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golden drop
著者 著者:堀田 あけみ
学者の卵でリーダー格の都織子、自由な恋を謳歌する映画評論家の千映、婿養子を求めて見合いを重ねる真由美、結婚を目前にマリッジブルーの周子、平凡な自分の人生にいら立つ実奈代、旧家に嫁いだ2人の子持ちの薫。高校時代の仲間たちが数年ぶりに集まった。10代に得た友人は特別だ。その後別々の人生を歩んだとしても……。しかし久々の再会の喜びもつかの間、どこかで虚勢を張り、偽りを演じてしまう彼女たち。25歳の揺れ動く女心を、紅茶のイメージとともに繊細な筆致で綴った、香り豊かな小説。
golden drop
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紙の本ゴールデン・ドロップ
2001/11/20 08:04
香り高い紅茶のような小説
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投稿者:紗斗実 - この投稿者のレビュー一覧を見る
イギリスなど紅茶を飲む国では、ポットで淹れた紅茶の最後の数滴を「黄金の一滴」と呼ぶ。その最も香り高いしずくをそれぞれのカップに落とすという。そんな「黄金の一滴」のような高校時代の友人達と、久しぶりの再会を果たす一夜の話である。章ごとに紅茶やコーヒーの名がつけられ、その名のイメージのような人生を送ってきた彼女らと、裏腹な皆の心。ありふれた日常であるだけに、彼女達の嫉妬やねたみが自分のもののように感じられ、胸をつかれる。それでもなお昔ながらの友人とはいいものだ。
昼下がりに紅茶を飲みながら、読みたくなる小説である。