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江戸前の男 春風亭柳朝一代記(新潮文庫)
著者 吉川潮
最初の入門にしくじって、出戻りから、春風亭柳朝の落語家人生ははじまった。気っ風うが良くて喧嘩っ早い、そのうえ野暮が大嫌い。おまけに酒と博奕には目がなくて、女も好きの道楽三昧。しかし、落語のセンスは抜群で、やがて、立川談志・三遊亭円楽・古今亭志ん朝に並ぶ四天王の一角を担うようになったのだった……。粋を貫きとおした、これぞ江戸っ子芸人の破天荒な生涯を描く。
江戸前の男 春風亭柳朝一代記(新潮文庫)
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江戸前の男 春風亭柳朝一代記
2001/10/02 17:36
江戸っ子の見栄と意地と優しさにあふれた一代記においしいオマケ付き
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:密偵おまさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
柳朝さんといえば、ちょっとタレ目でしゃれっ気があって、小朝さんの師匠。テレビやラジオでしか落語に接したことがない私の認識だった。「江戸前の男」に描かれている春風亭柳朝という噺家像は、そんな私の印象を覆すものではなかった。柳朝の見栄っ張りで意地っ張りで、それでいて優しさにあふれた人柄が、この本でしか柳朝に接することのなかった者にも、じんわりと伝わってくる。
読み進むうちに「寄席とかホール落語を聞きに行っておけばよかった」という後悔がどんどん沸いてきた。その時、その場所で体感しなければわからない“何か”がきっとあるのだと、思えてくる。そのくらい、ここで描かれている昭和から平成にかけての落語は、魅力にあふれている。それは、もちろん柳朝という噺家の魅力であると同時に、彼が生きた時代の落語界にはキラ星の如く、才能と人間的魅力にあふれた噺家が生きていたということなのだと思う。
吉川潮氏がいかに、柳朝という噺家を、さらに落語を愛しているか、その思いが伝わってくる。
江戸前の男 春風亭柳朝一代記
2020/10/06 13:30
通好み
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:井端隕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小朝の師匠。落語家としての印象はこの位。本人の師匠が彦六(正蔵)というのも地味だ。このような落語家をよくこのボリュームまで書きまくったものだ。地味というよりも通好み、なんだな。