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12件
天上の葦
著者 著者:太田 愛
白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。死の間際、正光はあの空に何を見ていたのか。それを突き止めれば一千万円の報酬を支払う。興信所を営む鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。そして老人が死んだ同じ日、ひとりの公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられる停職中の刑事・相馬。廃屋に残された夥しい血痕、老人のポケットから見つかった大手テレビ局社長の名刺、遠い過去から届いた一枚の葉書、そして闇の中の孔雀……。二つの事件がひとつに結ばれた先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた!? 鑓水、修司、相馬の三人が最大の謎に挑む。感動のクライムサスペンス巨編!
天上の葦 下
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天上の葦 下
2020/05/11 22:29
長いジェットコースターに乗せられたように、物語は一挙に進む
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻は、伏線。下巻は、伏線を回収しつつの謎解きと鮮やかな解決。同じ物語だというのに、いきなりジェットコースターに乗ったかのような物語は展開する。もうほんとに面白すぎて、分厚い一冊を読者は一挙に読み進みたくなるのである。
そして、鮮やかで希望あるエンディング。本書のテーマは、現代社会にリアルに横たわる大きな問題と同じだからこそ、この終わり方は痛快でもある。
さて、渋谷のスクランブル交差点で天上を指さしたまま絶命した老人の謎は?もちろん、最後まで読み切った読者には、その答えもきちんと用意されている。
天上の葦 上
2020/05/04 23:08
一巻目を読了するも核心は遠い。しかし文句なく面白い一冊。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
渋谷のスクランブル交差点で天上を指さしたまま絶命した老人。それはダイイングメッセージなのか?その不可解な謎を探れと依頼された興信所の鑓水と修司。同じく警察官の相馬もそこに繋がる事件を探るように公安から秘密裏に依頼され...。
テーマは、現代のマスメディアと、第二次世界大戦中の大本営の検閲あたりをつなぐなにかなんだろうなぁと思っているうち、一巻が終わってしまった。読者は、登場人物たちが推理して調べてを積み重ねならが核心に迫る様子を追うように読む。そして、なかなか核心にはたどり着かない。だどりつかないのだけれど、無駄な描写は少しもなく、いつもワクワクしながら読み進む。一巻読み終わった読後感は、あと1冊読んだらこの物語とはお別れなんだなぁ..ということだったりする。文句なく面白い。
天上の葦 上
2021/03/14 21:50
心待ちにしていた作品
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「幻夏」で主人公3人組の虜になり、「犯罪者」で3人の出会い編を読んで、もっと読みたい、と文庫化を心待ちにしていた。
期待に違わず、興味深いエピソードが散りばめられ、今後どのように伏線回収されていくのかが楽しみ。