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8件
十津川警部
著者 西村京太郎
「さくら」の乗客を一人殺す。おれは予告したことは、必ず実行する人間だ]。サムライと名乗る人物から、最初の手紙が届いた。一読した十津川警部は半信半疑であったが、二通目の脅迫状はさらに具体的な内容だった。[一億円を出さなければ乗客を殺す]というのだ。当局はうろたえ、十津川は警備に乗り出したが、予告どおり乗客が殺された! 犯人の背後関係を探る一方、十津川は鉄壁の警戒網を布いた。だが事件は急展開を見せ、やがて予想もつかない最悪の方向に進展していった…。
阪急電鉄殺人事件
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十津川警部哀しみの吾妻線
2016/10/06 23:58
おすすめできない
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マー太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレになるので具体的には書けないが、非常にがっかりした。西村先生手を抜いたにちがいない。十津川警部シリーズなら別の作品を選ぶべき。
阪急電鉄殺人事件 長編推理小説
2020/03/15 09:41
タイトルに惹かれて・・・
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まっしゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルと書店のポップに心ときめかせ衝動買い。幼少の自分に手にとって読んだ西村京太郎氏のトラベルミステリーはもっと登場人物が生き生きしていて面白かった・・・ように思ったが、夢か?幻か?私の感性が変わったのか?氏の表現が衰えたのか?さっぱりわからないが、最後まで読み続ける忍耐がそろそろ限界に達してきている。
2025/01/29 13:07
十津川警部上信電鉄に乗る
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:森の爺さん - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治初の官営工場である旧富岡製糸場は、群馬県の片田舎にあり、鉄道で訪れるには単線かつ通勤通学時間帯以外は1時間に1本で運賃も高いという超ローカル私鉄である上信線鉄に乗車するしか無い。 高校時代の3年間上信電鉄を利用していたが、超車社会の群馬県では鉄道を利用するのは学生や年寄りという交通弱者が多く、鉄道の赤字を沿線自治体からの補助金で補填して運行しているのが実態であり、本書にも書かれている久しぶりの新型車両7000形も実際には群馬県と沿線自治体からの出資により購入している。
旧富岡製糸場と絹産業遺産群がユネスコ世界遺産に決まった時には驚いたものであるが、お蔭で周辺部は整備され市役所も有名建築家設計の新庁舎となった(その後木材の腐食がニュースになった)。
この世界遺産登録がトラベルミステリーの巨匠の目に留まり、本書がかかれたのだろうが、昨年文庫化されたので地元民として興味を持って拝読した。 十津川警部シリーズは過去に何冊か読んでいるが、どうも2時間ドラマの渡瀬恒彦のイメージが強く、渡瀬恒彦と亀井刑事役の伊東四朗が新幹線改札口を出て高崎駅片隅の0番線改札から上信電鉄に乗車している姿を思い浮かべながら読んでしまった。
警視庁捜査一課で十津川警部の部下である西本刑事が旧富岡製糸場で殺害されたことから本書は始まる。 殺人事件なぞ滅多に発生しない田舎で警視庁本庁捜査一課の刑事が殺害され、警視庁からも捜査員がやって来るとなれば富岡署も大騒ぎになりそうであるが、京都出身で群馬県や富岡とは縁の無い西本刑事が何故富岡で殺されたのかという謎解きが展開する。
西本刑事の京都の恋人の線から、世界遺産登録に関係した東京の業者と恋人のフィリピンとの関係(レイテの戦いから日比混血児の認知問題まで)が浮かんでくるという物語なのだが、地元が舞台となると「成程こうなるのか」という。
高崎の少林山達磨寺は黄檗宗の寺であり、ご当地かるたで「縁起だるまの小林山(しょうりんざん)」で覚えられているので、地元では少林山と呼ばれており、だるま市もかつては少林山が有名だったが最近は正月元日、2日に高崎駅前通りで開催される「高崎だるま市」の方が大規模である。
西本刑事が京都の恋人と高崎で逢瀬を重ねていたというのも、京都から特急サンダーバードで金沢に出て、金沢から北陸新幹線で高崎という経路は「かがやき」が高崎を通過するので停車駅の多い「はくたか」に乗らざるを得ず、料金は少々安くなるが非常に時間を要するので、私も仕事で大阪に住んでいた頃に群馬に帰省するのには東海道新幹線しか利用しておらず、北陸新幹線を利用したことは無い。
本書で謎解きの鍵として登場する上信電鉄南蛇井(なんじゃい)駅は、鉄道好きには有名な駅であるが、富岡市内でも下仁田町寄りの田舎の地域であり、アパートはあっても管理人付きのマンションなぞまず存在しないと想定される(東京への通勤が可能な高崎駅周辺には林立している)。
また、太平洋戦争におけるフィリピン戦線の日本軍の黒木司令官のモデルは、第14方面軍司令官だった黒田重徳陸軍中将であり、大岡昇平著「レイテ戦記」の冒頭で書かれている評判は芳しくなく、司令官を更迭され後任に「マレーの虎」山下奉文陸軍大将が任命されている。