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9件
影武者徳川家康
著者 隆慶一郎
慶長五年関ヶ原。家康は島左近配下の武田忍びに暗殺された! 家康の死が洩れると士気に影響する。このいくさに敗れては徳川家による天下統一もない。徳川陣営は苦肉の策として、影武者・世良田二郎三郎を家康に仕立てた。しかし、この影武者、只者ではなかった。かつて一向一揆で信長を射った「いくさ人」であり、十年の影武者生活で家康の兵法や思考法まで身につけていたのだ……。
影武者徳川家康(下)
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2013/06/08 13:41
ちょっぴり残念
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アララ - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前、紙の文庫本を読んでいたので、結城秀康と柳生の戦いの部分が抜けている事に
気づいてしまった。
電子版だけなのかな?紙のほうも改訂版になってるから同じなのかな。
表現に問題がある部分とは思えなかったんだけど何か引っかかったのかな。
影武者徳川家康 改版 中
2011/12/05 12:01
+アクション
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
予想通り、ここへ来てからは柳生と風魔+武田忍者の忍者合戦というアクションの比重が高まって楽しい。まさか柳生兵庫が出てくるとは思わなかった。しかしアクションを除くと歴史の記述のようでやや退屈か。
影武者徳川家康 改版 上
2011/02/22 06:22
自分が死ぬことを勘定にいれずに、今、どうすべきか何の躊躇もなく即やりました
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みどりのひかり - この投稿者のレビュー一覧を見る
隆慶一郎の作品は、命知らずの、死ぬことを屁とも思っていないようなみごとな男の生き様があります。勇敢であり人情に厚く、大きな感動があります
私は、小学4年生のとき、国語の教科書で、ひとつだけ解らないことがありました。それは、宮澤賢治の最期の様子でした。
*
病気で寝ていたときに、ひとりの農夫が肥料のことについて たずねに来ました。賢治の病気がたいへん重くなっていることを知っている うちの人たちはことわろうとしました。しかし賢治はせっかくたずねてこられたのだから、と言って、ねどこから起き上がると、一時間にもわたって、ていねいに教えてあげました。
次の日の昼すぎ、賢治は、安らかに息を引きとりました。
*
小学校の担任の先生は、ここは無理して応対せず、ゆっくり休んで病気が良くなってから教えればもっと沢山の人に教えられるのだから断るべきだった、と言ってました。そのときは担任の話に一応納得していたのですが、心に引っかかるものがあり、二十才の頃、ともかく、そういう生き方をした人がいたことを、心に留めておこうと思いました。でも、宮澤賢治の行動の意味はわかりませんでした。
そして、小学四年生のときから数えて四十数年後、隆慶一郎のメモに、これから書く予定の小説があって、その中に宮澤賢治の名があったのです。
このとき初めて宮澤賢治の最期の行動の意味がわかりました。賢治は隆慶一郎の描く小説の命知らずの主人公たちと同じでした。自分が死ぬことを勘定にいれずに、今、どうすべきか何の躊躇もなく即やりました。 みごとな生き方でした。
私、”みどりのひかり”が書きました「般若心経物語」には、好きな小説家として、隆慶一郎と中島敦をあげています。この本は宮澤賢治の「眼にて云ふ」の詩の中の《きれいな青ぞらとすきとほつた風》を中心として、様々な先達の生き方や物語が書かれています。隆慶一郎がシナリオをかいた、映画「にあんちゃん」の原作、小学生の日記「にあんちゃん」のお話も出てきたりして慟哭します。隆慶一郎の書いてきたことと共通する大切な何ものかがあります。
影武者徳川家康では、本物の家康は、関ヶ原の戦いで甲斐の六郎に殺され、影武者の世良田二郎三郎が家康に成りすまし指揮を執る。そののち、徳川秀忠との長い戦いが始まる。そういう内容ですがいたる所に大きな感動があります。