電子書籍
創元SF短編賞受賞作
著者 阿部登龍(著),笹原千波(著),溝渕久美子(著),松樹凛(著),折輝真透,斧田小夜,アマサワトキオ,南雲マサキ,八島游舷,久永実木彦,石川宗生,宮澤伊織,高島雄哉,門田充宏,宮西建礼,理山貞二,酉島伝法,松崎有理
舞台は「北の街」にある古い大学。語り手の女子アトリと同じ生物学研究室に通う、幼馴染みの男子学生イカルが、一心不乱に奇妙な実験をはじめた。イカルはそれを、「亡くなった心の師を追悼する実験だ」と言い張るのだが……。少しだけ浮世離れした、しかしあくまでも日常的な空間――夏休みの閑散とした大学で、人知れずおこなわなわれた秘密の実験と、予想だにしなかったその顛末とは? 理科系のセンスに満ちた、期待のアイデア派新人が登場! 応募総数612作から大森望・日下三蔵・山田正紀が選出した、第1回創元SF短編賞受賞作。選評付き。(本電子書籍は、『年刊日本SF傑作選 量子回廊』(創元SF文庫版 2010年7月初版発行)に掲載の、受賞作短編である「あがり」を電子書籍化したものです。同名の書籍(『あがり』 創元日本SF叢書版 2011年9月初版発行、創元SF文庫版 2013年10月初版発行)及び、『量子回廊』全ての電子書籍版ではございませんので、ご注意ください。)
あがり-Sogen SF Short Story Prize Edition-
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電子書籍神の豚-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2022/05/04 08:54
語り口がとても良い。
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFっぽくないカバー絵にまず心惹かれた。ジャンル分けをすると、SFと言うよりはファンタジーになるような気がする。ストーリー展開には、今のコロナ禍とウクライナ戦争をベースとした、流行病と中台の争いが用いられている。テーマもその展開も面白いのであるが、何よりも少しホワッとした語り口がとても良い。
電子書籍サンギータ-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2022/01/16 18:09
濃密な雰囲気と圧倒的な迫力
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
濃密な雰囲気と圧倒的な迫力がひしひしと感じられる作品である。SFというと難解な語り口の作品が多い中、比較的平明な文章で綴られていているが、描き出されているのは、めくるめくような世界である。ヒンドゥー教と密教系の仏教が混ざり合って蒸し暑さと濃厚な専攻の香りや煙と腹に響く読経の世界が展開している。
紙の本折り紙衛星の伝説
2016/01/29 21:58
秀作揃い
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投稿者:はぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回も多様な種類SFを読むことが出来ます。SFというジャンルは実に幅が広いと改めて感じました。
特に気に入ったのが、
「スピアボーイ」草上仁
西部劇的な設定と展開ですが、最後は昔の不良漫画のようでした。
「『恐怖の谷』から『恍惚の峰』」へ 遠藤真一
ストーリーはありません。論文形式の文章ですが、SFとして成り立っているのがすごい。
「イージーエスケープ」 オキシタケヒコ
設定・世界観が作り込まれています。最後の展開に思わずほろりとさせられました。
もちろんその他の作品も十分読み応えのある作品ばかりです。
電子書籍竜と沈黙する銀河-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2023/12/13 09:46
ファンタジー要素が強い。
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙絵は随分とSFっぽいが話の内容は未来感はそれほどなくファンタジー要素が強い。導入部分でぐっと引き込まれ、次のアクションシーンで更に引き込まれたが、山場であるはずのレースシーンに盛り上がりが欠けたような気がするのが残念である。枚数制限に引っかかったような印象を受けた。
電子書籍射手座の香る夏-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2022/05/04 08:55
嗅覚(香り 匂い)は
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
極端に技術面に偏ったいわゆるハードSFではないので読みやすい。動物に意識を載せるという どちらかといえばファンタジー要素がうかがえるような作品に仕上がっている。五感の中で嗅覚(香り 匂い)は他の感覚よりもより原始的根源的なものである という謎解き部分には強い印象を受けた。何度か改題したようだが、「射手座」が殆ど出てこなかったのは残念である。
電子書籍吉田同名-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2022/04/05 18:52
吉田同名 独特の雰囲気
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある日突然に2万人のコピーが出現するという非常にぶっ飛んだ設定である。全くと行ってよいほど感情を表に出さない科学的観察記録のような体裁を取った文章が独特の雰囲気を生み出している。ただ残念なのは枚数制限のためか、結末がぶった切られたようで中途半端な気がする点である。
