- みんなの評価
35件
妹さえいればいい。
著者 カントク(イラスト) , 平坂読(著・原作)
“はがない”の平坂読が放つ衝撃作!!
「アマゾンレビューは貴様の日記帳ではない!」
荒ぶる小説家・羽島伊月は、未だ見ぬ究極の妹を創造すべく日夜奮闘する現代のピグマリオンである。彼の周りには、作家やイラストレーターや編集者や税理士など個性的な人々が集まっている。愛も才能もヘビー級、残念系美少女のハイエンド・可児那由多。恋に悩み友情に悩み夢に悩む青春三冠王・白川京。闘志を秘めたイケメン王子、不破春斗。人生ナメてる系天才イラストレーター・ぷりけつ。頼れるけど頼りたくない鬼畜税金セーバー・大野アシュリー。闇を抱えた編集者・土岐健次郎――。
それぞれ迷いや悩みを抱えながらも、ゲームをやったり旅行に行ったりTRPGをやったり、たまには仕事をしたりと、賑やかで楽しい日常を繰り広げる伊月たち。そんな彼らを温かく見守る完璧超人の弟・千尋には、ある重大な秘密があって――。
各界から絶賛の声多数(本当)! 『僕は友達が少ない』の平坂読が放つ、日常ラブコメの到達点にしてライトノベル界の現実を赤裸々に晒す衝撃作。言葉の鋭刃が今、世界と担当編集の胃に穴を穿つ――!!!!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
妹さえいればいい。カントクARTWORKS~原画集・イラストブック~
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妹さえいればいい。 1
2015/04/19 04:41
最高。
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:えんまぐ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んだ後、純粋に面白いと感じた。登場人物それぞれの気持ちのすれ違いや、関係性などが立体的に入り組んで、一見無造作に見えるが、実は緻密な計算のもと絶妙な組み合わせになっており、気が付いたらその世界に入り込んでしまっていた。
最後のラノベ作家さんたちの感想もかなり面白い。特に渡航先生と川岸殴魚先生は制限字数を一ケタ上回る文量で、そこからもいかにこの作品が完成されたものかがうかがえる。
クリエイターであるラノベ作家という職業がどういうものか、私は一言で言うと没頭だと思う。極限まで没頭した先に生まれるものが読者の心を動かし、現実世界を忘れさせ、作品の世界を楽しませるのだと思う。
私には文章を書く才能も努力する才能もない。もっと言えば人生は悲しいことばかりで面白いことなんて数えるくらいしかない。だけどクリエイターが作り出したものは私の味気ない人生に彩りを加えてくれたようなそんな次元のものだと思う。
この作品は人生をかけて、命をかけて今、ない世界を作り出しているクリエイターたちに感謝せずにはいられなくなる。そんな作品でもあると思います。
妹さえいればいい。 7
2017/05/19 22:44
表紙の真ん中の娘は誰?
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nawade - この投稿者のレビュー一覧を見る
付き合い始めることになった伊月と那由多、関係の変化から最初はぎこちない関係から始まるのかなと思いきやさせっくすに収束する展開に苦笑。
そんな二人よりも春斗の恋の行方が気になる。
春斗と初がテンプレ論を交わすが「なんでこぞって同じようなものばかり書き始めるんだろ」と自分も思っちゃう口なので耳が痛かった。
そして、表紙の真ん中の娘は誰?と思っていた関ヶ原幽の壮絶な生き様。
幽と海津の仲が那由多と伊月にも重なるところがあるが、成功した作家は、幸せにならないといけないという言葉の通り、皆に幸せになって欲しい。
関ヶ原幽を介して語られる「妹さえいればいい。」の執筆状況は、前作「僕は友達が少ない」に込められた作者の想いの吐露にも思えますね。
アニメ化が作者にとって本当に幸せなのか改めて考えさせられます。
それでも、「妹さえいればいい。」のアニメ化に踏み切った作者の決断が報われる結果となって欲しい。
妹さえいればいい。 5
2016/07/21 02:48
白川京のターン!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nawade - この投稿者のレビュー一覧を見る
白川京のターン!
これまで脇役に徹していた彼女が思い切って編集の世界に飛び込んで見た世界とは!?
あとがきでも触れられているが、これまでで一番業界モノしていた巻。
これまでは作家の視点で描かれていた出版の工程が編集の視点で語られる。
アニメスタッフとの顔合わせ会議とか新人賞選考会とか何処までフィクションかわかりませんが、内容がぶっちゃけ過ぎ!
作中で京が校正に関する誤字脱字に対して素直な疑問をぶつけていたが、これは常々自分も思っていた疑問。
これまで「編集仕事しろ」とか書いちゃってゴメンナサイ。
蚕と蚕父の和解のシーン、感動的なシーンのはずなのだが笑いが止まらなかった。
首を捻る京ちゃん、貴女は正しい。
業界常識に染まっていない京だからこその素直で真摯な情熱が壁を突き崩し自体を進展させる様は王道だけど痛快!
那由多の全裸に付き合うことには自然と馴染んでしまいましたが、悪い業界常識にはこのまま染まらないで欲しいですね。
今回、初登場の海津が面倒くせー。
春斗がカッケー決め台詞を決めましたが、彼の純情は報われるのか乞うご期待。