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最後の超情報場仮説の内容が非常に興味深い。そしてわかりやすく噛み砕いた内容で認知科学の発展を解説していて非常に理解しやすいものだった。人工知能を巡って今後の発展が楽しみになる内容だった。
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人工知能研究を通して、認知科学を分かりやすく解説している書。
特に、ノーム・チョムスキーの統語論と、ロジャー・シャンクの意味論を対比させ解説して、未だ解決されないフレーム理論から、アフォーダンス理論の展開、そして、自身の「超情報場仮説」へと話は展開する。
苫米地英人の本を読んだことのない人が、第5章の終末の超情報場仮説から先に読んでしまうと、やや宗教がかった怪しい書に思えるかもしれないので、興味のある人は初〜中盤から目を通してみることをおすすめする。
説明は分かりやすく、特に視覚的な比喩を通して理解を深めてくれる。
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【内容(「BOOK」データベースより)】
人工知能とともに発展してきた「認知科学」を学ぶことで、思考のしくみや脳の使い方がわかるようになる。機械はどのようにして論理や推論を理解しているのか。人間の脳は機械とどう違うのか。アメリカの大学院で最先端の認知科学を学んだ著者が、やさしく解説。さらに、著者の新理論「超情報場仮説」にまで迫る!
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【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)】
苫米地/英人
1959年、東京生まれ。認知科学者(機能脳科学、計算言語学、認知心理学、分析哲学)。計算機科学者(計算機科学、離散数理、人工知能)。カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、同CyLab兼任フェロー、株式会社ドクター苫米地ワークス代表、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO、角川春樹事務所顧問、中国南開大学客座教授、苫米地国際食糧支援機構代表理事、米国公益法人The Better World Foundation日本代表、米国教育機関TPIジャパン日本代表、天台宗ハワイ別院国際部長
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【目次】
第1章 私と認知科学
・認知科学とは構造主義に取って代わったパラダイム
・認知科学との出合い
ほか
第2章 認知科学とストロングAI
・行動主義と機能主義
・ミンスキーの「フレーム理論」
ほか
第3章 人工知能と神経ネットワーク
・人工知能のニューラルネット
・学習可能な人工知能
ほか
第4章 文法が先か、意味が先か
・統語論と意味論
・ニューラルネットを解析したら文法ができていた
ほか
第5章 認知科学を超えて
・認知科学が解決できない「フレーム問題」
・人間はなぜ「ここはレストランだ」とわかるのか
ほか
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認知科学の歴史をふりかえって、やさしく(本当にやさしいかはノーコメント)説明。
そして、認知科学のパラダイムをへて、著者が考える新しいパラダイム『超情報場仮説』と論を展開している。
私は意外と超情報場仮説の方がしっくりいくような気がしています(^^
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本の最初の方は、かなり分かりやすかったが、中盤から難しくなった印象。
特に最後は、宗教の話になったところで、よく分からなくなった。自分の知識不足、読み込み不足もあろうが、すっきりしない読後感。
但し、最初の方に解説してある基礎的部分は分かりやすかった。
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読んでみると確かに「なるほど」と思うことがたくさんあった。人の心についての研究をイメージする時、確かに自分は、心そのものはブラックボックスにして、入力と出力の事例を積み上げることを考えている。この本は、そのブラックボックスをどうやって開けるかという学問の話である。
わかりやす過ぎるくらいわかりやすくてよいのだが、すんなりあたまにはいりすぎて、逆に新しい知識を得た気がしないほど。実は目から鱗のことが多かった。限りなくマクロに広がっていく相対性理論や、どこまでもミクロに迫っていく量子論と同じくらい、心の奥の奥まで掘り下げていく認知科学が魅力的な学問であることがよくわかった。
何よりびっくりしたのは、本の最後の方で出てくる、今までの認知科学の限界を超える仮説が、プラトンのイデア論を思わせることだ。科学をどこまでも推し進め、さらにその先へ行くことを考えた時、ギリシャ時代の哲学に結びつくものが出てくるのは、なにやら素晴らしいことのように思えてならない。
正直、その部分だけで、ひどく感動して読み終えたのであった。
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定義、概論、現状と限界、著者の解説や自説が織り交ざっているのだが違和感なくすんなり読める。
