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子どものこころは大人と育つ~アタッチメント理論とメンタライジング~
著者 篠原郁子
発達心理学者・ボウルビィが提唱したアタッチメント(愛着)は母子間の特別な絆と考えられがちであるが、実際には子どもにとって重要なすべての大人との間に形成されうる。本書ではアタッチメント理論をベースに、子どもが大人とのかかわりの中でどのように心を育て、生きる力を得ていくのかをやさしく解説。親や養育者はもちろん、保育士や教師、そして子どもを愛するすべての大人に捧げるアタッチメント理論の実践的入門書。
子どものこころは大人と育つ~アタッチメント理論とメンタライジング~
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子どものこころは大人と育つ アタッチメント理論とメンタライジング
2024/05/14 11:54
アタッチメント理論とメンタライジング。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おじゃもんくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供関係のボランティアを長年続けていたので、子育て関係の本は大好きです。
筆者の専門は、「発達心理学」と「教育心理学」で。
本書は、筆者の実際の子育てと多数の実践により書かれている。
ジョン・ボウルビィが提唱したアタッチメント(=愛着)は、世間的には母子関係の絆と言われているが。
筆者は、子供を取り巻く「大人」との関わりと解釈を広げている。
夫婦だけでは無く、祖父母や親戚や近所の人等々の大人である。
前半は、赤ちゃんとのアタッチメント理論を丁寧に解説。
赤ちゃんとの関わり時に、大人達が当人の気持ちを代弁しつつ話しかける事。
母親だけでは無くて、父親やその他の大人との関わりの中で自身の安心と冒険を行う事。
等々・・・・。
そして各章の後のコラムには、自身の子育て体験談も乗せて。
読者を飽きさせない構成が良かったですね。
後半からは、就学前の子供たちとのアタッチメント理論に話が移り。
保育所の職員や、近所の大人等々との関わりが増えて。
さらに大きくなると、子供同士のアタッチメント理論も解説。
少しずつ複雑な関係も持てるように、子供って成長して行くんですねぇ。
そしてそれを使って、「大人」になり「次世代の子供」に関わって行く。
なんか、良い感じで終わった一冊でした。
本書は、意図的に兄弟との関係は書かれていませんでした。
ボリュームのある一冊でしたね。