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10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術
著者 ブレイク・スナイダー , 廣木明子
シド・フィールドと並び称されるシナリオ理論の立役者、ブレイク・スナイダーの『SAVE THE CATの法則』第二弾!
アメリカで最も売れた脚本術を書き上げた男が、新たに「物語構造の極意」を徹底解説する!
本書ではスナイダーが独自に作り出した10の映画ジャンル(ストーリー・タイプ)ごとにそれぞれの代表的な作品を5本ずつ例にあげ、ヴァリエーションを説明しながら過去の作品が後の作品に生まれ変わるためのつながりを解明した。つまりあらゆるストーリー・タイプの抄録であり、どんな脚本家にとっても史上最強に役立つカンニングペーパーなのである。
著者は成功するための二つの要素を「ジャンル」と「構成」とし、もっとも人気のある10の「ジャンル(ストーリー・タイプ)」の共通点を見つけ出した。その後その共通点を体系化(構成)する方法を見つけ出し、テンプレート化(ブレイク・スナイダー・ビート・シート)したのが本書である。このセットを兼ね備えた脚本こそが、見識眼のあるバイヤーの目に止まり、観客を満足させる黄金の法則なのだ。真似することや形式化への偏見やプライドで読まないのはもったいない。
軽妙な語り口と、業界を知り尽くした人間ならではの鋭い視点によって、ハリウッド映画に隠された「ウケるための脚本の奥義」を伝授。映画の奥深さ、面白さが、脚本という切り口によって見えてくる本書は、映画脚本家を目指す人はもちろん、小説、ゲーム、マンガなど、あらゆるストーリーテリング創作に携わる者にとって必読の一冊である。
10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術
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10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術 SAVE THE CATの法則を使いたおす!
2016/03/04 08:22
映画を観に行こう
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第88回米アカデミー賞が発表された。
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(監督ジョージ・ミラー)が作品賞を逃したものの最多の6冠ということで話題になっていた。
作品賞は「スポットライト 世紀のスクープ」(監督トム・マッカーシー)。この作品は脚本賞との2冠である。
作品賞にノミネートされた作品を見ると、脚本賞にも同時ノミネートされた作品が多い。
やはりいい作品にはいい脚本があるという証でもある。
脚本家を目指す人にとって話題の一冊となった『SAVE THE CATの法則』の著者ブレイク・スナイダーがその続編として書いたのが、この本である。
原題は「SAVE THE CAT! GOES TO THE MOVIES」(映画を観に行く)。
つまり、前作でスナイダーは10のジャンルと作品の構成について書いているのだが、この本では具体的に実際の映画で読み解いていこうというのだ。
10のジャンルを忘れたって。OK! じゃ、もう一度。(こんな文体でこの本は翻訳されてるんだ、わかりやすいだろ。
家のなかのモンスター、金の羊毛、魔法のランプ、難題に直面した凡人、人生の岐路、相棒愛、なぜやったか、おバカさんの勝利、組織のなかで、スーパーヒーロー、どうだい。思い出したかい。
それでそれぞれのジャンルで事例として挙げられている映画は、もちろんこんな映画知らないなんていう作品もあるけど、「タイタニック」や「エイリアン」、「ダイ・ハード」に「ライオンキング」なんていう、きっと多くの人が観た有名な作品もあって、日本の読者にも十分楽しめるようにできているのが、うれしい。
この本の中でスナイダーが何度も書いている言葉ってわかるかい。
それが、これ。「あらゆるストーリーは変化について語るものだ」。
映画によっては大変わかりやすい変化もあるし、中にはどこが変化なのかわからないという作品もないではない。
それは脚本がよくないのか、観客である私たちがその変化に気がつかないか、そしてそんな作品に限って変化に気づいた観客は絶賛するんだろうな、どうかだ。
この続編もめちゃ楽しめるゼ。