰ってますが、毎回このシリーズはBLとか超越して文学ですね。
みんみんさんのレビューで拝見したのですが、戦争をテーマにする事に批判的な意見もあるようです。ですが個人的に戦争史を勉強している身としては全く問題無いと思っています。
きちんと戦時中の女性の逞しさや悲哀なども描かれていますし、確かに少しファンタジー色も足されてはいますが、それは読み物として仕方の無い事だと思いますし、当時の国民の意識もちゃんと表現されています。
個人的にはお洒落が出来ない女性たちが、せめてもの慰めに花言葉に思いを馳せているというくだりが良かったです。
女中の告白の仕方も良かったなあ…。あれをやられたらちょっと好きになるかも。
次回作も楽しみです!
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ノベル持ってるのに…
文庫書き下ろしがあるって…
たった17ページが読みたいばかりに…
買ってしまった…
これ以上本増やしてどうする(。-_-。)
今や高額本となり手に入らないこのシリーズ本
12年の時を経て文庫にて復活!!
全巻出版されるのか⁈
キャラ文庫さん頼みますよ‹‹\(´ω` )/››
あっ!内容はyukimisake君おびのり氏のレビュー読んでください笑笑