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オオハシさんのレビュー一覧

投稿者:オオハシ

48 件中 1 件~ 15 件を表示
13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる

13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる

2020/09/25 10:11

アート思考とは「自分の内側にある興味をもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの探求をし続けること」だと言えるでしょう。

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

勉強になった!+勇気づけられた!!

僕にとっては本当にそう表現したい本でした。昨今ビジネス本とか読み続けている中デザインシンキングとかアート思考とかも少し勉強してきていて、丸善でいつものように買い物して並んでいるときに隣の人がレジで並んでいて「お、面白そうな本だな、次きたとき買おう」と思って買ってからずいぶんと日が経ってしまいました。

次に丸善に来た時にタイトルから検索したら、なになに佐宗さんが解説しているんだと、だとしたらやっぱり面白いんだろうなと、2019年に「直感と論理をつなぐ思考法」でまさに!となったことを思い出し購入。 しかしながら都合によりブレイディみかこさんの怒涛のラッシュで後回しになってしまってようやくたどりつきました。

駄文が長くてすみません。 
勉強になった!+勇気づけられた!!ということで、勉強になった部分は、前半部分の図工から美術になることで中高生で最も嫌われる学問だというキャッチ―な整理の後、現代美術ということがどういう考え方でなりたっているかを段階を経て伝えてくださっている点。 僕は現代アートは正直うーーんわからん、という人なので、その見方を教えていただいただけでも超ナルホドとなってうれしくなっちゃいました。

あとは勇気づけられた!!部分は、多分に自分の人生に依存している部分なので読書レビュとしてはあまりふさわしくないとは思うのだが、常に「自分の興味・好奇心に基づくままいろいろ読み・調べ、チャレンジし、『自分なりの考え』『自分のものの見方』をすごく意識していきてきた自分だけに、うれしかったです。 
これでいいのだ、と応援された気分です。
 (※本日はビジネス面では、だからこそ「自分のものの見方が間違っているかもしれないから一歩止まって考えてみる」ということも必要だと学ばされましたが。)


佐宗さんの解説がナルホド!なんだけれども今回は別の部分の抜粋としておきます。

=======
P39 
アート思考とは「自分の内側にある興味をもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの探求をし続けること」だと言えるでしょう。
=======
P252
幼かった私がこの作品にみていたのは「虹」「コロッケ」といった、絵の向こう側にある「イメージ」ではなく、自分の身体の動きによって紙の上に刻まれていく「行動の軌跡」だったのではないでしょうか。
=======
P312
たとえいまの状態が周りの人から褒められるようなものでなくても、一向に成果がでなくても、目標さえも見つからなくても、ちゃんと「自分の興味」に向き合っていれば、必ず「点」と「線」はつながります。
四方八方に散らばった「探求の根」が地中深くで一つにつながっていく「アートという植物」の姿のようにー。

 私にとってこの本『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』は、これまで脈絡もなく伸ばしてきた根がつながって、あるとき地上に咲いた「表現の花」です。
 この花は小さな一輪かもしれませんが、私自身が自分なりに考えてきたことが詰まっています。その意味で、私にとってはなによりも光り輝いて見えます。
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世界標準の経営理論

世界標準の経営理論

2020/08/17 20:36

『「世界で標準となっている経営理論」を可能な限り網羅・体系的に、そしてわかりやすくまとめて皆さんに紹介する、世界初の書籍である。』

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

800ページ超、60万字超、という、写真でお見せした人には伝わると思うが、まさに『辞書』のような本。 すごい本でした。

「世界標準」と判断してよい30程度の経営理論(メインは32章)を「経済学ディシプリン」「マクロ心理学ディシプリン」「ミクロ心理学ディシプリン」「社会学ディシプリン」の4つの体系に整理し、『「世界で標準となっている経営理論」を可能な限り網羅・体系的に、そしてわかりやすくまとめて皆さんに紹介する、世界初の書籍である。』(本書はじめの2行)

いや、すごい本でした。辞書のような本、と書いたが、そうだね、辞書だね、と思って意識して、辞書のように今後何年もこの本にも戻ってきたり、参考文献も探してみたり、そうした『使う本』にしていくのがいいんだなぁと思いながら読み切りました。 当然俯瞰的に記載を行っているため、それぞれの章においては専門の本のほうが詳しいわけで、でもそんな中で、2020年現在での理論の状況をわかりやすく補足してくださり、さらに今後出てくる(実証が期待される)方向性を提示してくださったり、入山先生ならではの見解も章末に記載してくださっているところが、ほんとに今後長い付き合いになる本なんだろうな、と思いました。

個人的には、いくつか20年かけて読んできたビジネス本たちが、あぁこういう位置づけになるのね、と気づかせてもらったり(特に野中先生部分およびEQリーダシップ他)、また自分の生き方にも強いインパクトをあたえてくださっている社会起業家の方々(フローレンス駒崎さんやマザーハウスの山口さん、(働きながら、社会を変える。の)慎泰俊さん)が紹介されていたところもなんかほっとした。

