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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 12件

妊娠カレンダー

著者 小川洋子 (著)

出産を間近に控えた姉に、毒に染まっているだろうグレープフルーツのジャムを食べさせる妹……妊娠をきっかけとした心理と生理の繊細、微妙なゆらぎをみごとに描く、第104回芥川賞を受賞した「妊娠カレンダー」。住人が消えてゆく? 謎に包まれた寂しい学生寮の物語「ドミトリイ」、小学校の給食室に魅せられた男の告白「夕暮れの給食室と雨のプール」。透きとおった悪夢のようにあざやかな三篇は、すべて小川洋子の独特な静謐な世界を堪能できる珠玉の短篇集です。

妊娠カレンダー

税込 459 4pt

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みんなのレビュー12件

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評価内訳

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妊娠カレンダー

2011/04/09 08:50

檸檬とグレープフルーツ

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 第104回芥川賞受賞作(1990年)。今や芥川賞の選考委員をつとめる小川洋子さんは本作で芥川賞を受賞した。
 少し精神的に不安のある姉の妊娠の様子を冷静にみつめる妹の日記形式で書かれた物語である。 
 姉の病気は「海に浮かんだ海藻のように波打って」「決して穏やかな砂地に舞い降りることはない」。新しい生命を宿すことで姉の精神はどんどん波打っていく。やがて妹はそんな姉に憎悪を抱くようになり、発癌性物質に汚染されているかもしれないグレープフルーツのジャムを姉に食べさせつづける。
 最後の「わたしは、破壊された姉の赤ん坊に会うために、新生児室に向かって歩き出した」という文章は恐い。

 この物語を読みながら梶井基次郎の『檸檬』という作品を思い出した。
 丸善の本屋の店頭で画集の上にそっと小さいレモンを置いた主人公。彼はそれを時限爆弾の見立て、爆破することを思い浮かべる。生きることの不安が一個のレモンに凝縮されて鮮やかな短篇である。
 しかし、実際にはレモンは爆破することはない。主人公の幻視である。それと同じ構造がこの『妊娠カレンダー』にも仕掛けられている。
 姉の赤ん坊はけっして破壊されない。それは妹の幻視にすぎない。その幻視を通じて、現代人の不安が静かに描かれている。
 梶井のレモンがそこだけ色を帯びているように、小川のグレープフルーツもまたそこだけ熱をもち、色あざやかだ。
 抑制された美しい文体がその後の小川の活躍を予感させる。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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妊娠カレンダー

2011/07/25 17:40

掴みきれないけれど、掴まれてしまう。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

中篇集といったらいいのだろうか、みっつの話がおさめられている。
表題作(芥川賞受賞作)もおもしろいが、
「ドミトリィ」と「夕暮れの給食室と雨のプール」も
味わいの深い二篇である。
わたしは同時収録の「夕暮れの~」が読みたくてこの本を購入した。
タイトルも読みたい気持ちを掻きたてるが、
この作品が小川洋子の作品としてはいちばん最初に
「ニューヨーカー」誌に掲載されたという事実が
わたしのミーハー魂に火をつけたのだ。(のちに「妊娠カレンダー」も掲載)

「夕暮れの給食室と雨のプール」というタイトルだけですでに詩になっている。
この一行から、小学校のときの給食のメニューだとか匂いだとか、プールの授業とか、
色々なことが喚起されて、ひいては小学校の思い出という大きなノスタルジーを感じる。
給食とプールという言葉は、それだけ小学校を思い出させる、特別な言葉なのだ。
(中学校にもあったけれど)
結婚してまもなく、ジュジュという犬と引っ越してきた主人公の家に
奇妙な訪問者があらわれる。雨の降る日だった。
三歳くらいの男の子と、その父親らしき三十代くらいの男性。
ふたりはどうやら布教を目的としてこのあたりを歩いているようだった。
『あなたは、難儀に苦しんでいらっしゃいませんか』
という彼らの問いかけに、主人公はしばし考え、答える。
それはとても難しい問題なのだ、答えなければならないだろうか、と。
まるで禅問答である。
答えを受けて、あっさりと彼らは退散していったのだが、
数日後に、主人公は犬の散歩の途中、土手の下の小学校で彼らに出会う。
子どもがどうしても興味をひかれ、給食室を窓から見ているのだという。
男性は給食室にまつわる回想を、主人公に話し始める。
この男性の話す給食室がとてもリアリティがあって、
わたしも実際に給食を食べていたことのことを思い出した。
大量の海老フライやクリームシチューをつくる給食のおばさんたち。
給食当番の白衣。かちかちと鳴る食器の音。牛乳。パン。
そんなものが頭のなかに浮かび上がってくるのだ。
状況を説明すると長くなるが、内容はというと、とりとめがない。
むしろ説明しきれない。小説というのはそういうものかもしれない。
小川洋子自身が、ひとは、ひとことで説明しきれないからこそ、
何枚も何枚も小説を書いてしまうと言っているとおりである。

「ドミトリィ」はさらに奇妙な話である。
昔利用していた学生寮を、いとこに紹介することになった主人公。
しかしそこは寂れていて、間もなく廃寮になりそうなところだった。
寮の管理人は体に障害を持つが、雑務を器用にこなす。
とくに問題はなさそうに見えたが、管理人の体は蝕まれていった。
主人公は毎日のように管理人を見舞いに出かけるのに、
入寮しているはずのいとこにまったく会うことができない。
ある日、管理人は、いとこが入寮する以前にいた寮生が
じつは行方不明になったこと告白する・・・・・・。
不穏な雰囲気に包まれるが、ホラーではなく、ましてミステリーでもない。
謎は謎のまま、話は淡々と進んでいく。

お話としていちばんわかりやすいのは、「妊娠カレンダー」かもしれない。
あとの二篇は、なんだか物語の輪郭をつかめずに読み終わってしまうので、
二度、三度と読み返してしまう。
掴みきれない綿菓子のような、ふわふわした感覚が残る。
でも心にはなにかがしっかりと刻まれているのだ。それが不思議だ。

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妊娠カレンダー

2018/12/30 14:31

日常を言葉で煌めかせる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:おん - この投稿者のレビュー一覧を見る

あまりにも美しい言葉に頭を殴られたような衝撃を受けた。
純文学作品とあって、純文学らしく大きな事件が起こるわけではない。不思議な謎もない。
でも、日常のちょっとした出来事が美しい言葉で彩られたらその瞬間から物語になる。
それは、鍋で煮込むジャムだったり、古びた宿舎で食べるケーキだったり、犬の散歩だったりと本当に些細な事であるが、読み終えたときにはそんな日常の美しさが眩しい。

言葉が導くイメージの可能性にハッとする作品。

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