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自由学校
著者 獅子文六
戦後の日本にやってきた“自由”という価値観は、人々の暮らしや風俗、男女の恋愛観までも一転させてしまう。それは、しっかり者の妻とぐうたら亭主の夫婦にもこれまでの仲を揺るがすような大喧嘩をもたらす……。戦後の東京を舞台にある夫婦のドタバタ劇を軽妙な語り口で描きながら、痛烈な社会風刺も込めた獅子文六のあらゆる魅力が凝縮した代表作が遂に復刊!
自由学校
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自由学校
2019/01/26 00:21
騙されてたと思って、今更ながら獅子文六を読んでみてください
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
次々に獅子文六の作品が文庫本として復刻されている。私にしても、「今更、ないわ」と思っていたのだが、読み始めてみるとすこぶる愉快な本である。主人公夫妻の五百助と駒子がいい。五百助は、ただのぐうたらものと思っていたのが読んでいくにつれて、どんどん愛おしくなってくる。駒子は「ほんといい女だな~」、近くにあんな女性がいたら危ないかもしれない。戦後間もないころの作品だが、全く色あせていない。文体に作者の品のよさが醸し出されている。交わされている会話もいけている。やっぱり、日本語って素敵だと再認識される。