そんな中での超個人的なところの引用としては、自分が大事にしている価値観が入山先生の「知の探索」「知の深化」の真骨頂の部分に記載されていた箇所を抜粋したい。(ほんとはこんなにいい本だからあとがきから抜粋すべきだとは思うが…)
=======
P244
知の探索・深化の理論に基づけば、ダイバーシティの本質は、知の探索を促すためにある。 だとすれば、先のように「一つの組織に多様な人がいる」(=組織ダイバーシティ)ことも重要だが、「一人の人間が多様な、幅広い知見や経験を持っている」のなら、その人の中で離れた知と知の組み合わせが進み、新しい知が創造できるのだ。 これを経営学ではイントラパーソナル・ダイバーシティ(intrapersonal diversity)と呼ぶ。「個人内多様性」という意味だ。筆者は「一人ダイバーシティ」と呼んでいる。ダイバーシティは、一人でもできるのだ。これが、個人レベルの知の探索である。
 イントラパーソナル・ダイバーシティという言葉は、初めて知った方も多いだろう。それもそのはずで、ここ10数年くらいの間で、経営学で注目されている新しい概念だからだ。 近年は実証研究が進んできており、そして多くの研究で「イントラパーソナル・ダイバーシティが高い人は様々な側面でパフォーマンスが高い」という結果が得られている。
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父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

2020/08/17 20:35

革ジャンにスキンヘッドでバイクを乗り回し、マスコミには揶揄交じりに「政界のブルース・ウィリス」と書かれたこともあります。

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いやすごかった武闘派だ、読んでよかった・面白かったなどという言葉ではうまく表現できないが、とにかくすごかった2019年3月の本。

確か春ごろに、「これ超面白そう!」と思って買ってあったのですが、どんどんどんどん読まなきゃいけない本が加速してきて後回しにされてきたんですが、正月休みである程度さばけたので、やっと読みたい本として読んでよかった本。あとからいろんな仕掛けを読み返すと、翻訳者があのFACTFULNESS を訳された関美和さんなんですね。

内容に関しては、多くのレビューアーがそれぞれのコメントをなされていると思うので、ほかの方のコメントも参照いただきたいのですが、プロローグを読んだだけで作者の意気込み・熱意がビリビリと伝わってきて、以下の部分が大好き。「この本の執筆は、楽しい作業だった。脚注も参考文献もつけず、学術論文の作法も気にせずに書いたのは、この本が最初で最後だ。」

あとはストーリーの途中で「マトリックス」の世界が表現されているのも好き。 なるほど! と思わされた。

あとのなるほど!は、(いつも通り?)訳者あとがきに書かれてあって、『できるだけ専門用語を使わず、地に足のついた、血の通った言葉で経済について語ったもの』です。 
===
P244
大切な判断を他人まかせにしないためには、経済とは何か、資本主義がどのように生まれ、どんな歴史を経ていまの経済の枠組みが存在するようになったのかを、自分の頭で理解する必要があるのです。
(中略)
だからこそ、日本で多くの人がもっと経済について自分の言葉で語れるようになるといいし、本書が経済と資本主義について考えるきっかけになることを願っています
===

いや、なるほど!となったところはそのつづき
===
P245
ギリシャの経済危機の最中2015年に財務大臣に就任しました。 そしてEU当局が主張する財政緊縮策に敢然と「ノー」を示し、大幅な債務帳消しを求め、国民投票でも緊縮策の受け入れ反対を勝ち取りました。(中略)その強硬な姿勢のため、やがて、より融和的な大臣が後任に指名されましたが、その大胆な主張は世界的に大きな注目を浴びました。 
 さらにバルファキスは、学者または政治家らしからぬその風貌も話題になりました。革ジャンにスキンヘッドでバイクを乗り回し、マスコミには揶揄交じりに「政界のブルース・ウィリス」と書かれたこともあります。
 そんな著者が書いた本書は、現代の経済の本質を鋭く突いた内容が大きな話題を呼び、ヨーロッパを皮切りに各国でみるみるうちにベストセラーとなり、いまや世界25か国で出版が決定しています。
===

いやほんとすごい本だった。 
ぜひ多くの方に読んでほしいです!!

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ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す

ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す

2021/04/29 17:11

筆者はこう思う、君はどう考えるか?どう行動するのか?と問うてくる、この本は(山口周さんの本はいつもそうなのかもしれないが)やはりすごい本だと思った。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

すごく面白くてぐいぐい引き込まれ中盤からはぐんぐん難しくなり、最後はやっぱり自分からがんばらなきゃな、と思わせてくれた本。難しかったけどすごく勉強になった。 自分の経験で話すと、僕なりに多面的な本を読んできたから、なんとかどうにか食いしばった感じだったけど、難しかったなぁ・勉強になったなぁ、最新本で読んだけどまただいぶ年が経った後に読み返しても面白そうだな、と思った本。

前半部に「高原社会」という見田宗介氏の提唱されたメタファーを用いて、『「低成長」は「文明化の終了」がもたらした必然的な状況(P15)』「低成長」はもっとも早く成熟化にいきついた、という着眼点は、なるほど!と自分としては腹落ちし、そこから読み進めていきました。 そうしてまた様々なファクトをもとに成熟化の状態に関して現在の状態を分析、考察し、ではこのような社会状態となり、さらにコロナ禍ともなった今、現代社会をどういう方向にもっていくか。 

筆者の複数の観点からの考察と提言、こうした本になると哲学的な話や資本主義/社会主義的観点、人間性の理論、社会起業家がチャレンジしているような社会課題に対するアプローチ。 第三者的・評論家的に述べるだけでなく(さらには独特の毒舌も交えながらキレよく読者を楽しませ)では、筆者はこう思う、君はどう考えるか?どう行動するのか?と問うてくる、この本は(山口周さんの本はいつもそうなのかもしれないが)やはりすごい本だと思った。

自分の経験で読んできた本で、この本を読む前に読んできてよかったな、と思う本も列挙しておきます。 もちろん『ニュータイプの時代』はありますが、そこは置いておくとして。
世界標準の経営理論 ファクトフルネス 14歳からの哲学入門 父が娘に語る経済の話 「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方 「社会を変える」お金の使い方 働きながら、社会を変える 子どもたちの階級闘争