ちょっと怪しげな自己啓発本と、実に鋭い啓蒙本の2面性を持つ著者だが、後者の中でもかなりアカデミック。
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認知科学者でもどういう学問か説明できない人がいる。
人が物事をどの様に理解していて人工知能にどの様に覚えさせていくかどうか。
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期待していたより面白かった。相変わらずの苫米地さんの自慢やカーネギーメロン大学がいかに素晴らしいかという賛美が鬱陶しいが、しかし、自身の興味を持った流れなどとともに分かりやすく認知科学のいち側面を紹介していてとても楽しみつつ学ぶことが出来た。
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何故人はレストランをレストランと認識できるのか。機械にも同じことをさせるにはどのようにすれば良いか。
そんな命題をひもときながら、認知科学について解説をしている。
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認知科学についての入門書。
今まで認知科学というものがよく分からず、漠然と脳科学寄りの分野だと思っていたが、本書では言語学・人工知能の説明を織り交ぜながら、心の機能について解明する。
全体として勉強になる内容だったが、最終章の超・情報場理論だけは、説明が投げやりで、どうにも受け入れられない。
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苫米地氏というと、電車の中吊り広告での胡散臭そうな書籍を宣伝してた人だなー、という印象しかもっていなかった。
おそらく普通に購入することはなかったと思う。たまたま認知科学に興味があってアマゾンで調べていたところ、評価が高い本書が見つかった。kindleで無料で読めるときたので、試しに読んでみた。
するとこれが実に面白かった。読みやすく、私のような素人にもわかるように書かれており、それでいて極端に簡略化されることもない説明で、知的好奇心を刺激される内容だった。
様々な理論に対して、紳士的な態度で検証したり意見を述べているところにも好感が持てた。
人工知能やプログラミングについてバックグラウンドがあるとより楽しめる。
レストランをレストランと、なぜ人は認識できるのか。確かに認識できるのは間違いないが、理由を述べろと言われても、明確な回答はできない。じゃあ何で判断しているのか?
この世界三次元ではなく、さらに別の次元もあり、その次元で認識しているかもしれない。新しいパラダイムが必要なのかもしれない、という仮説は興味深く、不思議な説得力があった。
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認知科学の基礎理論と歴史から、「超情報場仮説」「ホメオスタシス」へのパラダイムシフトを語る一冊。
人間がものごとをどう認知するかを科学すると、
単純な関数では表現できない、
自律的に学ぶ回路を設けても限界があり、限界を破るには「自分は自分である」といった内省的な思考が必要。
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人間はレストランに入るとき、看板やメニューや客などを見て自然にレストランであることを認知しているが、人工知能にどうやって人間の認知を理解させるか。
・私はりんごが好きです。
「私」と「りんご」と「好き」を覚えさせれば理解できる
→統語論(チョムスキー)
りんごといってもリンゴスターなのか、アップル社なのか、椎名林檎なのかわからない。意味が大事→意味論(シャンク)
フレーム理論、スクリプト理論…など認知科学の発展。しかし、人間の認知には及ばない。
統語論も意味論も超えた、超情報場というものがあるのではないか、というのが苫米地博士の仮説。人間は「ここはレストランである」という超情報場からの情報を受け取っているので、そこがレストランであることがわかる。
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超情報場の仮説が本当に面白かった。確かに指摘されてみれば、世界を認識する上で3次元以上の何かメタ的なもの(或るものの、他のものとの関係性とか?)が必要だろうと感じられる。それが、(認知科学を含めた、従来までの)科学で扱えるかどうかはさておき。そもそも人間はなぜそのメタ的なものを感じ取れるのだろうか。もう少し突っ込んだところまで言い及んで欲しかったが、著者自身の研究内容に関わることだからそれも難しいのだろう。
3次元以上という言葉から、超弦理論を連想したが、何か関係があるのだろうか。分からない…
それから、自分は全くの素人に過ぎないのだが、レストランの例えはあまり適切でないように思った。実際、建物の写真を与えたときに、その画像がレストランか否かは多分出力するだろうし。筆者の言いたいことは、人工知能が、レストランという「概念」、目の前の特定のレストランとして表象している「情報」を理解しているかどうかということだろうが、もう少し良い例があったのではないかと感じた。
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https://twitter.com/itaya1991_ugsc/status/1264408338508308481?s=21