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3件
おとなになるってどんなこと?
著者 吉本ばなな
勉強のこと、友だちのこと、死、そして生きること…人生の根幹に関わる大切な8つのことについて、これから大人になる子どもたち、そして大人になるって難しい…と思っている人たちへ向けたメッセージ。
おとなになるってどんなこと?
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おとなになるってどんなこと?
2016/04/22 09:10
心にしみる言葉
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投稿者:1616yo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほぼ日でこの本を知り、読みました。ばななさんの作品をあまり読んでこなかった事から、正直それほど期待していなかったのですが…ひとつひとつの言葉に心が静まって、自分自身のままでよいのだと安心することができました。思いがけず、良い読書体験ができました。
おとなになるってどんなこと?
2015/12/13 20:49
正しく生きる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さわきち - この投稿者のレビュー一覧を見る
このフレーズに、ドキッとしました。私は、病気のせいにして正しいことをやってこなかった。後ろめたさを突っ込まれらたようです。病気の時にそばにいてくれる人。当たり前ではないこと。その人は、病院に付き合って何時間もまたされたり。その時間はきっと別のことに費やすことができたはず。当たり前ではないことを正しく理解していこうと。そんな風に思いました。
おとなになるってどんなこと?
2015/09/02 07:15
「自分」になろう
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ちくまプリマー新書」は2005年1月に創刊された新書レーベルだが、吉本ばななのこの本は238巻めにあたる。
プリマーとは「初歩読本、入門書」という意味で中高生が初めて出会う新書として、これまでにも良書を刊行してきた。
今回はまさにこの新書の原点ともいえる題材で、これから大人になろうとする子どもたちに向けて、作家の吉本ばななが自身の家族環境とかも踏まえながら、正直に書き綴った内容になっている。
吉本が言いたいことは、たったひとつ、「大人になんかならなくっていい、ただ自分になってください」と、「まえがき」に書かれているのだから、大人になることに不安を感じている若い読者には安心して読み始めることができる。
何故なら、大人になるということは未知の領域だが、「自分」にならなれるかもしれない。だって、自分はずっと「自分」だったのだから。
でも、本当にそうだろうか。
実は「自分」になるということは、大人になることよりもずっと難しいことかもしれない。
吉本はこの本の中で8問の問いかけをしている。
「おとなになるってどんなこと?」に始まり、「勉強しなくちゃダメ?」「友だちって何?」「死んだらどうなるんだろう?」「生きることに意味があるの?」などだ。
大人だからといって、その問いにちゃんと答えられるわけではない。もし、うまく答えているとしたら、そういう答え方そのものが大人はマスターしていると思えばいい。
問いに答えるのは、「自分」なのだ。
この本でいえば、吉本ばななという人が「自分」の答えを語っていることになる。
「自分」になるというのは、そういうことだと思う。
誰かに教えてもらうことは悪いことではない。それが「自分」の中で咀嚼され、心の骨や肉になっていく。それが「自分」になるということではないだろうか。
「大人」というのは、ある程度の年を重ねれば、誰にでもなれる。けれど、「自分」になることは簡単ではない。
吉本ばななは易しいようで、かなり難しいことを求めているのだともいえる。その難しさにぶつかっていくことも、「大人」になる、「自分」になるということだ。