ほかにももちろんたくさんたくさんあるけれど、それらがベースとなってこの本にたどりついたことから、たぶん、ほかの方がすっとこの本を読まれる場合よりかは、少し理解が深かったかもしれない。

========
P84 シュワブは「資本主義から才能主義(Talentism)への転換」と記者に答えています。「才能」とは言い換えていれば「個性」ということです。いま、この世界に生きている人々が、各自の衝動に基づいて発揮する個性こそが、社会をより豊かで瑞々しいものに変えていく。そういう未来を「才能主義」と言っているのです。
 ※「君は君らしく生きて行く自由があるんだ大人たちに支配されるな」だと思った。

P296 1960年代のアメリカにおいて公民運動を指導したマーティン・ルーサー・キング牧師は、社会変革を阻害する要因として「善人の無関心」を挙げ、次のように嘆きました。
 この変革の時代において、もっとも悲劇的であったのは、悪人たちの辛辣な言葉や暴力ではなく、善人たちの恐ろしいまでの沈黙と無関心であった。
 ※やっぱり「No!と言いなよ!サイレントマジョリティー」だと思った

P314 あとがきの最終文
 クリティカルであることを忘れてしまった人々、現在の世界を「そのようなものだ」と受けれ入れてしまっている人々にこの「愚かさ」の修正を期待することはできません。その役目を担うのは、いままさに、こうしてあとがきを読んでいるあなただということです。ぜひ「資本主義のハッカー」たる自負を持って、新しい世界の建設に携わっていただければと思います。
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無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」

無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」

2023/03/05 16:19

最強の営業本。 「無敗営業」 僕の法人営業人生につよくインパクトを与えた本です。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

(法人営業担当の僕にとっては)文句なしの★5つです!! 

営業担当に移籍してきた後輩社員が「気になったんで、面白いみたいですよ」と紹介してくれた2019年10月の本。 営業を科学的に?体系立てて整理されており、本当に全社法人営業社員に配付したいぐらい。 はじめはふんふんと読んでおりましたが
、僕も法人営業研修で受けてきたS研修のメソッドやS研修のメソッド、ほかにもいくつかあるエッセンスがふんだんに盛り込まれ、体系立てられており、それでいて「2日以内にお客様と認識をすり合わせる」のルール化や、サンプルメール例、要件整理表のチャートの例、具体的ですぐ使えるサンプルもたぶんにあり、すごい!絶対勧めたい!と思った本。(そりゃまぁ本ですから研修ほど深くはないけど、でもこれホントにオススメです!)

3つの質問:「接戦状況を問う質問」「決定の場面を問う質問」「裏にある背景を問う質問」
4つの力:「質問力」「価値訴求力」「提案ロジック構築力」「提案行動力」

また、いくつか参考となる内容を抜粋引用しておきますね。(序章とおわりにから)
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P3「営業力は技術だから、誰でも身につけられる」という信念のもと、営業未経験から業界トップレベルに至るまでのステップを、ひたすら具体的に体系化した

P10  本書は、特に法人営業向けの営業パーソンや、営業マネージャの方々にお勧めしたい本です。(中略)世の中に出ている営業本のほとんどは、天才的な営業パーソンが「自分はこうやってうまくいったから、そのやり方をご紹介します」というものです。しかし、個人的な体験談にとどまったものは、エピソード自体は面白いものの、読者がご自身に当てはめるもは難しかったりします。
(中略) 営業力は技術なので、ポイントを的確に捉えれば、誰でも身につけることが出来るのです。

P306 成果を上げ続ける会社やパフォーマンスが高いビジネスパーソンには、成功するための仕組みが備わっており、それゆえに再現性が高まります。
(中略) 表に見えている出来事や台詞の裏側にある「構造」がとても重要な意味を持っているのだと、私は実感しました。

P309 組織が個人を守ってくれる時代は、とうに終わりを告げ、一人ひとりのサバイバル力(りょく)が問われていくなかで、個人にとっての「営業力」は強い武器になります。
 そして、どんなに苦手意識を持った方でも、きちんとした体系と考え方に基づいて実践していけば、「営業力」は大きく伸びます。
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「無敗営業」の高橋さんが、さらに踏み込んで若手向けに書いた本!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「無敗営業」の著者である高橋さんが、「無敗営業」よりもさらに踏み込んでわかりやすく、「若手営業パーソン」と「メンバーの育成に悩む営業リーダー」のために書きたい、と書かれた本。 「若手営業パーソン」と「メンバーの育成に悩む営業リーダー」をストーリー形式で登場させ、ロールプレイもふんだんに交えており大変平易な本で一時間もあれば読めてしまう。

 僕はプレセールスも含めると法人営業は15年以上も担当しているので、既にベテランと言われる領域になってしまうのかもしれないが、都合上一二年生を指導する機会も多く、そうした彼らにとっては格好のガイドとなるような本だと思った。 というのも無敗営業を彼らには買って与えているのであるけれど、いまいち反応がピンとこない。僕はSPINからシップレイから学んで「無敗営業」に行き着いて、「なんだこのわかりやすくまとめられた本は!」と感動したのであるが、そもそも一二年生は、SPINでのアプローチすら十分経験がないところからであれば「無敗営業」の(僕が受けた)感動とは異なるんだな、と思うこともある。 実際、後輩に言われたことがある。何がそんなに感動するのかそのベースラインに立てていないというところが悲しい、と。

