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6件
夢の木坂分岐点(新潮文庫)
著者 筒井康隆
夢の木坂駅で乗り換えて西に向かうと、サラリーマンの小畑重則が住み、東へ向かうと、文学賞を受賞して会社を辞めたばかりの大村常賢が住む。乗り換えないでそのまま行くと、専業作家・大村常昭が住み、改札を出て路面電車に乗り、商店街を抜けると……。夢と虚構と現実を自在に流転し、一人の人間に与えられた、ありうべき幾つもの生を深層心理に遡って描く谷崎潤一郎賞受賞作。
夢の木坂分岐点(新潮文庫)
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2018/09/21 12:19
現世は夢 夜の夢こそ真
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あかすり - この投稿者のレビュー一覧を見る
「虚人たち」や七瀬シリーズの最後のようにこの時期の筒井康隆は物語のメタ構造に傾倒していましたが、本作はその集大成であり、現実⇒夢⇒執筆している小説⇒劇のように虚構・夢・現実の区別なく流転していきます。主人公の名前・職業・家族もそれにあわせて変動し、街並みも閑静な住宅地から不穏な長屋、不気味な座敷が連続する異次元とダイナミックに場面転換していきます。地味な中年男性会社員が主人公なためどうしても最初とっつきにくいですがだんだん感情移入するようになり(正直筒井作品ではもっとも人間的な主人公です)クライマックスは圧巻です。私としては筒井作品の最高傑作の一つだと思っています。
あとがきが非常にわかりやすく本書を解説していますので、買おうか迷っている方はまずあとがきを読んでみてください。
夢の木坂分岐点
2001/08/21 18:32
夢現
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
サラリーマンを主人公に、あり得たかもしれないいくつもの現実を彷徨う様を、あくまでもリアリスティックに描いた幻想小説の傑作。後半の畳み掛けるような展開がすばらしい。
夢の木坂分岐点
2024/01/25 11:36
少し難しいかな
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢と虚構、現実が入り雑じった不思議な小説です。 実験的で、夢の不条理な感じがとても良く表現されていたと思います。