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美しい都市・醜い都市 現代景観論
著者 著:五十嵐太郎
日本橋上の首都高移設が検討されたり、景観法が制定されるなど、「美しい国」をつくる動きが強まっている。しかし、計画的で新しい街並みが「美」で、雑然として古い街並みが「醜」とは言いきれないであろう。本書は新世代の論客が、秋葉原・渋谷・ソウル・幕張・筑波・上海・ディズニーランド等々を事例とし、さらに平壌への取材旅行から映画・アニメ作品中の未来都市像に至るまで、縦横無尽に「美」とは何かを検証する。写真多数収載。
美しい都市・醜い都市 現代景観論
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美しい都市・醜い都市 現代景観論
2008/06/03 22:17
なぜピョンヤンの写真が ?!
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
建築や景観はカラー写真をみないとわかりにくいが,冒頭に 4 ページにわたってそれがあるのは,新書としては気がきいている.本をよみすすむまで,そのかぎられた写真のなかに北朝鮮のピョンヤンの写真が数枚ある意味がわからなかった.
いろいろな話題がとりあげられているが,そのなかでも著者が力説しているのは日本橋をふさいでいる首都高を地下に移設するカネがあるなら,もっと有益なことがたくさんできるということである.この首都高移設に代表される「景観論」の極致として,整然としていて美しいピョンヤンの景観があるという.著者が最後に書いているのは,こういう「景観論」のいきつく果ては「何ごとも起こらない,変化なき永遠の定常状態.それは歴史の終わりかもしれない」ということばである.
逆説的な書き方だが,著者が生き生きとした都市をもとめていることがつたわってくる.

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