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恋と誤解された夕焼け
著者 最果タヒ
《だから空がとても赤く燃えている。ぼくは愛されたい。》――今、ここにいる私たちの魂の秘密は、詩のコトバによってしか解き明かすことができない。《どこからなら、きみを連れ去る神様の手のひらがやってきても平気か、教えて。水平線か、地平線?》生命と世界の光と影をあますところなく照らし出す決定的な43篇。 ※このコンテンツは固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
恋と誤解された夕焼け
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2024/07/13 15:13
余韻に浸る飴玉のよう
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初、作者のお名前を見た時に
ネットスラングの「死=タヒ」なのかな?
と思いましたが、これは作者さん自ら否定されておりました。
(作者ブログにて記載されています)
それでも、どこか詩の中には
死というものが渦巻いているようで
少し理解するには難しいところもありました。
ですが、単純に詩としてのクオリティは高く
こんな表現をされるのか。と言う場面が随所にありました。
恋とは様々なかたちがあり、変化していく
それを言葉にするのは、難しいはずです。
例えるなら、飴玉をどこまで噛まずに舐め続けられるか
の様な気がしました。
ずっと甘いまま口の中に残っていて欲しい。
けれども飴玉は解けて小さくなり、無くなってしまう。
無くなった後の余韻もいつかは消えてしまう。
そんな甘さの余韻を、飴玉のかたちを感じとりながら
次の飴玉である恋を見つけ、また口に放り込むようで…。
色々な恋のかたちを、すぐに消えてしまう夕焼けと表現したのは、
とても美しく、また儚げで残酷でもあるように感じました。