- みんなの評価
1件
奔流の海
著者 伊岡瞬
人は運命に抗うことができるか?
1968年、後に「千里見の七夕崩れ」とよばれる大型台風による土砂崩れで、町は多数の死者・行方不明者を出した。
20年後、同じ町の旅館の娘・清田千遥は、東京からやってきた大学生・坂井裕二と出会う。裕二はなぜか夜ごと町を徘徊していた――
激流に飲まれた運命がやがて大きな感動へとたどり着く。
『代償』『悪寒』のベストセラー作家・伊岡瞬史上、
最も残酷で美しい青春ミステリー!
Apple Books Store 2022年上半期ベストブック(ミステリー部門)
※この電子書籍は2022年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
奔流の海
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
奔流の海
2024/01/10 14:30
奔流の海
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼い頃に誘拐され、そしてその育て親に虐待を受けて育った裕二。彼は静岡の鄙びた街にある旅館・清風館に宿泊し、夜空の星を眺め、近くの土地の地質調査を行っていた。一方、清風館の女将の娘・千遥は故郷を出て東京へ進学することを考えていた。しかしこの二人の出会いには20年前の大災害の悲劇が隠されていた・・・・・・。
運命の大きな悪戯に翻弄された裕二と千遥。二人だけでなく裕二の両親をはじめとした親族の悲しみ、千遥の両親の苦しみは想像に堪えないですね。伊岡さんの作品は好きで愛読させて戴いてますが、ときどき今作のような大きな驚きを与えられますね。