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ブラック企業、世にはばかる
著者 蟹沢孝夫 (著)
外見はマトモなのに、内実はとんでもないブラック企業。(1)「新卒使い捨て」の肉食系、(2)成長のチャンスを奪う草食系、(3)大手だけど「時給がコンビニ以下!?」のグレーカラー。今日の勝ち組も「明日はわが身、いやわが子の身」かもしれない。本書は、600人以上の転職支援をした著者の経験とキャリアカウンセラーとして内々に入手した情報に基づく。後半では転落者が再チャレンジできる方策について徹底的に検証する
ブラック企業、世にはばかる
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紙の本ブラック企業、世にはばかる
2010/05/02 10:52
明らかに割に合わない仕事が世の中にはあります。
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事と給料の関係の中で、明らかに割に合わない仕事が世の中にはあります。
端的にいうと、仕事の量の割には給料がとても少ない、いくらがんばっても自分のスキルアップができない、ノルマが過酷など。本書は、こういった働く人にとって、明らかに不利であるような仕事の内容と実態を明らかにしています。
さらに著者は、このような状況を変えるための提言もしています。
たとえば本書によく出てくるのは、IT技術者。一見、技術職でやりがいもそこそこあるような気もしますが、実態は派遣という名の人貸し。安い単価で、納期も厳しく、残業に次ぐ残業で、燃え尽きてしまう人も多いとか。
会社としては、“使い捨て”でよいと考えている節があり、いわゆるブラック企業の典型。
著者はこういう状況を生み出したのは、そういったブラック企業だけの責任とは言い切れないと考えています。安くいいものを求める消費者の側の責任にも言及しています。どこかで搾取される人がいるから、その恩恵を受ける人もいるということです。
この本を読んでいて大方の考え方は賛成できるものの、働く側の意識の問題についてももう少し言及してほしかったです。
いつの時代も「最近の若者は」という言葉があるのは事実ですが、最近の若者は夢がないと感じます。
夢や目標があれば、過酷な労働条件から這い上がる努力もするはずですし、それをひとつのステップにして成長することもできるはず。
こういった現代の労働と社会の仕組みを考えさせられる一冊。
龍.
http://ameblo.jp/12484/