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人魚の嘆き・魔術師
著者 谷崎潤一郎 著
南京に住む憂愁の貴公子が、北国の冷艶にして水中の妖魔たる人魚に激しい恋をする「人魚の嘆き」、妖麗な魔術師に魅せられ欲望のままに半羊神と化す「魔術師」。大正期の耽美的な幻想譚二編。水島爾保布による美麗な挿画二十余点、カラー口絵二葉を完全収載。
〈註解〉明里千章〈解説〉中井英夫/前田恭二「水島爾保布小伝」
人魚の嘆き・魔術師
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2025/02/15 14:50
幻想譚
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
美文調で漢語混じりの異国情緒、白人思考、芸術思考主義などが臆面もなく出されている。読んだのはむしろ旧版の方なので挿画もちがうかもしれないが、文豪谷崎がこういうものも書いていたのは少々意外。もちろん後年に通ずるものもあるけれども、やはりちがう。中井英夫の後書きはどこか醒めた書き方であるが、江戸川乱歩とか横溝正史が谷崎の初期の作品を愛読したということいには納得した。