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日本の古代とは何か~最新研究でわかった奈良時代と平安時代の実像~
注目の研究者たちが、奈良時代と平安時代を並列させ比較しながら、最新の研究成果から浮かび上がってきたこの時代の実像を一般向けに伝える。国家のどこに権力があったのか、地方支配は誰がどうしていたのか、唐風文化から国風文化へという流れは本当か? 受領は本当に悪吏だったのか? 藤原道長が摂政だったのは1年だけ?――等々、これまでの一般的理解へのアンチテーゼを織り交ぜながら、新しい歴史像・国家像を打ち立てる。
日本の古代とは何か~最新研究でわかった奈良時代と平安時代の実像~
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日本の古代とは何か~最新研究でわかった奈良時代と平安時代の実像~
2024/08/20 15:56
奈良・平安時代の統治形態
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代と言うと古墳時代から飛鳥・奈良時代と思っていたが本書では奈良・平安時代を指している。その時代の統治組織や文化(唐風、国風文化)について若手の研究者達が資料や論文、最近の知見で時代を書いている。1970年代に日本史を習った人間からするとこの時代は律令制や徴税システムが崩壊し藤原氏の摂関政治によって貴族層が天皇親政を差し置いて国を動かしていたり、遣唐使廃止により国風文化が花開いたかのように覚えていたが、年代で明確に流れが変わったのではなく古い規範と新しい規範が並ぶ二元的時代だった。と論じている。そして律令制の体系や官僚制などは姿を変えながら近代まで残ったと。興味深いし納得する部分であった。