 ということで、一二年生をどうやって伸ばしてあげたらよいかというところになると、やはり営業に同席させて(Teams会議同席ね)、お客様に質問したりするところを見せたり、徹底的なSPIN質問の議事メモから「要件整理」のフォーマットで落としこんでみたり、というそういう一連の流れを見せてあげるのが良いと考えている。 その後に彼らに「やってみてみてよ」とやらせてみて、フィードバックしていく手法が一番なんじゃないかと思っている。 そうした一連の「質問」から可視化し「ご提案」に組み立てていくところ、は、なかなか一対一でないと、僕はまだまだ教えにくい。
そうした中で今回の本は、「無敗営業」よりさらに平易に踏み込んでおり、「若手営業パーソン」向けへのガイドとなると本当に思う。

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教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術

教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術

2021/08/14 20:41

スポーツに関わる方のみならず、育成観点ですべてのビジネスマンに読んでいただきたい本です!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

文句なしの★5つの本です。 すごすぎる本でした。
 私は、スポーツに長いこと関わってきて、さらに今でも柏ラグビースクールというスクールでコーチをしています。 ラグビースクールのコーチをしていて、本当に『教えないスキル』には感動することばかりなのですが、特にポイントとなる点を先に二点抜粋しておきます。

P95 フットボールは高さ、強さ、速さを競うゲームではない。 むしろかたちにならず、可視化できず、数値化できないものを秒刻みで脳内で処理し、マネージメントしていく競技です。 莫大なファクターがからみ合い、ピッチ上は予測不可能な状況が90分間以上続きます。 準備して事前にリハーサルできる事柄は、決して多くありません。
 選手は、瞬時に情報をキャッチし、解析、分析して、可能な選択肢からひとつ選び(プレーの判断)、アクションに移します。これがフットボール選手のパフォーマンスと呼ばれるものです。
 (中略)これら一連のプロセスをより短時間(判断スピード)で、より正確に行うこと(プレーの精度)が、その選手の「クオリティ」になります。 
 
P98 プレスをかけるタイミングや一を詳細にレクチャーして教え込む指導はリスクがある。 想定していなかったシチュエーションが発生したとき、選手はちょっとしたパニックに陥るだろう。なぜなら、教え込まれた時点から、「自分で考える」という脳の動きがすでに休止してしまっているからだ、と。
 つまりフットボールは、想定していた現象が起きる可能性が圧倒的に低いスポーツであり、教え込みの指導はまったく意味をもたなくなるのです。

以上二点。 ガーーンとなった。 ごもっともだ。 だからこそ、子ども達に判断させる練習を数多くとりいれている。 刻一刻と変化する状況の中で、何をどう判断し、プレイするか。フットボールにおいては、本当にそれが重要である。 
スクールのコーチを実施するようになって6年目を迎えている。大橋メソッド的にプラスのフィードバックをすることは意識をしてきたが、さらにもう一段意識を変えていかねば、と思いました。


思いきりネタバレですが、本の主メッセージはここだと思います。

P159 「教える」は指導者や上司が主語です。 一方の「学ぶ」は選手や部下が主語になります。指導者はあくまで選手の「環境」の一部と言えます。
 したがって、彼らは教えません。 手取り足取り教える代わりに、選手が心地よく学べる環境を用意し、学習効果を高める工夫をする。「教え方がうまい」といった指導スキルではなく、選手が学べる環境をつくることが育成術の生命線なのです。

 考える癖をつけることに重きを置き、考える余白をつくってあげる。
 一方的なコーチングをせず、問いをつくることにこころを砕く。
 選手たちが「学びたい」と自然に意欲がわくような環境を整備する。


そして「フットボールは、日本人が世界の上位に食い込んでいけるスポーツのひとつになりうるのです。(P170)」という応援メッセージも読みつつ、改めて、自分のコーチングスタイルをアップデートしていきたいな、と思った次第でした。
あらためましての『プレイヤーズファースト』です。

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そして、バトンは渡された

そして、バトンは渡された

2021/05/02 16:02

帯の裏に『幸福な読後感!』とありますが、まさにその通り。

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2019本屋大賞受賞作、とのことで、普段はビジネス本しか主に読まない私でもちょっと気になって買ってみました。帯の裏に『幸福な読後感!』とありますが、まさにその通り。解説:上白石萌音さんも帯でコメントしているが「瀬尾さんの言葉は、おいしいごはんみたいだ。 あたたかくて、ホッと甘くて、体と心に沁み渡る。」とはほんとにそう。読んでよかった。

先日読み終わったビジネス書の「ワイズカンパニー」にもあったが、ワイズリーダーは本質を表現する際に様々なメタファー(比喩)を用いるが、本質を伝える能力を磨くには小説をたくさん読むというのは一つの方法だ、とのこと。同書P323からの抜粋で「ロマンスや風刺、喜劇、悲劇も含め、あらゆるジャンルのものを読むのがいい。(中略) 優れた小説には、読者を登場人物に感情移入させる力がある。読者は登場人物の身になって考え、その苦境を自分の心で感じ、その判断の誤りを悔やむ。まるで、自分が判断を誤ったかのように。(中略)重要なのは、事実を知ることではなく、小説を読むことを通じて、共感の能力や習慣を身につけることである」と記載あり。

なんだか別の本のレビュになってしまったようですが、僕がピアノを習っていたこともあり、「ひとつの朝」や「大地讃頌」といった合唱もがんばったこともあり(さらに最近では「糸」もあるよね)、さらには子どもたちと離れて暮らしている親ということもあり、いろいろ共感するところ多数。 ほんと温かい読後感でステキ。

