電子書籍
朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)
著者 彩瀬まる
火葬したはずの妻が家にいた。「体がなくなったって、私はあなたの奥さんだから」。生前と同じように振る舞う彼女との、本当の別れが来る前に、俺は果たせなかった新婚旅行に向かった(「ゆびのいと」)。屋上から落ちたのに、なぜ私は消えなかったのだろう。早く消えたい。女子トイレに潜む、あの子みたいになる前に(「かいぶつの名前」)。生も死も、夢も現(うつつ)も飛び越えて、こころを救う物語。(解説・名久井直子)
朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)
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紙の本朝が来るまでそばにいる
2022/05/02 11:14
自分の中にあるいろいろな考えや思いが
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
うまく外に出せなかったり、出て行かなくてもやもやしている時に、彩瀬さんの本が読みたくなる。大概、本の中の人たちももやもやしてくれているので、ふんわり私の中の思いと重ね合わせたりしてしまう。そうすると、それをどうやって消化すれば楽になるのかヒントを教えてもらえる気がする。今日見た中で1番美しいものを描いてみよう。他人には言いづらい経験をこの人にだけは話したい、話したらどうするのかを知りたいと思う気持ち。「円の描き始めと終わりが繋がるように、すっと会話が途絶え」る瞬間。
紙の本朝が来るまでそばにいる
2021/01/23 23:39
切なく貴い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルから健気でハートフルな作品と思いきや、まさかの仄暗い独特な世界観のファンタジー短編集。『かいぶつの名前』の地縛霊がお供え物を食べるシーンがとても印象的で、実際もあんな感じだったらこちら側の人間もどこか救われるな、とじんわり思った