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3件
アド・バード
著者 椎名 誠
【第11回日本SF大賞受賞作】マサルと菊丸の兄弟は、行方不明の父親を探しに、マザーK市へと冒険の旅に出た――。そこは、異常発達した広告が全てを支配する驚愕の未来都市だった! 赤舌、地ばしり、蚊喰い虫……珍妙不可思議な生物たちの乱舞。どこかなつかしさを誘う歌声。椎名誠独自の世界を打ち立てた記念碑的長編。
アド・バード
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アド・バード
2016/02/21 20:04
大好きな小説
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投稿者:honyomi - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまり小説は読み返したりしない方ですが、
これはもう何回も読んでいます。
シーナワールドと呼ばれるものは、
どちらかと言うと短編、もしくは短編が集まったものが多いような気がしますが、
これはガッツリ長編です。
キャラクターも魅力的で短編では味わえない感動があると思います。
アド・バード
2001/11/27 00:45
SF小説のカタチ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハレ - この投稿者のレビュー一覧を見る
荒廃した都市の描写は、全くの異世界のようでもあるし、近未来のひとつの可能性のようでもある。説明があるようでなく、それが逆にこの世界についての想像を膨らませている。
SF好きだと言う人でなくとも、一度は読んでみるとよいと思う。
アド・バード
2001/09/13 22:07
アド・バードに乗って。
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投稿者:うり - この投稿者のレビュー一覧を見る
想像もつかない未来の世界? いや、ここに描かれているのは、ひょっとしたら私達がすでに足を踏み入れてしまっているかもしれない、広告戦争とその後焦土と化した世界。物悲しく、息苦しい荒廃しきった世界なのだけれども、随所に行かされた独特の「椎名節」によって、どこかユーモラスで憎めない。
宣伝用に加工された生物、アンドロイド、気象現象。これらの、まるで手に取るように思い描けるほどの丁寧に描写によって、私達をその未知なる世界に招き入れ、主人公兄弟・マサルと菊丸の外見的説明をすっぱり省くことで、私達は彼らになりきって、自由にその世界を飛ぶことが出来る。
おせっかいな説教臭さは微塵もないのに、過熱していく現代社会への危機感が全編に漂う。冷えた体の芯を熱くしてくれる一冊。