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検証 財務省の近現代史~政治との闘い150年を読む~
著者 倉山満 (著)
現在、日本を覆う「増税の空気」はいかにして形成されたのだろうか? 財務省は、前身の大蔵省以来、「戦後最強の官庁」として日本に君臨してきた。しかし、大蔵省ほど絶大な権力を持ちながらもこれまであまり注目されてこなかった組織はない。気鋭の憲政史家が大蔵省・財務省の歴史にメスを入れ、百五十年の伝統を検証しながら、知られざる政治との関係を描き出し、日本再生への道を綴った本邦初となる意欲作。
検証 財務省の近現代史~政治との闘い150年を読む~
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検証財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む
2020/07/05 12:15
財務省の歴史を知るための必読の書
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もちお - この投稿者のレビュー一覧を見る
大蔵省から財務省に再編されたものの、最強の省庁として位置付けられる財務省の成り立ちと現在に至るまでの変遷を辿る一冊の本。国家の近代化にあたり、徴税権と予算編成権をもとに、各省の情報を全て集めて予算を策定する能力の高さを誇るも当時の帝国憲法下では予算編成権に関して国会が強くて、政治家との戦いであった。きちんと高橋是清を評価し実は井上準之助が高橋の最側近であった事実にも触れ、城山三郎の男子の本懐を史実としてはダメと評価するあたりもさすが。戦前戦後を通して物価の安定と財政のバランスを舵取りするという伝統的な役割は橋本行政改革までは果たしていたのが大蔵省としての事実。行政改革に際し歳入省を作らせなかった結果、日銀を独立させ結果として失われた20年を招いたのがその結果が本書はちょうどアベノミクスが始まる前で終わったため、増税原理主義の現在の財務省と本来の目標を放棄している日銀に手厳しい評価を加えて終わっている点も素晴らしい。財務省の歴史をめぐる本は数が少ないため、本書は必読の書である。
検証財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む
2017/11/15 23:40
官僚統治の歴史。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:幸三 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いい本で、好きなんですよね。
五回以上は、読み返しています。
主な人物の職業は、
・政治家(大物に限る)
・官僚(スーパーエリートに限る)
・日銀マン
権力の中枢で、どういう人物が躍動したのか。
その軌跡が組織の後人へ、
どのような影響を与えたのか。
そして、その影響を受けた組織人は、何を信望することになったかが書かれていました。
特に、日銀と旧:大蔵省=新;財務省に重きを置いて書かれています
(私の読解力の範囲での認識です。)
検証財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む
2016/03/15 19:04
入門編
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kaii - この投稿者のレビュー一覧を見る
財務省研究の白眉と言える本。財務省研究の本が殆ど無い中で、大蔵省から財務省までどの様な歴史経過を辿ったのかを詳述している。この本を読めば、いかに大蔵・財務省が日本政治の中で重きを置いてきたのかが良く分かる。まさに必読書である。
但し、あくまでもこの本は財務省研究の入門編である。この本を読めば日本政治の全てが分かる訳ではないが、この本を読まなければ日本政治を理解する事は難しいだろう。