フーコー入門
著者 中山元 (著)
「真理」「ヒューマニズム」「セクシュアリティ」といった様々な知の〈権力〉の鎖を解き放ち、「別の仕方」で考えることの可能性を提起し続けた哲学者、フーコー。我々の思考を規定する諸思想の枠組みを掘り起こす〈考古学〉においても、我々という主体の根拠と条件を問う〈系譜学〉においても、彼が一貫して追及したのは〈思考のエチカ〉に他ならなかった。稀代の哲学者の変容しつつ持続する歩みを明快に描き出す、新鮮な入門書。
フーコー入門
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評価内訳
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フーコー入門
2002/07/15 17:40
フーコー入門
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MMM - この投稿者のレビュー一覧を見る
…人々が真理だと信じているものが、実は歴史的な根拠から作り上げられたものにすぎず、普遍的なものでも、絶対的に正しいものでもないということを示すことによって、自明で見慣れたものと考えていたものを覆すこと、これはフーコーの終生の課題であった。…
これは表表紙に書かれていた言葉である。たしかにそのとおりだ。ミシェル・フーコーはこのことを意図して、自らの思索的な人生を過ごしてきたのだ。
さて、彼の仕事はいくつかにわけることが出来る。だが、それは一貫して先に述べたことを意図して形成されているのだ。
狂気、監獄、主体、快楽、言葉、そのどれもが彼にとって、歴史の欺瞞性を解き明かすのに十分な手がかりとなり得ると彼は信じていたのではないだろうか。