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フランクフルト学派 ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ
著者 細見和之 著
ホルクハイマー、アドルノ、ベンヤミン、フロム、マルクーゼ……。一九二三年に設立された社会研究所に結集した一群の思想家たちを「フランクフルト学派」とよぶ。彼らは反ユダヤ主義と対決し、マルクスとフロイトの思想を統合して独自の「批判理論」を構築した。その始まりからナチ台頭後のアメリカ亡命期、戦後ドイツにおける活躍を描き、第二世代ハーバーマスによる新たな展開、さらに多様な思想像の未来まで展望する。
フランクフルト学派 ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ
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フランクフルト学派 ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ
2018/05/12 14:10
フランクフルト学派の秀逸な入門書
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投稿者:病身の孤独な読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ホルクハイマーとアドルノを契機としたフランクフルト学派の概要を最新の研究まで含めて記述している。著者は、現役の哲学者であり研究者でもある。そのため、最新の研究事情と各哲学者の解説が丁寧でかつ読みやすく、フランクフルト学派に属する研究を概観するには最適の一冊である。ベンヤミンやハーバーマス、ホネットなど一度は名前を聞いたことがある哲学者からフランクフルト学派の現役の哲学者まで紹介しており、値段と内容の豊富さを考慮すれば優れている書籍だと思われる。
ただ、本書は、哲学入門の位置づけであり、本書を読んだ後が非常に大切であると思われる。現代哲学の一大流派の理解から、哲学自体を学ぶのも一つの入り口になる。