電子書籍
キサトア
著者 小路幸也 (著)
世界的アーティストだが病気で色がわからないアーチ、朝と夜それぞれ真逆の時間に眠る不思議な妹キサとトア。不便な事もあるけれど、<風のエキスパート>である父と海辺の町の愉快な仲間と共に楽しく暮らしている。だが父の仕事が原因で一家は少し困ったことに……。日の入りと日の出を眺める丘の上の家に越してきた一家と元気いっぱいの友人たち。風変わりな町の住人たちの物語。
キサトア
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電子書籍キサトア
2022/12/04 21:01
不思議な能力
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:わかめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
特殊な能力を持つ人間がいる。特殊な兄弟がいる。最初は、変わった話だなあと思ったけれど、読み進めていくにつれて、便利な世の中になったことで、人間が無くてしまったものを表現しているのじゃないかと思った。自然のエネルギーを大切にしていきたいと考えさせられた。
紙の本キサトア
2020/11/21 13:18
作家小路幸也氏のファンタジーの引き出しを開けると...。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台は、どかの海辺の小さな町。海に突き出した三角形の半島の先っちょにあって、海からのぼる朝陽と沈む夕陽が、おなじ場所で見ることができるのだそうである。
主人公の少年アーチは、病気で色がわからないが、12歳にして世界に評価さるアーティスト。タイトルの「キサトア」は、双子の妹、キサとトアからで、キサは太陽とともに起きて、キサは、夜しか起きていられないという設定も興味深い。
加えて、重要人物がふたり。彼らの父親である「風のエキスパート」フウガ氏と「水のエキスパート」のミズヤ氏。
彼らを中心にして、街の人々ともに描かれる物語は、自然の微妙なバランスとヒトの暮らしの話。事件はさまざまに起こるが、背骨を貫くのは自然をあるがままに受け入れることで、時々切なくなるが、しかし、優しい物語であった。
自分の周りにあって、はっきりと見えるもの。
それだけに囚われていると、地球という大きなバランスを壊してしまう。
...今この瞬間に、じぶんの知らないところで起こっているさまざまなコトと、今の自分とのつながりみたいなものを静かに考えながら、本を閉じた。