電子書籍蒼の上海-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2022/02/04 18:21
幻想的な色彩豊かな作品
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
幻想的な色彩豊かな作品である。作品中の文章の多くが幻想的な色彩と風景 生物を表現することに充てられている。逆にストーリーの展開や事物の説明に充てられている文章が少なめで、ぼんやり読んでいるとわけが解らなくなる。幻想味に大きく振った作品である。
電子書籍あがり-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2021/11/11 15:42
漢字を多用した書き方
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFというよりは生物研究者の日記 エッセイ的な色合いが強い作品である。実験器具や 実験方法などにあえて漢字を多用した書き方が印象深かった。(現在のコロナ禍で有名になった「PCR」という言葉を使わず40回の反復増幅 などというとこなど独特の味が出ている。作者はきっとこういう実験現場の人なんだろう と思わせる、機器や人物や実験テーマの話がたくさんあって大変に面白かった。しかし、結末は一般読者にとってはどうにも迫力不足。
電子書籍天駆せよ法勝寺-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2020/03/10 22:41
仏教を題材
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投稿者:あれこれ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ぶっ飛んだ内容だった。お寺が宇宙船となるとは。
作中では、ぶつということばには、佛という漢字を使われている。
仏教を題材にしているので、ちょっと難しい印象を受けるが、慣れれば大丈夫。
電子書籍神々の歩法-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2018/11/26 10:22
索漠たる風景が目に浮かぶような
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
索漠たる風景が目に浮かぶようなハードSF。
ラノベ作家かとばかり思っていたらこんな作品も書くのかととても驚いた。
道具だては比較的ありきたりではあるが、描写が丁寧でリアルな感じに良く描けている。
紙の本さよならの儀式
2016/01/27 17:55
良作多し。
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにも採られた宮部みゆき氏の「さよならの儀式」が一番好き。
冲方丁氏の「神星伝」も悪くないが、読後感は喉につかえる過特濃。
こんなに濃いなら長編とはいわなくとも中編くらいになるんでは、ともったいなく感じてしまう。
門田充宏氏の「風牙」もよい。
紙の本さよならの儀式
2015/02/22 16:10
秀作ぞろい
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投稿者:はぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれも読みごたえのある短編集です。
特に、藤野可織さんの「今日の心霊」が好きです。
これを読んで、「パトロネ」も買ってみました。
電子書籍皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2022/03/10 19:45
漢字は感字
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
異形の物語である「皆勤の徒」はっきりしたストーリー構成はなく、漢字は感字 というわけではないが、奇怪な造語と粘つくようなイメージが全篇を覆っている。大変に読みにくい物語ではあるが、なにか心に引っかるものがある。
電子書籍銀河風帆走-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2022/02/03 19:40
たんぽぽのイメージ
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間的空間的に壮大な規模を持った作品である。話の内容がその規模のとてつもない大きさに追いついていないようなところがややあり、説明的な話がやや多すぎるような気もした。ただ題名の「銀河風帆走」が作中のたんぽぽのイメージとよく重なり、さらにアシモフの「真空の海に帆を上げて」にも重なっているので少し嬉しくなる。
電子書籍風牙-Sogen SF Short Story Prize Edition-
2021/12/06 19:38
結末が予定調和的
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半はわかりにくいハードSF風の記述であったが、中盤からいきなりわかりやすくなった。「意識に潜る」というアイデアそのものには新鮮味はないが、愛犬 祖父 孤高という組み合わせを丁寧に描き出している。結末が予定調和的だったのが物足らない気がする。