孤独の愉しみ方 森の生活者ソローの叡智
著者 ヘンリー・ディヴィッド・ソロー (著),服部千佳子 (訳)
「楽しみにお金のかからない人が、最も幸福です。」150年の超ロングセラー、シンプルに生きる、大切な教え。孤独を愉しむ方法、人間らしく生きる方法、シンプルに暮らす大切さについて、150年前、アメリカの森の中の湖の畔で、小屋を建てて自給自足の生活をしながら遺した思索家の言葉を、わかりやすくいまに生きる人に向けて編集しました。ガンジー、キング牧師を動かし、環境保護運動のバイブルともなり、世界を変革した言葉は「森の生活者」の孤独な時間から生まれました。心豊かに生きる秘訣がこの本には書かれています。
ヘンリー・ディヴィッド・ソロー(1817-1862)
作家、思想家。アメリカ合衆国マサチューセッツ州コンコードに生まれる。16歳のとき、奨学金を得てハーヴァード大学へ入学。大学卒業後、小学校の教師などを経て、ウォールデン湖の畔で自給白足の生活をはじめる。ギリシャ・ラテン文学やシェイクスピアをはじめとしたイギリス古典文学への深い造詣、そして自らの思索と実践から生み出された「森の生活」rコンコード川とメリマック川の一週間」など数多くの著作がある。アメリカ先住民や民俗学、博物学、生態学への関心を深め、最晩年まで膨大な原稿を書き続けた。
孤独の愉しみ方 森の生活者ソローの叡智
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2021/11/07 10:25
孤独と本は、最良の友。
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
時々手に取って読む本です。孤独と本は最良の友、簡素で居心地のいい暮らしは幸せ。
1) 著者の、自然を愛する感覚が素晴らしい。
「 風に揺れるハンノキやポプラの葉がいじらしくて、僕は息が詰まりそうになる 」 この一文だけで、深い愛情が伝わって来る。
2) なかなか、人里離れた所で暮らすことは難しいが、都会に住んでいても、晴耕雨読な暮らしはできると思う。
3) 一番印象に残ったのは、「 人生は丁寧に扱わなければ、うまくいかない 」 です。
4) 思わず笑ったのは、「来ない客のために 客間を作る必要はない。頭のからっぽな客を迎えるための、からっぽの客間はいらない 」 です。
5) その他、次の文章にも感銘を受けた。
* 協力者を求めるなら、まず信念を持て。
* シンプルな食事や服のほうが、美しいと思われる。
* しょっちゅう人に会いに行く。そんな習慣が互いの尊敬心を失わせる。
* 死ぬ間際に人は山ほど多くの真理に気づく。財産を築いても無駄であることも知る。
* 余分な富で買えるのは、余分なものだけだ。
* 金を貯めこんだはいいが、その使い方も始末の仕方も知らず、とうとう自分用の金銀の足かせを作ってしまう。
*資産は必ずしも人生を楽しいものにしてくれるわけではない。
* 弱者や少数派を守れない政府は、もはや政府とは呼べない。
手段や道具は、真理を追究するためのものなのに、手段や道具ばかりに夢中になる社会ができあがってしまった。
頂点を目指すうちに、自分が自分を奴隷にする奴隷監督になっていく。
世間の評判の奴隷になってしまう人間がなんと多いことか。
愚かな人間は、自分をより高く買ってくれる人を探し続ける人生を送る。
隣人が持っているからといって、家を買う必要はない。
多くを持てば急所を締め付けることになる。
手段は進歩しても、達成すべき目標は進歩していない。
向上するためにできる最高のことは、貧しかったときに心に抱いていた計画を実行に移す努力をすることだ。
年長者だからといって、その意見を鵜呑みにしてはならない。
歩かない足は、やがて身を滅ぼす。
2015/05/01 16:58
毎回印象が変わりそうな本だと思います。
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投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
そういえばそうだな、と考えるきっかけを提示してくれる本だと思いました。うまくやっていくにはどうすればいいか、どう考えたら抵抗が少なく乗りきることができるか、という本の方が多い中で、逆をいく本だと思いました。力みがとれる本の一つだと思います。また、読む時期やタイミングによって、感想が変わる本でもあると感じました。そうはいっても!と反論したくなる言葉もありましたが、それによって自分の状態を確認できるように思いました。