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1件
男子の本懐
著者 城山三郎
緊縮財政と行政整理による〈金解禁〉。それは近代日本の歴史のなかでもっとも鮮明な経済政策といわれている。第一次世界大戦後の慢性的不況を脱するために、多くの困難を克服して、昭和五年一月に断行された金解禁を遂行した浜口雄幸と井上準之助。性格も境遇も正反対の二人の男が、いかにして一つの政策に生命を賭けたか、人間の生きがいとは何かを静かに問いかけた長編経済小説。
男子の本懐
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男子の本懐
2002/04/18 23:12
男の生きざま
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、浜口雄幸・井上準之助という性格も人生もまったく正反対の二人が、「日本」という国のために命をはった政治ドラマです。国を思う気持ち、自尊心、人生の浮き沈みなどいろんなことを考えさせられる物語です。直情的な二人がマスコミや程度の低い政治家とぶつかるのは、なんか少しやりきれない気持ちになります。でもこの物語を読んで人は生きている限り成長し続けていけるということを強く感じました。
男子の本懐
2024/05/14 16:42
微妙
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
金解禁問題をベースに濱口雄幸(当時首相)と井上準之助(当時大蔵大臣)の歴史小説となっているが、歴史というには現代に近すぎるし、その内容が当時の経済的・政治的・軍事的・国際的な視野から総合判断しないと理解できない。漠然と理解しようとしたが、今の経済とは大きく違っており相当程度の経済学を学び現代の経済や国際情勢が理解できる人間からして、あまり興味をそそられない。むしろ、この内容を理解するには相当程度の当時の状況を学ばなくてはならず、過去の事件の政治経済的な学究資料として参考になるのかもしれない。この著者の本はある程度読んできたが、この本に関してはあまりおすすめできない。とはいえ、国のために死を賭して尽力した二人のすごさにはだた感服したので、こんな人たちもいたのだということを認識させられる小説としてはおすすめできるかもしれない。