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月はすごい 資源・開発・移住
著者 佐伯和人 著
一番身近な天体、月。約38万km上空を回る地球唯一の衛星だ。アポロ計画から約半世紀を経て、中国やインド、民間ベンチャーも参入し、開発競争が過熱している。本書では、大きさや成り立ちといった基礎、探査で新たに確認された地下空間などの新発見を解説。人類は月に住めるか、水や鉱物資源は採掘できるか、エネルギーや食糧をどう確保するかなども詳述する。最前線の月探査プロジェクトに携わる著者が月面へと誘う。
月はすごい 資源・開発・移住
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月はすごい 資源・開発・移住
2019/10/01 21:39
この本を読んでお月見しよう
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投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は、複数の月探査計画に携わる研究者であり、本書の執筆の動機を概ね次のように記している。「宇宙が宇宙飛行士や一部の研究者に限られた活躍の舞台ではなくなりつつあり、宇宙というフロンティアで何か面白いことをやってみませんか?という熱いお誘いの本が今必要である。」本書は、月の大きさや成り立ちといった月の基礎科学に始まり、探査で新たに確認された地下空間、人類は月に住めるか、水や鉱物資源の採掘は可能か、エネルギーや食糧の確保策など単なる月の解説に留まっておらず、読み応え十分である。ただし、超伝導に関する解説は、若干誤解を招きかねないと個人的には思う。また、新聞記事等では「超電導」が一般的に用いられているが、著者は「超伝導」を用いており、これについても著者の意図が明確にわかる解説が必要ではなかろうか。それはともかく、折しも今年は、アポロ11号月面着陸50周年、本書で新たに月に関わる知識を得て、秋の夜空に浮かぶ満月をめでるのも一興ではなかろうか。