今日から始める本気の食料備蓄　家族と自分が生き延びるための防災備蓄メソッド

ありそうで、なかった！　今とっても気になる「食料危機」と「長期食料備蓄」にまつわる防災ノウハウ本！　
備え・防災アドバイザーにして、防災専門YouTube チャンネル『死なない防災！そなえるTV』を運営する著者が、食料危機を想定した長期食料備蓄についての対策と方法論を詳細解説。
日常備蓄よりはるかにハードルが高く、「どこから手をつけていいか分からない」という長期備蓄。それを「今日から始められる」アイデア、アクションとして構築。
「期限」と「箱」という切り口が斬新な備蓄メソッド「コンテナストック」という長期食料備蓄テクニック、無酸素保存によるお米の鮮度保持テクニックに加え、水の備蓄、エネルギーの備蓄、食糧危機下で混乱する社会環境への対策もふまえ、今日から備蓄を始める人のための一冊。

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評価内訳

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今日から始める本気の食料備蓄家族と自分が生き延びるための防災備蓄メソッド

2024/02/29 14:40

長期の食料備蓄は大げさではない

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：あお　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

備え・防災アドバイザー高荷さんによる、食料を始めとしたエネルギー資源備蓄について全振りした一冊です。
「今日から始める家庭の防災計画」（徳間書店）を先に読み、自宅の防災を見直したりしていたところでしたが、本書もやはり気になってしまい購入しました。
ローリングストックという言葉自体はよく耳にしており、その概念もある程度は理解していたつもりでしたが、本書は備蓄の具体的な手法のみならず、食糧難になる背景かつそれらが現代においても（確率はともかく）確かに存在するのだという現実感、そしてそのような中で備蓄があることは物心両面で安定をもたらしてくれるということを読者に感じさせてくれます。
少ない品目の食料を頻回、大量に循環するのがローリングストックに対して、著者の高荷さんはコンテナストックという概念を提唱しています。本書の中で重要なエッセンスの1つだと思います。
備蓄は一生、細く長く続けることが大事。賞味期限切れを起こして資源を無駄にしてしまい、備蓄が面倒になるのを避けるべく、賞味期限管理がしにくい多品目の食料・日用品を、平時の1か月に消費できる量と消費期限から備蓄可能な数を割り出し、箱単位で強制的に定期循環させる方法。
確かにこれはわざわざ賞味期限をいちいち確認することなく、手間がないので無理なく続ける方法としてはいいのだろうなと理論的には思ったわけですが、自分自身のケースに当てはめると途端に頭の中で具体的な構想は頓挫します…。というのは、

1. そもそも、コンテナストックがいくつもできるほどのスペースが自宅にない。
2. 普段レトルト食品や缶詰など、保存期間が長い食品を使用する機会が少なく、もし何らかの災害に被災した時それらで栄養補給をしようとしたら、1食あるいは1日にどのくらいの量が自分にとって必要なのかが分からない→平時の1か月でどれくらい消費できるか分からない。
3. 今持っている備蓄食品の消費期限のばらつきが大きく、どうやって1つの箱単位に納めたらいいか分からなくなる。

せっかくいい方法だと思ったのに自分の頭脳では実行が難しそうなのがちょっと残念です。
要は今持っている物資の種類と量、いつまで使えるのかを可視化して認識できるようにしておくことが重要なのだと思うので、自分にとっては毎日のように食べたり飲んだりしている食料のローリングストックを怠らないこと、現状持っている長期保存備蓄の賞味期限や、いつ頃消費し補充するかのリストを作って戸棚の見えるところにでも貼っておくこと、その方が現実的なのかなと思います。あとやれるとしたら空のペットボトルに水道水を貯めて置いておくくらいでしょうか…

食料以外のエネルギー備蓄については、ポータブル電源やソーラーパネルにはちょっと興味を惹かれました。カセットガス器具にどうしても恐怖感があって手が伸びないので、いっそのことインフラが停止した際には電気調理器メインで使えるように電力の備蓄を持っていた方がいいのだろうか…とも悩んでいます。

長期防災に関する心構えを養う目的で、本書は役に立つと思います。