- みんなの評価
1件
悪いがん治療
著者 ヴィナイヤク・プラサード , 大脇幸志郎
■その治療、患者の利益になっていますか?
この本は、レベルの低い医療批判本ではなく、
腫瘍内科医によるこれからのがん医療の未来へ向けての提言だ
――日本医科大学武蔵小杉病院・勝俣範之氏推薦
昨今無数に登場しては話題を集める「がんの新薬」は一般社会から高い期待を受けている。しかし、その効果はしばし誇大に説明され、現実を大きく超えた期待を呼び起こしてしまう――
人びとのがん治療のとらえ方が歪めさせ〈悪いがん治療〉に導いてしまう要因とは何か? 現役の腫瘍内科医が、医薬品開発・医薬品行政の根本的な問題を明らかにし、医学で言われる「エビデンス重視」に警鐘を鳴らしながら、患者にとっての真の利益とは何かを考える。
悪いがん治療
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
悪いがん治療 誤った政策とエビデンスがどのようにがん患者を痛めつけるか
2022/04/09 21:43
高すぎる抗がん剤はがん患者を苦しめる
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
副題にあるように、がん治療に関する誤った政策とエビデンスがアメリカにおいて、がん患者を痛めているという。腫瘍内科医師である著者による詳細な事実の提示は、がん化学療法に少しでも関わる身として、のめるこむように読んだ。エビデンス重視といい診療するといえども、経済的利益相反の罠は、知らぬ間に医療従事者の心を蝕むようだ。薬剤臨床使用の認可権を有するFDAでさえ、本来の機能を全うしていない湯だ。化学療法の目的は、無増悪生存期間や奏効率という代理エンドポイントではなく、患者中心エンドポイントの改善であると理解した。