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伯爵夫人(新潮文庫)
著者 蓮實重彦
ばふりばふりとまわる回転扉の向こう、帝大受験を控えた二朗の前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な〈伯爵夫人〉が、二朗に授けた性と闘争の手ほどきとは。ボブヘアーの従妹・蓬子(よもぎこ)や魅惑的な女たちも従え、戦時下の帝都に虚実周到に張り巡らされた物語が蠢く。東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表し、読書界を騒然とさせた三島由紀夫賞受賞作。(解説・筒井康隆 黒田夏子 瀬川昌久)
伯爵夫人(新潮文庫)
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伯爵夫人
2023/10/03 17:28
蓮実重彦の初小説
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
フランス文学者の蓮実重彦が始めて小説を書いたと聞いて、難解だろうと思ってあまり手が出ずにいたが、読んでみて驚いた。初めて小説を書いた人特有の文章のぎこちなさなども見受けられず、とても読みやすかった。
かといって普通の言葉遣いではなく、「ばふりばふり」「精を放つ」など後まで心のなかに残るような言葉もあった。