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かわいそうなひと~世話係なしに生きていけない聖女と聖女なしに生きていけない世話係~
――ユージンは可哀想な人だ。優秀な公爵令息なのに、耳がいいだけの嫌われ聖女の世話係にされて。
我が儘な不機嫌聖女リタと、彼女の面倒を見る美しく完璧な世話係ユージン。
「かわいそう」と周囲はユージンを言うし、リタも常々そう思う。
ある日、他の聖女にもらった薬によって、二人は理想の世界の夢を見る。
リタが聖女でない世界、ユージンは世話係から解放されて自由に生きられる――はずが?
「リタさま、お可哀想に」ユージンはリタを攫い、暗く微笑んだ。
世話係なしに生きていけない聖女と聖女なしに生きていけない世話係の、歪で完璧な溺愛エンド。
書き下ろしたっぷりで贈る、病むほど純愛な主従関係決定版。
かわいそうなひと~世話係なしに生きていけない聖女と聖女なしに生きていけない世話係~
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かわいそうなひと~世話係なしに生きていけない聖女と聖女なしに生きていけない世話係~
2024/10/30 02:19
非常に私好みの作品でした。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
街中全ての音が聞こえるほど耳がよく、またそれらを聞き分け整理して予想を立てる能力を認められ先見の聖女とされている少女。
聞こえすぎて常に頭が痛くて不機嫌で、しかし能力の実態を伏せられているために扱いづらいとして付き人も続かない。
そんな中でなんでも器用にこなせてしまう公爵家の次男が付き人を任され、長く続いたため二人に結婚話が出る。
彼を自分から自由にしてあげようと、望む未来を見られる夢の秘薬を飲ませてから二人の関係が変わる話。
相互依存病みカップルで主従!なんて美味しいんだ!
主従の身分差逆転もねじれてていい。
ただ、明確に互いの気持ちを言葉にせず尻切れで終わるため糖度は低めかも。
なんでもできてしまうために何にも執着できなかったスパダリが、自分が到達できない能力を見せつけられて価値観を粉砕され、純粋な敬愛を抱き始めていたはずなのに秘薬のおかげで醜い願望を暴き出されて転がり堕ちていく姿がとても良かった。
短い話なのにこんなに丁寧な闇堕ちの様子が読めるとは。非常に私好みの作品でした。