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カンピオーネ!
草薙護堂は神殺しである。神を殺した者は神の権能を得る。そしてその力を得たものは王者『カンピオーネ』と呼ばれ、覇者とも魔王とも称される。そんな高校生・護堂(ごどう)の求めるものは平穏な日々。しかし魔術師にして自称護堂の愛人・エリカがもたらすのは荒ぶる神との邂逅(かいこう)!? さらには、媛巫女(ひめみこ)・祐理(ゆり)も護堂に接近!? 新たな神話を紡ぐバトルファンタジー開幕!
カンピオーネEX! 軍神ふたたび
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カンピオーネ! 7 斉天大聖
2010/07/28 16:10
バトルもハーレムも絶好調
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
斉天大聖編の後編。孫悟空と言えばこの二神もネ、とばかりに猪(豚?)や河童も現れ、三神三様のバトルから三神一体の総攻撃に対して、護堂もまた何度も退却を余儀なくされながらもチームを結成し、新戦法でこれを迎え撃つ妙味を加えた、スペクタクルな激闘と相成った。二転三転するカタルシス充分なバトルが相変わらずの大スケールで描かれ、今回もまた世界遺産及び重要文化財が悉く破壊されるオマケ付きである。
今回は『まつろわぬ神』とカンピオーネのバトルロイヤルの様相を呈したが、ここで意外にも“護堂ハーレム”に新局面か?と思わせる面白さがあった。しきりと護堂に「お姉さま」と呼ばせたくて、これを執拗に強要する羅濠教主。超絶なプライドの高さに加えて結構しつこい人だった事も判明するのだが、これが何とも言えず可愛らしかったりして株を上げている。実は本巻の序盤で訳あって実質的な退場状態となり、中盤のワンシーンを除けば終盤まで活躍の場が無いのだが、出て来る度に強烈な存在感を放っていた。護堂のことを、態度こそ尊大ながら「弟」のように溺愛するに至った彼女の今後の再登場を、同様に護堂を意識し始めたアニー・チャールトン共々期待したい。
ところで、羅濠教主の不在時に護堂は何をしていたかと言うと、これが既存ハーレムのさらなる強固だったりする(実際はこればかりでもないのだが)。もぅね、『少年』の権能はちょっと反則。女性陣みんなメロメロのトロトロ。(笑) ハーレム展開する数多のラノベ作品に「これが真のハーレムじゃい!」と見せつけるかのごとき甘くて艶めかしい『加護』によって完全に屈服させている。何ですか、これ。3“ピー”ですか?5“ピー”ですか?という際どさ一歩手前なシーンもあり、彼女達にあのような誓いの言葉を吐かせる、コンチクショー極まる護堂である。
カンピオーネ! 6 神山飛鳳
2010/04/07 21:20
登場人物が一気に増えて物語は続く
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
本巻はバトル、バトルにまたバトル。最初から最後までずーっと続くバトルの果てに、物語まで次巻に続いてしまう。学園ノリを前面に出した前巻から打って変わった、戦いまくりの第6巻である。そして、カンピオーネも多数登場する。いきなり知らない人達が何人も出てきて繰り広げられる大騒動に面食らうが、これがジョン・プルートー・スミスの本格的な戦いと本編の伏線となる。アメリカ西海岸からフィリピンを経由して日本に飛び火する壮大な仕掛けだが、これにより中国(江南)の羅濠教主が動き出す契機となり、ジョン・プルートー・スミス共々、意外な御尊顔(と言っても表紙でバレバレだが)を拝することになった。第3巻のあとがきに記された、質問への回答が全く以てジョークでなかったことは驚きである。さらには瞬間的に話がイギリスに飛び、コーンウォールの黒王子まで登場となれば、残るシリーズ未登場は“妖しき洞窟の女王”ことアレキサンドリアのアイーシャ夫人のみという大盤振る舞い。さらにさらに『まつろわぬ神』も出て来れば、「神祖」なる位置付けの存在、果ては祐理の妹【万里谷ひかり】まで現れて、何だか面白いことになっている。妹キャラは草薙静花(護堂の妹)がいるのに、と思ったが、これがまたイタズラ好きな『まつろわぬ神』のおかげで、なかなか大変な役回りを担うこととなり、次巻の重要キャラとなっている。しかし、これだけ多数のキャラを登場させながらも、破綻のないストーリーを練り上げる作者には敬服する。神祖対カンピオーネ、カンピオーネ対カンピオーネ、大騎士対弟子の戦いといった、各種各階層のバトルが、一時は同時展開される面白さを堪能した。ところで、カンピオーネ同士の共闘というのはアリなのだろうか?もしかしたら、次はカンピオーネがタッグを組んで難敵に当たることも予想される。
カンピオーネ! 2 魔王来臨
2008/12/02 17:03
はい、護堂さん!どこまでもお供いたします!
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
聡い読者諸兄なら、書評タイトルに冠した祐理のセリフが前巻より変わっていることに気付くかもしれない。そう、「草薙さん」ではないのである。これが本巻のメインであり、全編を通してほとんど祐理のターンということである。エリカが脇にまわるほどのメインぶりである。第6章の2、4頁強に渡る「儀式」のシーンは、壮大極まるバトルと並んで本巻のクライマックスと言えよう。危機的状況の最中に突然訪れる嬉し恥ずかし耽美なシーンである。神々のこと、カンピオーネのこと、正史編纂委員会のこと、それぞれの思惑のことなど、他にも多くの要素が絡んでくるが今はどーでもいい。面白いから読んで!の一言で纏めさせてもらう。祐理の心境に大きな変化はまだ無いが、気持ちの整理が出来ていないだけで、想いが護堂へ向かっていることは確実。最初はエリカが転校してきた本巻がラヴバトル勃発かと思っていたが実際はそこそこ止まり、次巻こそ爆発しそうということが最後に示唆されている。委員会の思惑絡みなバックアップで本人の思いも寄らぬ展開になりそうである。本来がお淑やかで世話好きな性格なため、言葉遣いの丁寧な控え目ツンデレという新しいキャラ誕生の予感である。エリカも濃厚なアタックを続けているので護堂の災難は終わりそうにない。あと、本巻で出てきたエリカの盟友【リリアナ】がとってもイイ味を出している。クソ真面目が災いしてエリカに弄ばれながらも、なかなかの毒舌で懸命に返す姿が実に可愛らしい。今後も登場して欲しいキャラである。星の数は本遍4+祐理の頑張り1である。