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両利きの組織をつくる――大企業病を打破する「攻めと守りの経営」
著者 加藤雅則 , チャールズ・A・オライリー
破壊(ディスラプション)の時代を生き抜く方法
5年間で劇的な変貌を遂げたAGC(旧旭硝子)の事例を軸に、
「両利きの経営」を提唱した世界的な経営学者と
日本企業の組織力学を熟知した変革支援者が語る、組織進化の理論と実践。
●成熟企業の重要課題「既存事業と新規事業の両立」の実現法
●注目の経営理論「両利きの経営」の実行に焦点を当てた初の本
●両利きの経営のカギ「組織カルチャー」の変革を理論的かつ実践的に解説
●AGCでの実践事例を経営陣へのデプス・インタビューに基づき詳解
第1章 いま必要な組織経営論
第2章 AGC、変革への挑戦――戦略と組織を一体として変える
第3章 両利きの経営――成熟企業の生き残り戦略
第4章 組織はどのようにして変わるのか――アラインメントの再構築
第5章 組織開発の本質――トップダウンとボトムアップの相互作用を作り出す
第6章 脱皮できない蛇は死ぬ――日本企業のための組織進化論
両利きの組織をつくる――大企業病を打破する「攻めと守りの経営」
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両利きの組織をつくる 大企業病を打破する「攻めと守りの経営」
2020/08/17 20:29
トップとミドルの相互作用で組織は変わる、というところへのナラティヴの溝か、適応課題の件か、対話の不足、か、キャズム、か。
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投稿者:オオハシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
実はオライリー教授らの『両利きの経営』は、まだ読めていないのですが(間違えて柏の住所へ発送してしまった)先に実践本としてのこちらの本を読んでみた。 実に新しい本というところで今まで学んできたことがいろいろと多数表現されているなぁ、という印象だった。
その中でAGC(旧旭硝子)の変革の事例を解説し両利きの経営の具体的な内容に踏み込めており、いろいろと参考になることが多数あるなという印象。 例のアドバイスに従って二回連続で読んでみましたが、一回目よりも二回目に読んだほうがよりかみ砕けた印象かな。(一回目は少し穿って読んでしまったか)
個人的なレビュとするとよく言われているキーワードがちりばめられているので、まぁそんなところか。
「変革は経営者によるトップダウンとミドル・若手からのボトムアップがミートするところで起こる」という立場を強く提唱したいのなら、野中郁次郎先生らが20年以上前に提唱された「ミドル・アップダウン・マネジメント」との関連性や差異に関してもう少し踏み込んだ洞察が欲しかったなという意見があります。
(途中で参照元を読んでしまいキヤノンの三自の精神:自覚・自発・自治のスピリットに感銘を受けてしまった)
→ トップとミドルの相互作用で組織は変わる、というところへのナラティヴの溝か、適応課題の件か、対話の不足、か、キャズム、か。
流れで以下抜粋
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P154 「バイラルチェンジ(感染的変化)」のアプローチだ。バイラル・チェンジとは、流行は他人の行動をマネする(コピーする)ことから生まれる、というシンプルな原則に基づいている。ある変革人材は部門を越えて他の変革人材を知っていることが多い。トップの意識表示を起点に、変革人材同士をつなぎ、お互いの活動が感染するようなコア集団を形成するのだ。
このアプローチにおいて組織開発コンサルタントは、メンバーに対するグループ・コーチング等のプロセス・コンサルティングを通じて伴走していく。外部支援者としての役割は、トップの目線と現場を知っているコア集団の目線をマッチさせ、本質的な組織課題(適応課題)を浮き彫りにすることにある。
(中略)
P155 私のこれまでの経験では、キャズム越えができる組織の特徴は、トップが立てた変革の旗(目的)に応じて、コア集団の中で変革のストーリー(ナラティブ)が語られ始めることだ。数値や課題だけではなく、当事者の内面(感情)が語られるようになる。俳句にたとえて言えば、トップが上の句を読み、下の句をメンバーが読むイメージだ。
「〇〇を目指そう」「そのために悔しいけど〇〇であることを認めて、〇〇を始めたいね」、「本来うちは〇〇な会社だ」「だから残念だけれど〇〇は諦めて、〇〇を極めよう」というように会社のビジョンや存在目的を核とした新たなストーリーが紡がれていく。
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