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分解するイギリス ──民主主義モデルの漂流
著者 近藤康史
かつて世界で「民主主義のモデル」として賞讃されたイギリス政治。だがそれはいまや機能不全に陥り、ブレグジット(Brexit)=EU離脱という事態へと立ち至った。イギリスがこのように「分解」への道をひた走っている真の原因はいったいどこにあるのか。安定→合意→対立→分解へと進んできた現代イギリス政治の流れを俯瞰し、すでにモデルたり得なくなった英国政治の現状をつぶさに考察。混迷をきわめる現代政治のシステムと民主主義モデルの、今後あるべき姿を問いなおす。
分解するイギリス ──民主主義モデルの漂流
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分解するイギリス 民主主義モデルの漂流
2019/05/02 00:37
イギリス政治を考える手引き
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投稿者:コーク - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在手軽に読めるもので最も内容の充実したイギリス政治入門の本だと思う。本来同じ方向を向いていたはずの各制度が、バラバラになり機能不全が更なる危機を生み出す負のスパイラルに事の深刻さが窺える。国会・地域議会・欧州議会で各々選挙制度が違うことが国会の小選挙区制で多党化を招いているという議論は新鮮だった上に、日本の現状を見ても思い当たる節が多々あった。まだまだイギリス政治は「学ぶ」対象(著者と同意見だが)ではないだろうか。