少しだけ抜粋
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P315
「まぁ、七割は当たってたけどね。梨花が言ってた。優子ちゃんの母親になってから明日が二つになったって」
「明日が二つ?」
「そう。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。 親になるって、未来が二倍以上になることだよって。明日が二つにできるなんて、すごいと思わない? 未来が倍になるなら絶対にしたいだろう。それってどこでもドア以来の発明だよな。しかも、ドラえもんは漫画で優子ちゃんは現実にいる。」

P378
 だけど、森宮さんはちっとも平気なんかじゃなかったのかもしれない。思い切った行動をする早瀬君を認められないくらいに。七年経っても誰も好きになれないくらいに。きっと、私の気持ちを乱さないように平然を装っていただけだ。どうしてそんな簡単なことがわからなかったのだろう。いや、私にわかるわけがない。梨花さんが病気だったことも、愛する人に出ていかれた森宮さんの気持ちも。私の親である人は、あまりにもたやすく子どもを優先してしまうのだから。

P407
「守るべきものができて強くなるとか、自分より大事なものがあるとか、歯の浮くようなセリフ、歌や小説にあふれてるだろう。そういうの、どれもおおげさだって思ってたし、いくら恋愛をしたって、全然ピンとこなかった。だけど、優子ちゃんが来てわかったよ。自分より大事なものがあるのは幸せだし、自分のためにはできないことも子どものためならできる」
 森宮さんはきっぱりと穏やかに言った。
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上白石萌音さんの解説にもあったけど、すっかり瀬尾まいこさん好きになってしまったので、ほかの本も引き続き探そう。

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FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

2020/08/17 20:32

そうです、僕も大半の方々と同じで、はじめのテストはチンパンジー以下でした。

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

たいへん面白く興味深い内容であった。
これは本とにネタバレで読んでしまうとつまらなすぎるので、ほとんど書けないが、また教育の必要性に対して改めて考えさせられた内容の本。

そうです、僕も大半の方々と同じで、はじめのテストはチンパンジー以下でした。

でも本とにこの本読んでよかった。
すごく勉強になった、また10年後ぐらいに読み返したいかな。 しっかりファクトフルネス、学ばなきゃ。

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みんなでアジャイル 変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた

みんなでアジャイル 変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた

2021/05/09 23:13

この本は多くの方にお勧めしたい★5つの本でした。 みんな「で」アジャイルなんですから。

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「みんなで」アジャイル。 本当にすごい本だった。 昨年、先輩に紹介されて絶対買わなきゃと思ったメモが一年経過してしまったのですが、ようやく調達・購入できました。遅くなってすみません、という感じです。

 というのも、本書の邦訳を担当されている、吉羽 龍太郎さん、そしてまえがきを担当している、及川 卓也さん、両名わが社の技術顧問としてご支援いただいておるのです。 僕は残念ながらソフトウェア技術者ではなくて、今は営業を担当している職責なのですが、相当気になっていた本で、読めてよかった。 

「変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた」という副題がとても素敵だと思いました。 企業変革のプロジェクトにいくつか関わっており、今後とも、ぜひ参考にしたいと、二度読み・熟読・ふせんはりはり・ライン引きまくりしてました。

 本当に、「みんなで」アジャイル。 組織変革を行っていく上で、アジャイルの価値と原則がどのように効果的か、を説いてくれている本。 200ページもない本ではありますが、(企業理念・信条策定に関わった皆様、支店のビジョン策定に関わった皆様含め)本当に多くの方に読んでいただきたいと願う。
 僕にとっては、実はかなり手ごたえのある、というか難しかった本なのですが、ちょうど先日『This is Lean』を読み切ったこともあり、なんとかどうにか理解を進めることができました。(重要なのは、「顧客の目で見たスピードだけだ」の記述も含め。) P16に記載されていたアジャイル、リーン、デザイン思考の整理が、ものすごくわかりやすくて、ストーーンと腹落ちしました。ナルホド!!!と一人で大きく感動しておりました。(そしてこの本に続いては「アジャイル開発とスクラム 第2版」を読んでみる予定)
 二度読みして、この本の立体的な構造が理解でき、あらためてナルホド!と思いました。 本当に多くの方に読んでいただきたい。 すごすぎて伝えたいことが多くて、投稿のボリュームも相当多くなってしまった。。

 本書の内容としては、「アジャイルソフトウェア開発宣言」の全文から「価値」を伝え、アジャイルを「ムーブメント」と捉えることにより、『手法とマインドセットの両方』を変化させ、アジャイルの3つの「原則」を各章にて分析・解説して、最後に「すべてをつなげる」として、さらにプレイブックもつけて行動を促す、という構成。 
 P163 の終わりに、に以下記載があって、ずしんと来る。

 本当の意味で組織を変革したいなら、アジャイルはプロセスや効率よりも、人と文化に関することであると常に主張しなければいけない。
 価値と原則から始めることで、ソフトウェアエンジニアや特定のフレームワークのトレーニングを受けた人だけでなく、本当にすべての人がアジャイルにアプローチできる道を示せるのだ。

 ということで、いつもの抜粋引用に入る前に、「価値」と「原則」の部分を抽出しておきたい。(ここのレビューでは文字数制限上、抜粋引用がほとんどできない)

=====
『価値』
プロセスやツールよりも個人との対話を
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを
契約交渉よりも顧客との協調を
計画に従うことよりも変化への対応を
価値とする。
=====

