電子書籍
道誉なり
著者 北方謙三 著
毀すこと、それがばさら――。六波羅探題を攻め滅ぼした足利高氏(のち尊氏)と、政を自らつかさどらんとする後醍醐帝との暗闘が風雲急を告げる中、「ばさら大名」佐々木道誉には、毀したいものがあった。数々の狼藉を働きつつ、時代を、そして尊氏の心中を読む道誉。帝が二人立つ混迷の世で、尊氏の天下獲りを支えながらも、決して同心を口にしようとはしなかったが……。
【目次】
第一章 激流
第二章 京より遠く
第三章 いかなる旗のもとに
第四章 征夷大将軍
第五章 猿の皮
道誉なり(上) 新装版
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本道誉なり 下巻
2020/08/25 09:36
北方謙三氏の足利尊氏と実弟直義の天下取りの闘いを描いた歴史巨編の傑作が、いよいよ完結します!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『楊家将』(吉川英治文学賞)、『水滸伝』(司馬遼太郎賞)、『独り群せず』(舟橋聖一文学賞)、『楊令伝』(毎日出版文化賞)などの傑作を発表し続けておられる北方謙三氏の作品です。中公文庫からは上下2巻シリーズで刊行されており、どの下巻です。同書は、上巻に引き続き、室町幕府の権力を二分する足利尊氏・高師直派と尊氏の実弟直義派との抗争を描いた作品です。この抗争は、もはや避けられない情勢となっており、両派と南朝を睨みながら、利害を計算し離合集散する武将たちが克明に描かれます。熾烈極まる骨肉の争いに、将軍尊氏はなぜ佐々木道誉を必要としたのでしょうか?そして、道誉は人間尊氏に何を見ていたのでしょうか?その答えは、ぜひ、同書をお読みください。堂々の巨編完結です!
紙の本道誉なり 上巻
2020/08/25 09:30
北方謙三氏の足利尊氏の天下取りについて書かれた歴史巨編です!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『眠りなき夜』(日本冒険小説協会大賞)、『渇きの街』(日本推理作家協会賞)、『過去 リメンバー』(角川小説賞)、『明日なき街角』(日本文芸大賞)、『破軍の星』(柴田錬三郎賞)をはじめとして、数々の傑作を発表されている北方謙三氏の作品です。同書は、六波羅探題を攻め滅ぼした足利高氏と、政事を自らつかさどる後醍醐帝との暗闘が風雲急を告げる中、「ばさら大名」佐々木道誉は数々の狼藉を働きながら、時代を、そして尊氏の心中を読んでいました。帝が二人立つ混迷の世で、尊氏の天下獲りを支え、しかし決して同心を口にしなかった道誉が、毀そうとしたものとは一体何だったのでしょうか?著者渾身の歴史巨篇です!
2022/11/30 12:55
道誉の生きざまは、時代を生み出した。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
佐々木道誉という武将は、一筋縄ではいかない男だ。南北朝時代という定まらない世をもつ時代を、未来を見据えるわけでもなく、世が収まる姿を思い描く訳でもなく、今まで自分が立っていた場を壊そうと生きている。それが「ばさら」なのだも知れない。足利尊氏ととの友情のような張り合うような不思議な縁に導かれ、室町幕府の基盤づくりに関わっていくのである。室町時代当初から戦国時代であり、世の中のシステムを壊して作り直そうとする気運に満ちていたのではないか。道誉の生きざまが、まさにそうであった。
2022/11/29 09:29
佐々木道誉おいう男
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
佐々木道誉という武将の室町幕府成立前夜の活躍の姿を描く。道誉、足利尊氏、楠木正成の建武の新政にかけて想いの違い、後醍醐天皇へのそれぞれの想いの違いが、南北朝の混乱を生み出したのかもしれない。道誉がばさら大名と呼ばれるゆえんは、その姿の奇抜さだけでなく、規制の体制を壊すことに自らの生き方の幹を見出したことか。室町幕府成立初期の関与は、後半に描かれるのだろうか。