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7件
たんぽぽ娘
著者 ロバート・F・ヤング , 伊藤典夫
たんぽぽ色の髪が風に舞う、未来から来た女はいった。「おとといは兎を見たわ、きのうは鹿、今すあなた」…SF作家ロバート・F・ヤングは、生涯で約二百作の短編を遺した。その魅力を日本で初めて紹介した名訳者・伊藤典夫の編集でおくる、甘く切なく美しいヤング傑作選。永遠の名作「たんぽぽ娘」改訳決定版の他、全十三編。
たんぽぽ娘
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たんぽぽ娘
2015/02/24 19:31
ロマンチックSFの傑作
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ともひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビブリア古書堂で「たんぽぽ娘」を知り、井上一夫訳の「たんぽぽ娘」を読み、この本を手に取った。
「特別急行がおくれた日」
「河を下る旅」
「エミリーと不滅の詩人たち」
「神風」
「たんぽぽ娘」
「荒寥の地より」
「主従問題」
「第一次火星ミッション」
「失われし時のかたみ」
「最後の地球人、愛を求めて彷徨す」
「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」
「スターファインダー」
「ジャンヌの弓」
以上13の短編が収められている。
目的はやはり「たんぽぽ娘」にあった。
本書の訳者は以前読んだものと違い、伊藤典夫氏である。
翻訳者が違うと、やはりどこか質感が変わるもので、私は伊藤訳の方が好きだ。
細かい表現がわかりやすいし、ロマンチックな場面はより素敵だと思う。
おとといは兎を見たわ、きのうは鹿、今日はあなた」という表現も伊藤訳だ。
ストーリーはすでに知っていたのではあるが、何度読んでもいいものだと思う。
他の作品はどうだったかというと、「たんぽぽ娘」に負けない作品ばかりだった。
嘘偽りなく、本当にどの作品もよかった。
その中であえて挙げるならばと思っても、「河を下る旅」、「神風」、「主従問題」、「ジャンヌの弓」と絞りきれない状態だ。
世界観と情景描写はとにかくわたしをわくわくさせるし、物語からは切なさと安らぎの両方を感じられる。
それでいて、二番煎じにはならない。
これだけの物語をこんな文章で書けるのなら、さぞ執筆活動は楽しかったことと思う。
死の前日まで次回作の準備をしていたというのも、それが理由の一つではないだろうか。
とにかく他の作品を読みたい。
しかし、4つの長編と200の短編のうち、日本で翻訳された作品はそう多くはない。
あとがきによると、伊藤氏は次のヤングの短編集を計画しているようだが、彼もすでにご高齢である。
…私は英語ができない。
もし英語を読むことができれば、いくつかの作品は手に入る。
「たんぽぽ娘」の原文を味わうこともできる。
さて、どうするか。
たんぽぽ娘
2020/05/31 09:25
ロマンチックな作風を得意とするロバート・ヤング氏のSF小説です!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、アメリカ合衆国の小説家であり、SF作家であったローバト・ヤング氏の短編集です。彼は、叙情的で優しい、気恥ずかしいほどストレートに愛を語るロマンティックな作風が特徴の作家で、同書の表題作「たんぽぽ娘」も例外ではありません。表題作は彼の代表作で、その内容は、44歳の弁護士マーク・ランドルフは妻と2週間の休暇を楽しむはずだったのですが、妻が陪審員として思いがけず召喚されたため、たった一人でコーブ・シティで休暇を過ごすことになりました。マークが山小屋の近くの丘を散歩していると、たんぽぽ色の髪をして白いドレスを着た21歳のジュリー・ダンヴァースと出逢います。ジュリーは「わたし、いまから240年後のコーブ・シティから来たんです」と微笑みかけてきます。果たして、ジュリーは何者なのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読む下さい。また、同書にはヤング氏の世界が満喫できる作品が、表題作のほか12編収録されています。
たんぽぽ娘
2017/02/27 12:34
幸せになれる本
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なまけもの - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビブリアで知ったので読んでみました。
こういう出会いをしてみたいものです、とても心温まる話でした。
この2人はこれからもずっとお互いを愛し合って幸せに暮らしてくんだろうなと思いました。(。・ω・。)