=====
『原則』
・顧客から始めるのがアジャイル。
・早期から頻繁にコラボレーションするのがアジャイル。
・不確実性を計画するのがアジャイル。
=====
そして6章には 「3つの原則に従い、速くて柔軟で顧客第一なのがアジャイル」 とタイトルされていた。

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This is Lean 「リソース」にとらわれずチームを変える新時代のリーン・マネジメント

This is Lean 「リソース」にとらわれずチームを変える新時代のリーン・マネジメント

2021/05/05 11:33

実はこの本を読むまで、「リーン」という概念がトヨタ生産方式(TPS)に起因している、という事実を知りませんでした。

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会社での書籍紹介のチャンネルにて先輩が紹介されていて「あぁやっぱ買っときゃよかった…」と思ってのゴールデンウイークまとめ買いタイミングでの調達。 リーン・マネジメントに関して、ほとんど不勉強だったのですが非常にわかりやすく勉強になる本でした。

 まえがきに以下記載あり。 「本書の目的は、シンプルにすることの美しさを明らかにすることにある。“リーン方式”に関連する用語や方法論の誤解を取り除き、「ジャスト・イン・タイム」や「見える化」などの主要原則を用いたフローの効率という基本に立ち戻り、リーンの意味を再定義する。」

 自分が不勉強なことを恥ずかしいとは思っていなくて、知らなかったということを知れた、ということはとてもありがたいことだと認識していて、実はこの本を読むまで、「リーン」という概念がトヨタ生産方式(TPS)に起因している、という事実を知りませんでした。 そういう無知を知れたことは、それだけでも十分良かったし、それこそ、「リーン」な本として、理論・主張を際立たせるために、分かりやすいたとえ話や図解などを用いて「これがリーンだ。」と述べている。
 P145に、興味深い記載があり、これをいつもの抜粋よりも事前に抜粋しておきたい。
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 トヨタとリーンへの関心の強さを反映して、数えきれないほどの書籍や記事が書かれてきた。2014年に出版された、タイトルに“Lean”を含むビジネス書をアマゾンで検索すると、100を超えるタイトルがヒットする。
(中略)
 突然、何もかもがリーンになってしまった。 あっという間に、これも、それも、あれもリーンになった!
 あまりにもたくさんの本が出ているので、何がリーンで何がリーンでないのか、よくわからない。リーンのことを哲学や文化、あるいは原則などのような抽象的な概念として説明する本があると思えば、働き方、方法、ツール、あるいはテクニックなど、もっと具体的なものとしてリーンを扱う本もある。誰からも受け入れられる共通の定義は一つも存在しない。今も発展を続ける一つの概念が異なるものを指すというちぐはぐな状態が続いているのだから、実務家や学者にとっては困った問題だ。
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 という状況の中で、「これがリーンだ。」とすっきり述べてくださっているので、事象をシンプル化してとらえる、というところだと非常にわかりやすい、ありがたい本だと思う。 ずいぶん前に「ザ・ゴール」(およびその関連書籍)を読んで、スループット理論は概念として理解できていたので、『フロー効率に注目』という観点は自分としては考え方の軸ができていたので受け入れやすかった。

 日本での書籍にも「トヨタ生産方式」関連の本はたくさんある中で、逆輸入的にこうした本を知らされることは、また新たな知とのめぐりあわせ、ということでこれもまた興味深い。


以下、改めまして抜粋引用(文字数制限)

○P227 
 TPSやリーンについて書かれた書籍の大半で、リーンオペレーション戦略を実践するのに役立つ素晴らしい手段が数多く提案されている。それら既存の文献からも学ぶべきことがたくさんあるのは明らかだ。
 しかし、この点は大切なので強調しておくが、そのような文献で紹介されている価値観、原則、メソッド、ツールはどれも、それ自体はリーンではないのだ。それらはリーンオペレーション戦略を実現するための手段である。手段だからといって、価値がないわけではない。実際にはその逆だ。
 価値観、原則、メソッド、ツールのすべてを手段とみなすことで、私たちはすべてが結びついていると理解できるようになる。

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Third Way 第3の道のつくり方

Third Way 第3の道のつくり方

2021/05/02 16:15

二律背反の状況から、どういうサードウェイを見つけていくか

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山口絵理子さん、僕の人生において、かなりのインパクトを与えた方。 個人的には最近はビジネス本ばかりだったり、そこから変化してブレイディみかこさんの本だったり、ふらっと変更して瀬尾まいこさんの本だったりしていたが、改めまして山口さんの本を読んでみた。
10年以上前、震災より前の時に、「裸でも生きる」と出会って、社会起業家(という言い方は好まれないのかもしれないが)本当にすごい、と当時ものすごく感動した記憶がある。

山口さん、今回のサードウェイの本で、確かにおっしゃる通り二律背反の状況から、どういうサードウェイを見つけていくか、文中にもあるがらせんの発想は、なかなかな印象をもった。「相反する二軸をかけ合わせて新しい道を創造する。二極化する世界を生き抜くこれからの思考法。」と帯にある。ここ二三年「両利きの経営」のようなビジネス書を読んだりしていることもあり、代表取締役 兼 チーフデザイナーという両利きの、新たな知見を味合わせていただける感謝の本です。
サードウェイ、という軸を持って、いくつもの状況に照らし合わせて解釈・意味づけをしていく、考えさせていただける本です。

抜粋フレーズ、僕の感想なんかよりも、山口さんのアツいメッセージを受け取ってほしくて。
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P70 一等地で挑むからこそ、商品の競争力を増す必要性、接客レベル向上の必要性、外部環境を読む力を磨く必要性などさまざまな課題に直面し、「総合力」を鍛えられる。

