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2件
殺意の集う夜
著者 西沢保彦 (著)
嵐の山荘に見知らぬ怪しげな人たちと閉じこめられた万理と園子。深夜、男におそわれた万理は、不可抗力も働き彼ら全員を殺してしまう。その後、園子の部屋へ逃げこむと、園子も死体となっていた。園子を殺したのは誰なのか。驚愕のラストまで怒濤の展開。奇才が仕掛けたジェットコースター・ミステリー! (講談社文庫)
殺意の集う夜
05/08まで通常649円
税込 325 円 2ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
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殺意の集う夜
2002/07/27 11:25
かなりのくせ玉
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:lalala - この投稿者のレビュー一覧を見る
嵐の山荘にとじこめられた、見知らぬ人々。
偶然とはいえ、次々に彼らを殺すはめになってしまった主人公だが、自分の相棒だけは殺していない。
この相棒を殺した犯人に、ほかの殺人をすべてなすりつけて、「わたしは正当防衛で犯人を殺しました」と言えば、のがれられる、と思った主人公は、さて、相棒を殺した犯人はだれだろうか、と推理を始める。
まさしく、殺人者が探偵、という魅力的な設定のミステリーだ。
しかし、後半にはいると、だんだん「ネタをつめこみすぎなのでは?」という感じになってきて、現実味が薄れてきてしまう。
うらがえせば、徹底的にミステリーというものを遊んだ作品で、ミステリー小説のなかでしかありえない設定を存分に味わう、という目的は達せられている。
好き嫌いはかなりはっきりわかれるだろう。
最後のかなり気持ちの悪いしかけには驚いた。エンタテイメントとしては、なかなかおもしろい。
殺意の集う夜
2001/10/06 22:16
殺意の集う夜
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
嵐の別荘で巻き起こる事件と、もう一つの事件が交互に語られる。話の展開は相変わらずヘンだが、それ以上にすごいのはラストのとんでもなさ。「巧い」と思うようなオチではないが、結構驚く。全体を通して見るとアンバランスで、完成度は高くないが、個人的には好きな作品。賛否両論あるとは思うけど。
殺意の集う夜
2002/05/10 17:05
最大の謎は必ずしも最高ではない
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投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
密室モノには幾つかの定番があるが、本書は典型的な「嵐の山荘」モノ。主人公を始めとした登場人物達が、嵐によって外界と隔離された山荘で連続殺人事件に巻き込まれる。
このままだと何の変哲もない推理小説だが、興味を引かれるのは、冒頭において主人公以外の人間が全て殺されているということ。自分と友人以外は全員死んでいるはずなのに、わずかの隙に友人までもが殺されてしまう。いったい誰が友人を殺したのか? これが物語の最大の謎にもなっている。
殺される人数を確認するかのように物語は進んでいく。だが、スラスラと読み進められない。それは主人公に魅力がないから。感情移入も出来ないし、途中で飽きてしまうのだ。
推理小説は謎解きが大事とはいっても、魅力ある登場人物がいなければ全くの無駄。何事も設定が大事ということを再認識してしまった。ストーリー自体は面白いので、このマイナス点はかなり痛い。