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7件
「空気」の研究
著者 山本七平
昭和52年の発表以来、40年を経ていまだに多くの論者に引用、紹介される名著。
日本人が物事を決めるとき、もっとも重要なのは「空気」である。
2018年3月にも、NHK Eテレ「100分deメディア論」で、社会学者・大澤真幸氏が本書を紹介し、大きな反響があった。
日本には、誰でもないのに誰よりも強い「空気」というものが存在し、人々も行動を規定している……。
これは、昨今の政治スキャンダルのなかで流行語となった「忖度」そのものではないか!
山本七平は本書で「『気』とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の『超能力』かも知れない。」「この『空気』なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起るやら、皆目見当がつかないことになる。」と論じている。
それから40年、著者の分析は古びるどころか、ますます現代社会の現実を鋭く言い当てている。
「空気を読め」「アイツは空気が読めない」という言葉が当たり前に使われ、誰もが「空気」という権力を怖れて右往左往している。
そんな今こそ、日本人の行動様式を鋭く抉った本書が必要とされている。
『「水=通常性」の研究』『日本的根本主義(ファンダメンタル)について』を併録。
日本人に独特の伝統的発想、心的秩序、体制を探った名著である。
解説・日下公人
「空気」の研究
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「空気」の研究 新装版
2023/01/24 22:27
山本七平氏による、空気に関する深い考察が書かれた本
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:デーモン - この投稿者のレビュー一覧を見る
山本七平による、日本独特の、いわゆる、空気、もしくは、ムードと呼ばれるものの、正体について、本の編集者とのやり取りを、端緒として、戦前の日本軍の事例、自動車の問題を題材に、興味深い考察が描かれています。会社組織について、考える際にも、ためになる本だと思います。
「空気」の研究 新装版
2019/01/25 22:53
「空気」読まないことも!
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オカリナ吹き - この投稿者のレビュー一覧を見る
産経新聞のコラムにこの本が紹介された。それを内科医院の待合室でたまたま読んで、その足でジュンク堂へ。さっそく読んでみた。厚労省の不正統計、森友の「忖度」は「空気」を読んだ結果です。それが日本にだけあること。聖書の影響の大きい欧米では考えられないことのようです。「空気」を読まないことが必要なこともあるのです。
「空気」の研究 新装版
2018/12/18 09:31
空気を自覚しているのに見ないふりをする日本人
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tomoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
会議で想定外の意見や議論を嫌がる、
根回しのみでの出来レースを好む、
「周りのことを考えて」という、、、、
日本に暮らしているとこういう場面が本当に多い。
どの社会でもある程度はこういう場面はあるのだろうが、日本人は過剰に周りの空気を読み、忖度する。百歩譲って、それが日本社会で生きるスキルなのだとしても、そのうちに周りの意見=自分の意見といつの間にか同化してしまったりしている。これは外国人とは違う点ではないだろうか。
日本人の変な空気に疑問をもったときには読んだほうがよい本だろう。

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