P119 人間が理由なく「感じる」ストレスや違和感は非常に大事だ。 その感覚を無視しない。 しっかりと受け止めて、「なぜそう思うか?」を考えてみる。

P179  しかし、ものづくりの力、「クリエーション」がその空気を打開した。 
 「あなたの技術とあなたの技術、かけ合わせてみよう」
 いがみあっていた職人たちも、自分にできないことができるライバルはリスペクトをする。自分たちが一人ではできなかったことを明かし合い、お互いの足りない技術を補完しあう。そうやって新しい技術や道具とであう。アイディアが生まれ、今まで自分一人ではできなかったものができていく。

P185 小学生のときからつけている日記。「日記」というと「今日何をした」という内容になりがちだが、そういうことは一切書かない。アクションの記述のない日記。
 その代わり、「今日どう思ったか」という感情を書くようにしている。そうすると「なんでそう思ったか?」という、もう一段深く、自分の心を掘る習慣がつくれるからだ。
 これを長年やってきて思うことがある。
 自分の本音に従ったことは、必ず後悔しないし、成功する場合が多い。 逆に体裁や、他人の言葉に重きをおいたアクションは、一時的にはうまくいっても、やがて崩れさったり、長持ちしたりしないことが多い。


P282 「こうかもしれないな」と思った時点で、一度覚悟を決めたらいいのだ。
 もう迷うのをやめて、「とりあえず」そこに向かって頭と体を動かして、夢中になってみること。
 夢中になる人の目にはいろんなことがクリアに見えるはず。出会いも降ってくるはず。

 そんなプロセスの中で、「あ、これ違うかも?」と思ったら笑顔で軌道修正したらいいじゃないか。(中略)
 「もっとこうしたいな」「これができればいいな」と毎年のように軌道修正している。本気でやってみたけれど、実はあんまり好きになれなかったな、なんて山ほどある。

 だけど、大事なことは軌道修正前提でも覚悟を決めて動くことなんだ。
 動いた結果、全部が「今」につながっている。

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スマホ脳

スマホ脳

2021/05/02 16:01

スマホ脳、結論から言うと、本書は、現代のものすごくたくさんの方々に読んでほしい本である。

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スマホ脳、結論から言うと、本書は、現代のものすごくたくさんの方々に読んでほしい本である。

帯に「スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか? 最新研究が示す恐るべき真実」とあるとおり、スマートフォンが脳に及ぼす影響について、人類の脳の進化や構造、数々の研究成果と共に非常にわかりやすく書かれている。 

みなさんスマホは脳に悪いんだろうな、とはうすうすはわかっていながらも、何がどうなってどのくらい悪いとか、どういう影響があるとか、そういったところまではあまり考えず、便利だから、ということもあって一日に数時間をスマホに割いてしまっているという現実があるのではないか。

ドーパミンやセトロニンといった我々でもよく聞いたことのあるような神経伝達物質を用いた説明、なぜ集中力が下がるのか生物学的な説明、等々、研究成果:ファクト、として述べられている。 一人でも多くの方に読んでもらいたい。

超個人的な話をすると、僕は、実は、スマホの利用は圧倒的に少ない人間である。
そもそも電話はガラケーだし、SNSはほとんどパソコンからだし、会社の時間帯では業務稼働をはかる測定ツールのみしか利用しないし、コロナも含めて電車移動がないからほとんどスマホ見ないし。 恥ずかしながら、もともとそんなに過度に接してこなかったからもあるが、ほとんど使い方を覚えようとしてない、という事実もある。。

さておき、こんな僕ですらスマホに時間を奪われ、読書時間が減った、集中力が落ちたと感じる事実があるのだから、これからもスマホ時間を極小化させられるよう努力していきたい。


そんな話はさておき、以下、引用抜粋
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P175 ドーパミンがいちばん活発なのは、ティーンエイジャーの頃で、その量は報酬という形で激しく増えるし、失望するとやはり激しく減る。つまり興奮もその反動も大きく、その時期は生きている実感や多幸感に酔いしれることもある。
(中略)もうひとつ言えるのは、若者のほうが依存症になるリスクが高いということだ。アルコールを早くに覚えるのを規制しているのは、それが大きな理由だ。ところが、スマホを持たせることに関しては誰も懸念していないようだ。脳の報酬系を活性化する恐ろしい力を秘めているというのに。スマホを使う頻度を各年齢層で調べた複数の調査によれば、大まかに言って若いほどスマホを使う時間が長かった。ティーンエイジャーは大人よりもスマホを使っていて、中でも中学生がいちばん使っている。

(中略)スマホに1日3時間費やした挙句によく眠れない、前より不安になった、集中力が落ちたと感じるなら、しばらくスマホから遠ざかる価値はある。ここまで紹介してきた研究成果を無視してもだ。

P243 身体を動かすことで集中力が高まり、ストレスへの耐性がつき、記憶も強化されるのはわかっている。研究結果がそう示しているからだ。「祖先が今の私たちよりも身体をよく動かしていたから」ではなく。スマホを使い過ぎると気が散り、よく眠れなくなり、ストレスを感じる。それも研究で結果が出ているからわかることだ。「祖先はスマホを持っていなかったから」ではなく。なぜ人間がこんなふうに機能するのか。進化の観点で考えると、それがわかってくる。そして、人間の本質に深い洞察を与えてくれる。
 すでに気づいたかもしれないが、これは答えばかりを集めた本ではない。問いを提起する本でもあるのだ。史上最大の行動変容の中で、人間が自分自身に問いかけなければいけないこと。ましてや、変化のスピードが増しているこの時代なのだから。
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ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式

ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式

2021/04/29 14:55

大変印象的な本なので、ぜひ多くの人に読んでいただきたいと思った本でした。

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いろんな人から、この本の概念とかイメージとかお聞きしていて「買って読まなきゃいけない本リスト」としてメモを残していて少し時間が経ってしまいながらもようやくたどり着けた本。 なるほど多くの方が推薦しておられることがよく伝わってきた。 VUCAの時代に求められる新しいスタイル:ニュータイプ(と、この本では定義している)を多面的な角度から考察・検証している。
僕らの育った年代において「ニュータイプ」というと、ララァ・スンとかアムロ・レイとかスペースノイドのイメージが強すぎてしまうのですが、本文の途中でもそのような表現もちらりと出てきて、そのへんも共感すること多数。
ビジネスの世界に入って20年、論理的な思考が足らない(よってバーバラミントの「考える技術・書く技術」を読んでみたり)、とか、D・カーネギーのいろいろ読んだり、いろいろ言われてきたけれど、ここ数年読んできた『直感と論理をつなぐ思考法』だとか『13歳からのアート思考』だとか、いくつかの本からは(もちろん自分は自分でいいと代弁してくれる欅坂からも)本書の中で『相対的に「直感」が重要な時代』と表現されていて、ぼくが生きてきた価値観は間違っていなかったんだ、と勝手に自分で納得していたりする。(超個人的レビューですみません)
「アフターデジタル」の価値観や、「ファクトフルネス」でのデータも出てくる。
また、P80 の「クソ仕事の蔓延」の引用を見たときに、おぉこれは「ブロークン・ブリテンに聞け」でのデヴィッド・グレーバーの『Bullshit Jobs: A Theory(邦題『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』2020年7月刊)』をまさに同じ本を引用しているではないか!(クソ仕事という表現そのまま)なるほどなるほど、と思ったりもした。

いくつかの個人的な想いはさておき、大変印象的な本なので、ぜひ多くの人に読んでいただきたいと思った本でした。 2019年の本ではありますが、まだまだ今後主流の考え方になっていく気が強くしている、そんな本です。 山口周さんの次の本も買ったので、また読むのが楽しみです。

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自由になるための技術リベラルアーツ

自由になるための技術リベラルアーツ

2021/04/29 14:52

この本はやはり多くの方にお勧めしたい★5つの本でした。

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この本はやはり多くの方にお勧めしたい★5つの本でした。 山口周さんの本は複数読み進めてきて、その考え方とか論調とかが自分とあっているというところはもちろんある。 今回の本は「対談」の形式をとりながら、まさに知と知のかけあわせを表現してくださっているような形態であり、非常に造詣が深く、勉強になった。 

 新しい本は、その瞬間の時代を反映していることは多いが「リベラルアーツ」という数百年、数千年という時間のヤスリにかけられて残っている「人間の叡智」(本書より引用)を学んでいくことは重要だ、というメッセージは大変有益なものであった。 また新しい本、ということで、昨今のコロナ禍を反映してでの考察がなされているという観点も興味深いし、複数の達人の皆様との対談から出てくる古典の数々の本にもまた興味も持たされた(あぁもっともっと勉強しないと…)。

 またいつものように個人的な話をすると、「リベラルアーツ」に関しては、その言葉も少し気になっていた中で、自分の娘が学校で「リベラルアーツ」なるものを学んでいる講義があり、昨今の中学高校では、かなり興味深いことを教育しているのだな、と思ったところはある。 そんな中、アート思考とか(デジタルシンキングとか)STEAM人材の本だとか、そういうところを読み進めるにあたって、そもそもリベラルアーツというものは、リベラル≒自由になるためのアート(アーツ:わざ/技術)なんだな、というところが自分の中で腹落ちしてきたところはある。

 そんな中、帯裏には 『過剰な情報に振り回されがちな現代社会。 私たちを縛り付ける固定観念、常識から解き放たれ、自らの価値基準を確立し行動するために必須の素養。』とある。 BeUniqueを自分の価値基準として生きてきた中で、大事にしたい本だと思った。  そして労働時間2000時間では勉強する時間はないじゃないか、という文言に、(ほかの人とは比べ物にならないほどの)手触り感を感じつつ、あぁ、古典は勉強していかねばだな、と自分を戒める。 新しい本かつ古典も勉強になるという、お勧めの本です。


以下、抜粋引用 
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○はじめに
 そんな中、再び注目を集めているのが、「リベラルアーツ」です。日本語では「教養」と訳されることが多いのですが、本来意味するところは「“自由”になるための“手段”」に他なりません。己を縛り付ける固定観念や常識から解き放たれ、“自らに由(よ)って”考えながら、すなわち、自分自身の価値基準を持って動いていかなければ、新しい時代の価値は作り出せない。そんな時代を私たちは生きています。

○P90
 「ダイバーシティ」については説明するまでもないでしょう。経済学者のヨーゼフ・シュンペーターが説くように、本来のイノベーションとは、「既存知の新結合」です。さらに既存知間の距離が遠ければ遠いほどおもしろいイノベーションが生まれることも経験則として実証されています。この既存知間の距離を遠くするのがダイバーシティです。多国籍の人が集まれば、それだけいいアイディアが生まれる可能性が高まるということです。ラグビーワールドカップのワンチームが示したように、「混ぜると強くなる」のです。
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